夏凪

君が死ぬときに私を思い出しますように

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君が死ぬときに私を思い出しますように

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  • 本棚のいちばん上のだん

    わたしの言葉をいいなーっておもったら次はこれを読め!みたいなやつ

  • 三秋縋と私

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感傷マゾになりきれない

だって私は、未だに湯上瑞穂も天谷千尋もクスノキもみんないると思っている。東北のどこかで、近畿の田舎で、或いは東京の誰も見てないような路地裏でそれぞれまだ物語を紡いでいると思っている。それが私に見えていないだけで。 こんな夏を、部屋から出ないで、夜は不安で眠れない癖して昼間に馬鹿みたいに寝て、誰とも会わずに妄想だけする夏を救ってくれるのは私よりも悲惨で残酷な日々を送っていた人の悲惨なままの生活における幸福だ。 小学生の時は、スーパーヒーローの活躍する明るい話が好きだった。そ

    • 例え明日の話が出来なくても

      彼氏が東京へ帰った次の日、CRYAMYのライブを見に行く。 正しさって何だろうか、生きる上での正解がまだ分からないから考える。考えて、LIVEを上手く聴けないままLIVEが終わってしまう。CRYAMYのライブはいつもこんな感じで、自分のことと擦り合わせて色々を思い出しているうちに時間が過ぎていく。 今日のライブは去年出たアルバムの曲だけをやっていて、ほぼ同じセトリを恵比寿のLIQUIDで観た。 私はアルバムの中だと「街月」が1番好きで、何ならこの曲を観るためにライブ

      • 恋って地の文とステータスバーないの難易度設定ミスってないですか等の所感

        体調が悪い、精神の不調が身体の不調に繋がって身体の不調がまた精神の不調に繋がっている。 引っ越しとか成績開示とか物理的に疲れることがあって、ストレスで体を壊しただけなのかもしれない。2日ほど39度近い熱を出していて、解熱剤と抗生物質を飲んでいたら、今日になって全身が筋肉痛みたいに痛く、それに加えて頭痛と発疹が出てきた。 わりともうこれダメだろうと思うくらい体がボロボロでサークルの卒飲みをサボってしまった。 インスタには4年の先輩の袴を着たストーリーが上がっていて、見

        • 親の発達障害と精神障害、それによる希死念慮との向き合い方

          思っていたよりも一般教養の単位は取れていた、と安心した矢先、母親といい歳になって大喧嘩をし連絡先を消してしまった。 昔から母親は私が母の提案に難色を示したとき、どれだけ不機嫌そうにしてもそれに気づかず、耐えきれなくなって怒るといきなり怒るのをやめてくれ、口で言ってくれと逆ギレしてくるのだ。何度も口頭で「それはちょっと嫌かも」と伝えているのにも関わらずだ。今までは私が悪いのかもしれないと思っていたけれど、大学に進学し、親元を離れ冷静に考えてみると母親のあれはASD傾向による

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          透明だった日々へこれからの車窓から

          恋人の家に転がり込んで一週間ほど東京にいる。それにしても今年は沢山東京にきたな、と思う。東北で生まれて北陸の大学にしか受からなかったため、都会の喧騒が憧れだったし、首都圏にいることは半ば執念だったように思う。新宿と立川が好きです。 同人誌制作やレポート、サークルの活動などやらなければいけないことは沢山あるのだが色々が面倒くさくなってしまい滞りつつある。楽しいことからひとつずつしか物事が出来ない。嫌なことを全部後回しにしてしまって、これからどう生きるべきなんだろう、と思う。

          透明だった日々へこれからの車窓から

          服と空き缶と本が散乱して床が見えない部屋で呻いている、人生ってこれなんですか

          「誰にも傷つけられないように絶対にここで迷わないで 誰にも守られないように絶対にここで生きないで」という歌詞が叫ばれている曲を聴いていた。ひとりでこの曲を確かめるように三度ほど聴いていたら、この歌詞をスピーカーがまた出力し始めて、途端に、わたしは生活がこれでいいのかわからなくなってしまって、煙草の吸殻を手に持ったままアパート脇の駐車場でしゃがみこんで動けなくなってしまった。  音から逃げるように、言葉の指す「ここ」をおそるおそる確かめるようにあたりを見渡す。急に暮らしている

          服と空き缶と本が散乱して床が見えない部屋で呻いている、人生ってこれなんですか

          普通になりたくない、誰かになりたくない、誰にもなれないままおわりたくない

          普通になりたくない、誰かになりたくない、誰にもなれないままおわりたくない

          I want hear me 生活はできそう?

