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マイベストイレブン総選挙2020座談会

2020年12月27日に行われた、マイベストイレブン総選挙2020。


カテゴリの縛りや同一チーム内での人数制限など一切なく、心に残った11人の選手に投票するというこの企画。選考者の趣味嗜好を垣間見られる非常に興味深い結果となりました。

今回は日頃からJリーグをよく観られているお二方、がちゃさんとmokichiさんをお迎えしてマイベストイレブン総選挙2020を振り返ろうという試みです。

━ :お二方、よろしくお願いいたします。

がちゃ(以下「が」),mokichi(以下「m」):よろしくお願いします!

━ :それでは、簡単に自己紹介をお願いします。

m:mokichiと申します。毎週がちゃさんとキャスで話をしています。Jリーグをカテゴリー問わず追っていて、特に試合当日はスタメンが発表されたらその分析とか、試合を観ながら実況したりもします。僕なりに捉えたものを今日はお話できればと思いますので、よろしくお願いします。

が:自称・Jリーグをたくさん見てる人のがちゃです。FC東京サポーターです。よろしくお願いします。こんなんでいいですか(笑)

━ :問題ございません(笑)お二方とも、ありがとうございました。

mokichiさんは清水エスパルスと長谷川監督、がちゃさんはFC東京を特に追われているわけですけれど、推しチームに限らず、かなりの数の試合を観ていらっしゃいます。たくさんの試合を追いかける醍醐味というのは、どういうところにあるのでしょうか?

m:JリーグはJ3まで入れると50クラブ以上あるので、いろんな志向のチームがあって、何が違いなのかっていうのを見ていくのが面白いですね。推しのチームは他のチームと比べてこうだ、っていうのもわかりますし、よく優勝するチームはどうして勝てるのかとかも気になりますし。

が:んー、難しいですけど、ぼくは「知らないことがあるのがイヤ」みたいな感覚かもしれないですね。いま改めて振り返ると、FC東京のプレビュー記事を出しているときに対戦相手の特徴を知るため、直近3試合くらいまとめて観るのが最初のきっかけだったように思います。

m:がちゃさんのその感覚は、僕もあるかもです。

━ :なるほど。

が:最近思うのは、ちゃんと線で追ったときに戦術の変化が云々みたいなのも当然あるんですけど、それ以上に、この選手はこの試合で悔しい思いをしたけど、立ち直って活躍してるのエモいなっていう見方をできるのが個人的には好きです。選手だけじゃなくチームも然りですが...

━ :よく「戦術を語る人は、選手を駒としてしか見ていない」と批判されがちですけれど、がちゃさんの言うような見方もしているんだと伝わったら、いくぶんかの誤解も解けそうですね。

が:例えば味の素スタジアムだと選手紹介のときに、ケガから復帰した選手とかメンバー入りできた若手選手が読み上げられるタイミングで、自然と拍手が起こるんです。そのような空気を他サポなりに、各チームでもわかるようになるみたいな感覚ですかね。

m:戦術論が入ると「難しいことはわからない」と遠ざける人、逆に興味を持って入り込む人に分かれる印象ですが、詳しいからエライとかそんなのないですしね、同じスポーツを見ているので。

が:ぼくは徐々に戦術から離れていっている感覚があります(笑)自分の中でちょうどいいバランスを探しているというか。

m:僕なんかはスタメンが出て、久しぶりに見る名前があるとどのチームでも嬉しいです。頑張ってるんだなってわかりますもん。

が:さすがに僕はここまでは追えてないです(笑)

━ :スタメン表で感情を揺さぶられるのは、相当な域ですね(笑)

m:そうか、私はそこまで達してしまったのか(笑)

━ :すでに(笑)

がちゃさんのおっしゃる「いいバランスを探している」というのは、戦術だけでは語れない部分も重要と考えてのことでしょうか?

が:重要なのは間違いないですよね。たぶん戦術のことを多く話している人でも、一番心を揺さぶられるときって戦術云々じゃないと思うので。

m:確かに戦術論ばかりになると難しい話になりがちだし、もっとシンプルに、気持ちが伝わるようなものとか、エピソードが入ってたほうが話はしやすそうです。

━ :現状、同じJリーグを応援しているはずなのに分断が起こりがちで、結果、論争にまで発展してしまうことも多いですけれど、お二方の会話の中に相互理解の鍵がありそうな気がします。

ちなみに、一緒にキャスを始めたきっかけというのは?

