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中国は女性の国なの?

你好我好大家好,どうもMuneです。

私はようやく北京にはたどり着き、北京での自宅隔離生活を満喫しております。青空の下を闊歩できる日が待ち遠しいです。

さて、今回は北京に来て、私の周りの学生団体の活動や企業さんの運営を見て感じた女性の社会的立場について少し私目線で話してみたいと思います。
題名の反問的書き方は特に挑発的な意味はないので悪しからず。
ここではフェミニズムなどの話題をするつもりは無く、ただ私個人が主観的にこのような現象があると感じた日本と中国の現象について触れるものです。

顕著に感じる女性の多さ

日本では社会全体的に女性の立場を尊重するという思想がよく謳われたりすると思います。法律などでも制定されたりするのですが、その本質的な部分では、女性に対する社会の温度感があまり高くないものだと私は感じています。
実際、会社や学生団体は確かに女性のメンバーもいて、割合的には半分半分のところや時たまやや女性が多かったりする組織もあります。ですが、その組織のリーダーや管理職という方向で見た時、女性の姿は決して多くはないように感じます。

調べてみたところ、日本の女性管理職の登用現状は進んでいるとはやはり言い難く、帝国データバンクの調査によると2021年の日本の女性が占める管理職従業者の比率は8.9%だそうです。そして、そもそもの女性従業員の割合は26.5%のようです。(insource引用

日本及びアジアの人は世界的に見て保守的と言われる傾向があるようですが、制度は進み始めても思想が旧来的な性役割から脱却できていないのかもしれませんね。

では、同じアジアの国、お隣中国はどうでしょう。

私は中国で生活する中で、いくつかの学生活動に参加した事があり、企業のお仕事の場にもお邪魔させていただいた事があるのですが、その時中国の組織の中心メンバーに女性の姿をかなり高い頻度で見かける印象を受けました。その後興味を持って有名な大企業もいくつか調べてみましたが、やはり管理職の中で女性の割合が高いように感じます。

データで見てみると、中国の知聯招聘というところが公開した2022年中国職場現状調査報告によると社会全体での女性従業員の割合は4割弱ほどで、日本よりは高いが、やはりずば抜けて差があるとは言い難い程度です。(山東教育新聞引用
しかし、中国の女性が占める管理職従業者の割合は32%もあります。(経済観察報引用

この割合は現在のデータ予測によると2025年には34%にまで上がり、現在も女性管理職の割合が拡大しつつあることになります。
社会全体の従業員数の割合は大差ないのに対して、日本の約4倍近い女性管理職従業者の割合があるのはとても興味深いことだと思います。

この差の要因はなんだろう

そもそも日本での女性管理職が少ない要因としてはよく旧来的なイメージと企業の制度があまり女性が働くのに向いていない事が言われます。

旧来的なイメージというのは、管理職には責任が大きい故に業務が忙しいことや精神的な負担の大きさ、そして社会全体に残る旧来的な性役割のイメージが根強いというものです。やはり男性がキャリアで前に出て、女性が家事育児という考えはそう簡単に払拭できないのかもしれないです。
そして、企業の制度に関しても育児休暇が取りづらいことや復職の際の問題があることから出産や育児を理由でやむ得ず退職を選択する方も少なくありません。
これらのことから、日本の女性にはキャリアを優先するよりかは結婚によるダブルインカムで経済的に豊かになることを考えている人もいるはずです。

そもそも前時代的考え方で女性は男性を立てて、控えめに努める方がいいとする企業文化もところもあると思うので、社内で女性がマネジメント職へ昇進するキャリアを見込めない場合もあるのが女性管理職が少ない原因でもあるかと思います。

では現代の中国ではどのような職業に対する考え方があって、女性管理職の割合が増えているのでしょうか。

もちろんこの状況に至っている要因はたくさんの影響する要素があると思いますが、私個人で感じた要素としては主に2つあります。

一つがそもそもの母数が増えているということです。近年の中国全体の経済水準の上昇に伴い、中国の教育水準と教育範囲が進歩しているそうなのですが、その中で女性の教育水準がだんだんと伸び、男性の比率に大差ないレベルになって来ているようです。そのおかげで、そもそもの職場にいる女性の母数が多くなり、優秀な人材や管理に長けている人が頭角を表す確率が以前よりも増えていると思います。

そして、こちらは成績などからの進学率にも関連するのですが、統計によりますと、中国の企業内で大学学部卒業以上の学歴を持つ女性職員の割合は55.9%で、男性の33.6%を優に超えるほどいます。(羊城派引用
それに伴い、女性の方が管理職に到達する道筋が容易になる確率もそれなりに上がっているのではないでしょうか。

