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#3 枠にとらわれない会社の根幹【書評】リクルートのすごい構創力

◾️要約

リクルートのすごい構想力とは組織全体でリボンモデルという共通の概念をもち、組織に属するメンバ一人ひとりが社会を変えるための「不」、その解消を徹底的に追求し、経営陣にぶつける。経営陣はそれをサポートすることで、次々に新しいビジネスを生み出していることである。

◾️感想

リクルートはすごい、リーンスタートアップやアジャイル、デザイン思考といった”まずやって変えて、ダメだったら別のやり方で”をずっと前からやっているから。組織全体に浸透させる、企業文化として根付かせるってなかなかできない。創業からのDNAのようなモノが重要なのだろう。(他のリクルート関連本も読んでみよう)

 *リボンモデルから画像イメージつけました。

◾️オススメ

企業したり、組織変革を考えている人にはいいかも。ただし、組織を変えていく前提としてそこに集まる人の特性、集団としてみた場合の性質が重要だから、このやり方を組織に展開しても受け入れられるかは見極める必要あり。

◾️要約(詳細)

◆第1章 ステージ1「0→1」 不を発見し、事業性を見極める
あるべき社会の実現につながる、潜在的な「不」を発見することがスタート。次にそれが事業として成り立つか見極め、適切に、時に冷徹に判断していく。また組織としてメンバが志をもって新たなことに取り組むことを奨励し、メンバがそうありたい(新しいことに取り組みたい)と思う文化づくりが大切(トップダウンでは上手くいかない)。

※トップダウンの新規事業はうまくいかない、まさにそう思う。ボトムアップで新規事業を次々生むためには企業文化や仕組みが重要になりますね。

◆第2章 ステージ2「1→10」 勝ち筋を見つける
1章で発見した不を事業化して拡大する。そのために必要な勝ち筋を見極める。ただ黒字であればいいレベルではだめ。100億規模になるビジネスか。そのためには何をテストマーケティングすればいいか。しっかり見極め、そこへ到達しない場合はキッパリやめる。[R25でもそうした。]

※黒字を目指して頑張っているものもあるのにw目指す先が違うなぁ。

◆第3章 ステージ3「1→10」 爆発的な拡大再生産
価値に結びつくKPIを導き出し、それを愚直に高速にやりきる。そのためのマネジメントが不可欠。そこから外れるものはやらない。この段階では経営陣の役割は高い目標設定と資源や道具立ての提供に変わる。

※1→10について、2章に分けている。それだけ重要ということですね。KPIに外れるものはやらない。これ、日本企業では難しい。いろいろ目に見えた課題を潰していくべきだ、という風潮があるもんなぁ。

◆第4章 10を超えて、さらに飛躍するために
常に衰退の危機は存在する。兆候を見極め以下のような対策をうつ。「スピードで圧倒する」、「マネタイズポイントを変える」、「周辺領域に拡大する」、「他社のビジネスプロセスに入り込む」

※これを実行するために組織としてのスピード感を上げておくことが重要ですね。

◆第5章 経営陣の役割 「リクルートモデル」を活かすために
リクルートがユニークで強固なカルチャーをつくりあげ、構創力のバックボーンとなっているのは「人を活かす -   リボンモデルに即した評価 」「(組織としての)若さを保つ -   表彰をエンターテイメント化」「器をそろえる  -   M &Aなどによる技術ケイパビリティの獲得」である。これらにより、組織にいる人を活かす、つまりリボンモデルを刷り込み、自主性を解放させることに寄与している。

 

◆終章 新規事業を育てる企業風土
経営陣が方向性を、示すのではなく。誰かがやりたいと言ったプランを徹底的に議論し、ときには企業組織のあり方までかえる。さらにミドルが中心となってボトムの力をひきだし、経営陣を動かす。こうしたことを徹底できているのがリクルート。

◾️読みやすさ

章毎にまとめがついていて読みやすい。(これ助かる〜)

◾️ハッシュタグ

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