見出し画像

PR投稿だけじゃない!最近の美容インフルエンサー事情

現在では、化粧品PRの一般的な手法となっているインフルエンサーマーケティング。しかし、多くの企業でインフルエンサーマーケティングが導入され始めたのは2010年代後半〜と最近の出来事なのです。また、“化粧品のPRをしている人”という印象の強い美容系インフルエンサーですが、実はそれ以外にも様々な仕事を行なっています。

そこで今回は、美容系インフルエンサーとして約15年間活躍されている吉田亜理沙さんに取材を行いました。インフルエンサーを起用した化粧品PRがどのように浸透していったのか、化粧品PR以外にどんな仕事があるのかなど興味深いお話を沢山伺ってきましたので、ぜひ最後までご覧ください!


1. 吉田亜理沙さんのプロフィール 

今回お話を伺ったのは、美容系インフルエンサー / ライターとしてご活躍されている吉田亜理沙さんです。

▼吉田亜理沙さんのInstagramはこちら

吉田さんは、2009年から約15年間インフルエンサーとしての活動を続けられてきました。当初は、アメブロで美容系記事を中心にブロガー活動を行われていたそうです。2010年に、美容専門雑誌MAQUIAの読者組織であるマキア公式ブロガー(現MAQUIAインフルエンサー)としての活動をスタート。3年目からは、マキア公式ブロガーの中でも特に美容感度の高いメンバーであるアンバサダーに就任。計10年間、活動されたのちにMAQUIA公式ブロガーをご卒業されました。現在もインフルエンサーとしての活動を続けられている吉田さんですが、インフルエンサー以外にはどのような仕事をされているのでしょうか?

2. 化粧品PRの変遷

現在では多くの企業が広報活動の一環としてインフルエンサーマーケティングを導入しています。インフルエンサーという言葉自体は、ブログの利用者が急増した2007年頃から使用されるようになりました。SNSのなかった時代から、インフルエンサーマーケティングはどのように変化してきたのでしょうか。約15年間、インフルエンサーとして活動されてきた吉田さんに、化粧品PRがどのように変化してきたと感じるか、お話を伺いました。

〜2010年頃:ブログ案件
SNSが普及していなかった約15年前には、ブログにて商品のPRを行うブログ案件が主流でした。案件の依頼方法としては、現在のように企業とインフルエンサーが直接コンタクトを取るのではなく、インフルエンサー(ブロガー)はPR会社に登録することで、PR会社を経由して各企業からの案件を受けていました。また、この時代の案件は商品の現品提供のみで金銭報酬が無いものがほとんどであったため、インフルエンサーの活動はあくまで趣味と捉えるのが一般的でした。

2011年頃〜:ブロガーというジャンルの確立、報酬が一般的に
この頃にはブロガーというジャンルが確立され、報酬が発生する依頼も徐々に増加してきました。報酬の額は案件によって様々ですが、3000〜5000円程度の一律料金が多かったそうです。

2015年頃〜:Instagramの案件が主流に
2014年に日本語版のInstagramがリリースされて以降、InstagramでのPR依頼が主流となっていきました。インフルエンサーという言葉が一般的になったこの時代には、報酬が発生する依頼が更に増加し、一律の報酬以外にも「フォロワー数×何円」という形式も登場しました。現品提供の商品PR以外にも、展示会へ足を運び、その内容を自身のInstagramに投稿するというような案件も多かったそうです。

なお、この頃にはTwitter(現X)も普及していましたが、Twitterは文字数制限があることから、製品の感想がしっかりレポートでき、画像で世界観を表現できるInstagramでのPRのほうが、化粧品業界では主流だったそうです。

2019年頃〜:PRという概念が普及
5年ほど前からは、PRや案件といった概念が明確になり始めます。
PRの増加に伴い、広告や宣伝であることを一般消費者から見てわかりにくいように隠して商品の宣伝等を行う“ステマ”が問題視され始めたのもこの頃です。実際に、2021年にはインスタグラムの規約が変更となり、インフルエンサーを起用した投稿を行う場合は「タイアップ投稿」の付与が義務付けられるようになりました。

また、以前はPR会社を経由して依頼を受けることが主流でしたが、SNSの普及に伴い、DM等で企業がインフルエンサーに直接コンタクトを取る方法が一般的になってきました。

現在:オフラインイベントのPRが復活
2020年からコロナ禍によるオフラインイベントの自粛が続いていましたが、最近では徐々に復活し始めています。それに伴い、展示会やタッチアップイベントのような各種イベントのPR投稿依頼も増え始めているそうです。

3. インフルエンサーの仕事内容

インフルエンサーの仕事といえば、先述したようなSNSでのPRを想像する方が多いと思います。しかし、インフルエンサーの仕事はPRだけではないことをご存知でしょうか。今回は、吉田さんが実際に行なっている/経験したことのあるというお仕事をご紹介します。

●ライター業
ブロガー時代から美容に関する文章を多く書いてきたという吉田さん。ブロガーを始めてから5年ほど経った頃にライティングの依頼をいただいたことがきっかけで、フリーランスでライターとしての仕事も始められたそうです。MAQUIAインフルエンサー卒業後の現在は、美容ライターをメインに、美容に留まらず幅広い分野でライターとして活動をされています。

<カフェでのライティング作業>


●モデル業
インフルエンサー活動などを通じて知り合った方からの紹介で、ヘアモデルや女性誌モデル、通販番組のモデル、アパレルモデルまで、様々なオファーを受けてきたそうです。


●SNS運用やコンサル
InstagramやFacebook、XなどのSNSや、公式LINEの運用・コンサルも行っており、化粧品ブランドや美容サロンなど、現在3社のクライアントを担当しているそうです。

●クリエイティブ業
同じくインフルエンサー活動をされている吉田さんのお姉様は画像や動画の撮影が得意であることから、商品写真の撮影オファーも仕事として受けているそうです。吉田さんのSNS運用で使用するクリエイティブのお手伝いもされているそうで、姉妹で仕事ができることもフリーランスで仕事をする楽しみのひとつだとおっしゃっていました。

●イベントの司会進行
10年間インフルエンサー(ブロガー)として活動されたMAQUIAですが、卒業後に編集部に入りインフルエンサーサポートとして裏方業も。昨年復活した「MAQUIAサロン」というビッグイベントをはじめ、MAQUIAインフルエンサー限定のイベントやオンラインオフ会などのMCも努めているそう。OGならではの目線からできることをやらせていただくことで、お世話になったMAQUIAに恩返しができたら嬉しい、とおっしゃっていました。

<MAQUIAサロンでのMC風景>


●開発段階の商品の試用・意見
新情報をキャッチしやすい環境にいることや、これまで多くのコスメを試してきた経験から、開発段階のコスメの試用や座談会形式でのトレンドリサーチなど、意見を求められることもあるそうです。

<オンライン取材風景>

今回のnoteは以上となります。
WTCでは、SNSやインフルエンサーを用いた化粧品PRのご相談も受け付けておりますので、興味のある方はぜひお気軽にご相談ください。

SNSのフォローも宜しくお願いします。