そして2つ目の要素は中国の女性の仕事能力そのものとその秀でている方向性だと思います。どちらかというと私はこのポイントが中国の企業内で今特に注目されているものなのではないかと思います。

これについて何名かの中国企業でお仕事をしている中国人の方とお話をさせていただいたことがあるのですが、この仕事能力で特に中国で女性社員が目立っているのが発想力、協調力、そして責任感のようです。これは初めて聞いた時は失礼ですがなかなか意外だなと感じました。
一つ一つ順に触れたいと思います。

まず、発想力という点に関してですが、これは中国の近年の発展速度に関係するもので、様々な職種でデジタル化、IT化が進み、従来にない新たなサービスやシステムを活用してクリエイティブなことを生み出す必要性が社会全体で高まっています。これはもちろん日本もそうなのですが、中国の方が新しいものを受け入れるのが少々早い分、日本よりも顕著になっています。

そしてこの環境下で現状活躍できている女性社員が男性社員よりも多いようです。
男性社員は会社においてのエンジニアや会計士、行政担当などで従来と同じく安定したパフォーマンスをしているが、無から有を生み出すお仕事は女性の方が力を発揮できる傾向にあるようです。

そのクリエイティブなグループワークなどでさらに顕著に分かるのが女性の協調力の高さのようです。
これは今に始まったわけではなく、兼ねてから女性の協調力というものが企業側が重視するものであり、事実、企業の人事関係の職場など多くの方との折り合いをつける必要がある場面で活躍する女性の姿は多いです。
それが、今の中国の企業では以前よりも増して評価される点になりつつあるそうです。男性職員は自分の考えを持っていて、それを表現する力にも長けているがバランスをうまく取れないことがあると聞きました。

そして、三つ目が責任感。これは特に驚きました。別に女性が責任感があることに対して驚いているのではなく、男性と比べてそれが顕著に秀でると言われるとやはり私の中のステレオタイプが先行してなかなか素直に頷けない気がしました。

中国の企業でお仕事されてる方々曰く、この責任感というのは決してトップに立ち全員を指揮することや会社の経営などを指しているのではなく、中層管理職で目立つものだそうです。
これは先ほどの協調力にも由来するかと思いますが、女性の中層管理職員は特に上司からの指示の受け取りと部下への教育と分配がうまく、部下のミスなどに対しても今の中国の男性よりも責任を持って受けいれれる場面が多いようです。

あくまで私個人の感想なのですが、中国は女性の方は日常生活でも自我を強く持っていて簡単にへこたれない人が多いように感じています。そして男性はどちらかというと所謂ガラスのハート属性の方が多い傾向にあるのではないかと思います。これは社会の文化的影響かわかりませんが、少なくとも生活の中では中国は男女の立場はそれゆえに平坦になりつつある気がしました。

そうして今の中国の多くの企業(特にティックトックやテンセントなどのニューサービス)では女性が中層以上の立場に立ちプロジェクトの区画運営を行い、男性がその基盤の技術職に徹するという構図がしばしば見受けられます。

振り返ってみると私の周りの学生団体も気が付いたら女性がリーダーで男性がサポート側なことが多いような気もします。不思議。
発展が目まぐるしく、人をより能力で見ることが多い中国だからこそ、旧来的な思想のベールが少しずつ剥がれて男女の立場が変わりつつあるのかもしれませんね。

まだまだ残る課題

さんざん中国の企業での女性社員の重視のされ方を話しましたが、そもそも人個人のスキルや仕事能力について男性だからや女性だからだと論じること自体が幾らか愚かなことかもしれません。

実際、そういう風に女性が中国の職場で活躍できてはいるものの、中国も結局日本と同じで、産休などの企業の制度自体はやはりまだあまり整ってはいなく、女性だから働きにくいという環境はまだあります。
ただ、人々の意識の面で、中国は社会的に発展を続けようという勢いがある故に前時代的な性別の社会立場についての思想が日本よりも少しずつ新しいもの変化しているのだと思います。

制度や思想や個人の能力に限らず、人を一個人として評価する時代はまだ少し先になるかもしれませんが、隣国中国を見ていると少しだけ踏み出してる気持ちを感じました。
日本も一度この隣国のミクロの様子を気にかけ、まずは旧来的思想の脱却を図る方がより楽しくなるのかもしれませんね。

まとめ

さて、ここまで読んでいただきありがとうございました
今回は中国で生活する中で感じた女性の社会的立場について少し話してみました。
何かしらの面で中国という環境に興味を持っていただけたら幸いです。
よろしければいいねやコメント、フォローをいただけたら励みになります!

これからも留学を通して感じた中国のことなどを中心に書いていきたいと思います。
よろしくお願いします(^v^)p

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