          今日はスカートを履いて自転車で出かけていたら路面凍結に気づかなくて転んで膝を擦りむいた上に道でスカートが脱げかけて本当に最悪だった。歩行者が近くにいなかったことだけが救いだ、車に乗ってる人こっちを見ていなかったならいいなと思う。 ドラム練習をしていたら持ち方が下手なのかなんなのかは分からないけれど手に水脹れができてしまって、今日は怪我ばかりしているなぁと思った。ついでに同じ学部の同じように孤独だと思っていた子が男の子と一緒にいた。心の傷まで揃ってちゃんと満身創痍だ。コ

          I want hear me 生活はできそう?

          質問100個

          安直ですがやってみたかったのでやります ちょっと変わった自己紹介がしたい人に100の質問をお借りしました 名前は? 夏凪です 出身地、在住地 青森県出身 富山県在住です 何歳? 19歳です 性別 女です 家族構成 父と母がいます 一緒に暮らしている生き物 たくさんの本達です 髪型 茶髪ロングです 爪の様子 短いです 座右の銘 いい子は天国へ行ける 悪い子はどこにでも行ける 学歴 地方国立大学在学中です いまま

          質問100個

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          23-24

          一日の中で一番過ぎるのが早い時間みたいなタイトルだが、これは時間ではなく年の話だ。遅くなったけれどあけましておめでとう。今年もよろしくお願いします。 住んでいるところが地震に襲われた。震度五強。停電や断水などは起きなかったが、東日本大震災も経験した身としては怖かった。スターバックスに居たのだが、棚から水筒などがぼたぼた落ちてきて、これが当たったら痛いだろうなぁ、などと考えていた。 その日はアルバイトがあって、地震があっても関係なく営業した。今思えばあれは救いだったの

          存在に輪郭を与える寒さ(三秋縋スターティング・オーヴァ書評)

           この文章は投稿日にかかわらず、2023年のクリスマス後、12月の末に書かれたものになります。皆さんはどう過ごしましたか?大学1年の私は、ホールケーキなんかを買うことはなく、凍えながら海を見たり、アルバイトのことを考えたりしながら過ごしました。 そうしているうち、サンタさんーーーーーアンチサンタクロースのことを思いだしてこれを書こうと思いました。 この記事には三秋縋・スターティング・オーヴァーのネタバレが含まれます。 ****************************

          存在に輪郭を与える寒さ(三秋縋スターティング・オーヴァ書評)

          遺書

          おはよう、君はお元気ですか。 今からするお話のほとんどは創作で、だから私とは何も関係が無いから、存在しない女の子の話だと思って聞いてね。 まず、これは遺書です。 わたくしという少女は数年前から病室で岩波を読んだり、最果タヒの詩集の本なんかをを読み続けていたけれど彼女の病状が良くならず、彼女は少女としては死んでしまった。私は死ぬ前に少女として形を残したかったからきっとこの文章を書いたの。きっとね。 私は雪の降る街の生まれだったのね。あの街はなにもかもが灰色と白で構成され

          あの娘の名前は透明少女

          軽音の練習帰り、私はひとりですき家を食べていて、店内放送ではBUMPのスノースマイルが流れていて、なんだか泣きそうになった。 すき家のキッチンのスタッフには大学同期がいるかもしれなくて、泣くことはしなかったけど。できなかったの方が正しいかもしれない。 もう十二月になるのに私は全然成長できてなくて、ただ、ずっとひとりぼっちでいるだけだ。人と話すようになっても、誰かの大切な人にはなれない。 存在の耐えられない軽さという言葉があるけれど、存在はもとから質量なんても

          あの娘の名前は透明少女

          陽の射さない部屋から

          冬は怖い。冬が嫌いというわけではなくて。目が覚めると日が傾いていて、外の景色は暖かなオレンジ色に染まっている。意識がはっきりとする頃には外は薄暗くなっている。 江國香織の小説にこの青い空の色の名前が書いてあったことを覚えていて、けれどその名前が何だったかは忘れてしまった。バイトがない日はご飯を買わないといけないから、近所の弁当屋まで歩く。 22時までの営業時間に間に合うように21時40分までに家を出る。それだけ。それだけの生活。少しでも明るくなったら眠ろうと思って、

          陽の射さない部屋から

          秋って無条件で悲しくならない?むうぅ〜

          好きな人がつけていた香水を香水だとずっと思ってたけど、数ヵ月後にローズマリーのアロマオイルなことに気がついた。普段行かない雑貨屋に入ったときに同じ匂いがした。何も買わないのに、店員さんになんのアロマオイル焚いてるんすかってだけ聞いて、逃げるように店を出た。店を出て暫く動けなくなって、自販機の横で蹲ってた。 きっと私がバンドをしていたら君のこと、私の感情のこと、その全てを歌にしていたと思う。けれどこの感情を歌なんかにしたくない。私の恋心を、3分半で消費しないで。あれは恋心なん

          秋って無条件で悲しくならない?むうぅ〜