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社会人3年目、会社を辞めて企画生へ


はじめまして。市川華子です。
この度、「言葉の企画2020」に参加することとなりました。

今日は私が参加するきっかけになった出来事と、第一回目の言葉の企画を終えての学びを記したいと思います。(はじめてなので、使い方が間違っていたらごめんなさい。。)


「言葉の企画2020」について詳しくはこちらから🌸

私が「言葉の企画2020」に参加するきっかけは一年前まで遡ります。

当時の私は税理士法人の二年目。
コピーライターを志し、退職しようと考えていた頃でした。(この話はまた別の機会に記せたらと思います。)

大学時代にお世話になったプロデューサーから、宣伝会議主催の「コピーライター養成講座」を紹介され、無料体験に参加した昨年の春。


講師として登壇されたのが阿部広太郎さんでした。

阿部さんのお話を伺う中で、コピーライターという職種や広告業という枠組みに捉われず、縦横無尽に企画し、自らどんどん進んでいく姿勢にコピーライターという仕事の可能性をものすごく感じました。

その後、迷うことなく受講を決意。

阿部さんからいただいた熱を保ったまま、半年間通うことになります。

実際のコピーライター講座の中でも一度阿部さんの講義を受ける機会があり、そこでこのようなお題が出されました。

「月が綺麗ですね」とでも訳しておけ。
英語教師をしていた夏目漱石。
「I LOVE YOU」を「我君を愛す」と訳した教え子に対して、そう言ったとされる都市伝説がある。
夏目漱石の「I LOVE YOU」を今のあなたならどう訳しますか?


夏目漱石の逸話については「心をつかむ 超言葉術」から引用しました。

詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。



このお題。一年前の私はこのように訳しました。

「I LOVE YOU」→「おかえりなさい」

高校を卒業するとともに地元を離れ、大学から一人暮らしを始めた私にとって「おかえりなさい」は、家族が待ち、明かりが灯る様子が想像され、一人暮らしでは感じることのできないあたたかな食卓が思い出される愛の言葉でした。

一人暮らしをして一番寂しかったのは、帰る家に明かりが灯っていないことだったかもしれません。実家にいたときは、いつもにぎやかで必ず誰かが家で帰りを待ってくれていました。今でも、帰省して明かりの灯る実家を見ると、鼻の奥がツーンとしてしまいます。

そして講義が終わる頃、阿部さんから受講生にむけて、メッセージがありました。

感想をSNSでアップしてくれたら、必ず読みます。


帰宅後、本当に読んでくれるかな?とドキドキしながらも、さっそく私はTwitterのDMで阿部さん宛に講義の感想と私の訳した「I LOVE YOU」を書き始めます。

しかし、これ実は勘違い。
SNSにアップとは、言葉そのまま「SNSにアップする」という意味であり、(進次郎構文みたい笑)DMのことではありませんでした。
普段あまりSNSをやってなかった私は謎の勘違いをした状態で、勢いのまま送ってしまいました。

そして、勘違いのDMにもかかわらず、阿部さんはすぐにとても丁寧な返事をくださいました。そのDMの中で、「心をつかむ超言葉術」の前書である「待っていても、はじまらない」のお話を伺い、再び感想を送るお約束をしてその日は終わりました。


しかし、私が感想を送ることはありませんでした。

感想も想いも全てのせたノートを見せることはあまりに恥ずかしく、また、自分の稚拙な文章かつありのままの感情を届ける勇気がなかった私は真摯に向き合ってくださった阿部さんを裏切る形で逃げてしまいました。


毎日毎日、送りたい・・でも怖くて送れない・・という葛藤がありました。友だちでも返信のタイミングを逃すとなかなか連絡を取りづらくなるということはありますが、例に漏れず、時が経つにつれ、私の想いを綴ったノートはますます送りにくくなっていきました。

せっかく向き合ってくださったのに。逃げてる自分がもっと恥ずかしくなった。申し訳ない。悔しい。どうしよう・・・


こうして、4ヶ月の時が流れました。

2019年11月2日

この日はコピーライター養成講座の卒業式の日
今年の登壇者は、毎年務める仲畑貴志さんと阿部広太郎さんでした。

驚きと戸惑い・・嬉しいけれど、どんな顔して会えばいいんだろう。。


卒業式が終わった二次会の席で再びお話しすることになります。

笑顔でお話しされる阿部さんにおそるおそる感想を送れなかったことの謝罪を切り出しました。すると、「待っています」とのお言葉。
あきれられても仕方のないことだったのになんて優しいんだ、、と心から安心しました。

そして、翌日開催する企画祭に来てみませんか?とお誘いをいただきました。


高校時代の友人も参加することを知っていた私は、参加したい意思はあるものの、予定があり参加することは難しいかもしれないとお答えし、その場を後にしました。(その日に限って朝から晩まで予定がぎっしりでした泣)

二次会からの帰宅後、TwitterのDMに通知が来ていました。

開いてみると、阿部さんからのメッセージ

感想、ほんとうに待ってます!😊


また、もしミラクルが起きたら、と企画祭に再びお誘いいただきました。

どうしても参加したかった私は、朝昼晩の予定をそれぞれなんとかずらしてもらい、参加することができました。

そして、この日が、私にとって「言葉の企画」との初めての出会いでした。

正確には、本の中で触れられていた「言葉の企画」存在は知っていました。
しかし、次は私が企画生として参加したい、と私の心が本当に動き出したのは企画祭での時間だったと思います。


その夜、企画祭の感想とともに、4ヶ月越しの想いも送ることができました。

そして、2020年6月16日

企画生として、今度は「言葉の企画2020」に参加することができました✨

第一回目の課題はこちら!

『自己紹介の広告』
伝えるのではなく「伝わる」ように、あなたの広告をつくってください。


実は、自己紹介の広告は、私にとって二回目でした。

はじめての自己紹介の広告は、今年の春。
宣伝会議のコピーライター養成講座 先輩コースでつくったこちらです。

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長いので、そろそろきつくなってきた方は読み飛ばしてください🙇‍♀️


私の死後、残るものを。

第一章 父
小説家であり、ライターであり、経営者である父。父から渡される本が好きだった。文字を読めない間は両親が読み聞かせてくれた。やがて自分で文字を読めるようになると、必死に辞書を引き、調べて、読んだ。父から与えられる本はいつも難しく、苦しく、楽しかった。日常の中でも、父はいつも、私の使う言葉の意味を問うた。若者言葉を使うのを嫌い、言葉の意味を大切にする父。マルチリンガルな父の影響から、英語やフランス語、スペイン語を学んだ。「言語」と「言葉」。その関係性に興味を持ち、大学では英米文学について学ぶことになる。

第二章 母
私と弟をいつも見守ってくれる母。母は、いつも手書きの美しい字の手紙を贈ってくれた。毎日一通以上、1日も欠かすことなく、小学校から高校卒業まで12年間。お弁当に添えられている手紙から、母の愛を毎日感じた。学校から帰宅後、ダイニングテーブルの上にある、母からの手紙を読むのが楽しみだった。母の字が好きだった。強くて繊細な字。「言葉のシャワー」が口癖で、どのような言葉を私たち姉弟にかけるか悩んでいた。母から、私は相手を慮る言葉の大切さを学び、言葉を贈る喜びを知った。今では月に一度となった手紙。地元を離れた今、母の手紙が私を支えてくれている。

第三章 市川華子
両親が与えてくれる本の次に、私の言語となったのは音楽だった。初めて楽器に触れたのは3歳。今日まで21年間ヴァイオリンを弾いている。楽譜は、作曲家の見た景色であり、作曲家の声であり、作曲家から演奏者に向けられた手紙だった。私がこの世から消えて亡くなった後、残るものはあるだろうか。それが私が「私の死後、残るもの」を意識した最初のきっかけだったと思う。言葉は自分の人生そのもの。それは音楽でも文字でも変わらないのだと思う。私は、この講座で、「伝わる言葉」のコミュニケーションを学び、人に届く言葉、そして熱意を周りに点火していく力を身に付けたい。


はじめての自己紹介の広告で意識したことは、次の二点でした。

・モチーフをつくること
・自分がどのようにして言葉と生きてきたかを伝えること

モチーフを本にしたのは、私が全てを失ってたとしても自分の手元に残しておきたいものだったからです。自分の人生の中で絶対に外せないもの。それは、家族と本。そして家族が与えてくれた言葉が私の人生のすべてだと思いました。

実際に、先輩コースを終えた夜、
「私が言葉を大切にしたいと感じたことは、両親の影響がすごく大きかった。自分の言葉のルーツとともに自分の今回の講座における志のようなものを伝えたかった。」と、阿部さんへのメッセンジャーで話しています。

しかし、はじめてつくった自己紹介の広告は、人に伝わるものではない、一方的な広告となってしまっていました。

・文字の量が多すぎて、読む人への配慮がない。
・タイトル「私の死後に、残るものを。」を回収できていない。
・話したいこと(伝えたいこと)を詰め込みすぎてしまった。


その日のTwitterがこちらです。


私らしさを詰め込んだ自己紹介。自信も少しばかりありました。
しかし、結果は惨敗。先輩コースの誰の目に留まることもありませんでした。



その結果を踏まえた今回。

「言葉の企画2020」での私の自己紹介の広告はこちらです。

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一生分のお酒、
ウチにあります。


酒蔵生まれHIPHOP育ち。市川華子と申します。我が家の日本酒は「北信流」という名前。上の画像の中にはありません。いつか私の企画力でもっと多くの人に飲んでもらいたい。ここにある大御所銘柄のようにもっと愛されるお酒になってほしい。そんな思いもあって「言葉の企画」参加します。講義用に「北信流」のZOOM背景を作ってみたので、プロフィール を読んでイイネ!と思った方はQRコードからダウンロードして、ぜひ設定してみてください。


QRコードの先はこちら🌸

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今回は、はじめての自己紹介の広告以上に悩みました。。

自己紹介の広告をつくるにあたり、まず、「そもそも広告ってなんだっけ?」というところから考え始めました。


そして自分にとっての「広告」の定義が決まると、

次は、愛用の手帳の中心に「市川華子」と書き、そこからどんどん自分の要素である枝葉を広げていきました。

そして、「自分とはなにか」「本当に伝えたいことはなにか」を考え続けました。途中、わからなくなってきたときには、家族や友人に「私をだれかに紹介するとしたらなんて紹介する?」と連絡してみたり。とにかく試行錯誤して「なにを伝えるか」を絞り込み続けました。


最後まで悩んだのは、「言葉」「コピーライター」「ヴァイオリン」「日本酒」どの切り口でいくかということでした。

きっと「言葉の企画」に参加するみなさんは、言葉が好きなはず。
「言葉」の切り口だとかぶってしまうのではないか、100人の中に埋もれてしまうのではないだろうか、と思いました。

「コピーライター」も切り口にどうしても言葉が入ってきてしまう。

「ヴァイオリン」は共通言語にはなりにくいし、かぶってしまうかも。


あれこれと考え、最終的に以下の理由から「日本酒」の切り口でいくことに決めました。

・今まで蔵元の人に出会ったことがない

・大学や社会人となり、「はじめまして」のときには、いつも「蔵元の子」として覚えてもらった

・日本酒が好がいたら、そこから輪を広げることができるかもしれない

「なにを伝えるか」が決まったら、あとは「どう伝えるか」

前回の反省を踏まえると、量は少なめの方がいい。

そもそも、自分は広告が好きだから日常的に観察してしまうけど、私の友達は広告になんて興味ない。見ていない人がほとんどです。

・100人の自己紹介をみる=私の自己紹介を見るために何分もかけてくれるだろうか?

・文章は短く、簡潔な方が覚えてもらえるかもしれない

・ビジュアルにもインパクトが必要だ

・さらに、今回はZOOMでの開催。ZOOMならではの「ZOOM背景」の設定までしてくれたらきっと覚えてもらえる。講義中でも目に留まりやすい。


などを考えてみました。

今回の自己紹介の広告での私の企ては、以下のようにまとまりました。

・100名に「日本酒の子」あるいは「蔵元の子」と覚えてもらうこと

・自己紹介の広告を閉じた後でも、思い出してもらえるインパクト

・聞いてみたい、話しかけてみたい、と思ってもらうこと

実際に、6/13言葉の企画の第一回目で「ダウンロードしました!」「日本酒の方ですよね」「次回壁紙に設定しますね」と声をかけていただけてすごく嬉しかったです。

人に覚えてもらうことってこんなにも嬉しいんだと幸せな気持ちでいっぱいになりました。


そして私にとっては第二回目の結果は100人中6番。


前回誰にも届かなかった私の自己紹介の広告は、今回は14人の方に選んでいただくことができました。
他にも、TwitterのDMで何人もの方が連絡をくださいました。
すごくうれしかったです。本当に。ありがとうございました。

第一回目の言葉の企画を終えて、他の企画生の自己紹介をみて、嫉妬しました。

・もっと人柄を伝えられる広告にしたらよかったな

・見てもらうことを意識するのではなく、私からも語りかけ、もっと自己紹介の広告でコミュニケーションできるような広告にできたかもしれない

反省点がまだまだたくさんあります。

それでも、阿部さんがいつも伝えてくださるように、

嫉妬で目や耳をふさがないこと

斜に構えている場合じゃないということ


どんなに悔しくて怖くてどろどろした感情が自分の中から生まれたとしても、そのどろどろした感情をエンジンにして、心だけは澄んだまま100人ひとりひとりと向き合い、そして学んでいきたいと思います。

拙い文章ですが、みなさんの大事な時間の中でここまで読んでくださりありがとうございました。


最後に、今の私の「I LOVE YOU」は「ひと口食べる?」です。


みなさんの「I LOVE YOU」も聞いてみたいです。


ご意見などありましたら、こちらまでご連絡をいただけると嬉しいです。


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