が:全然面白くない答えですけど基本的には、ぼくが見た試合などの話を喋ってすっきりしたかったっていうのが始まりですかね(笑)

━ :ということは、がちゃさんから声を掛けたと。

m:そうなりますね。僕自身、1人で話すのは難しそうだったので、がちゃさんに助けてもらいながらだったら話せるかなと思って。

が:なかなか同じくらいの情報量で喋れる人がいなくて、1年くらい1人でため込んでモヤっとしてました(笑)

「喋りたいことたくさんあるけど、話せる環境がないな」みたいな。

試合の感想って賞味期限が早いと思うので、過去の話をTwitterで垂れ流すのもなんか違うな、ってのもあって。

━ :そう考えると、お互い出会うべくして出会った関係とも言えそうですね。

m:話は合いますよ。マニアックな話でも基本的に理解してもらえるので(笑)

が:ぼくがそれなりにJリーグを見始めたのが2014年前後くらいなので、それより前の話を出されるとわからない時はありますけどね(笑)

━ :mokichiさんのこちらのツイート、

このツイートに対するリプライが本当に感謝の言葉に溢れていて、スタメン予想する上で相当幅広く観ていないと成立しないだろうなと思いました。

m:もうだいぶ前の話なので...どうなんですかね。

が:さっき言ったようにぼくは2014年がボーダーなのでこれを知らなかったんですけど、かなりイカれてますよね(笑)

━ :はい。かなり(笑)

m:じゃあ変人ということで、どうかひとつ(笑)

一同:(笑)


2020年のJリーグ

━ :2020年のJリーグについてですが、新型コロナウイルスの影響でJリーグ史上初めてシーズンが大幅に中断し、リーグ再開後には前後半に飲水タイムが入り、交代枠も3人から5人に変更されるなど特殊なレギュレーションのもと行われました。

これらは各クラブに影響を与えたと思われますか?

が:飲水タイムについては、横浜FMみたいに間を空けずにずっと攻撃し続けるスタイルのチームにとっては嫌だったんじゃないかなと。

逆に守備に重心を置いているチームは修正を効かせやすかったり、一呼吸置けたりでプラスに働いた部分はあるような気がします。

m:交代枠5人は、試合の考え方自体を変えたと思いますね。

3人だと思い切れなくても、5人なら思い切って代えられますよね。スタメンには最初から飛ばしてもらって、疲れたら代えることもできますから。川崎Fはそれをうまく活用したと思いますし、選手層が薄いチームはスタメンでなんとか粘れても、総合力で適わないというのもあったと思います。

飲水タイムも作戦タイムではないと言われながら、確認の時間にできたりしますしね。

が:交代枠は言うまでもないでしょうけど、層が厚いチームは有利ですよね。

あとはmokichiさんが言ったように、体力面で起用に迷いがあっても先発で使いやすいとか、ユーティリティープレーヤーの価値が少し薄まったりっていうのもあるかなと。

m:がちゃさんが言ったユーティリティー選手の価値減少っていうのは、監督の選択肢を広げたのだと思います。いろんな試合展開を考えたときに計算が立つ使いやすい選手って必ずいると思いますけど、思い切って使ってみるか!っていうチャレンジ枠ができたと思いますね。

━ :ファン・サポーターにとっては多くの選手を見られる機会が増えたとも言えるでしょうか?

が:それはありますね。超過密日程だったというのもありますが、若手の出場機会は例年より増えているはずなので!

推しチームに限らず、今までの「この選手見たいなあ」が叶いやすくなったと思います。

m:これまでならベンチ入りだけだったのが、少しでも試合に出る可能性がある、という意味では間違いなくそうですね。


2020 Jリーグ ベストイレブン

GK(ゴールキーパー)
チョン・ソンリョン(川崎F)

DF(ディフェンダー)
山根 視来(川崎F)
ジェジエウ(川崎F)
谷口 彰悟(川崎F)
登里 享平(川崎F)

MF(ミッドフィルダー)
守田 英正(川崎F)
田中 碧(川崎F)
家長 昭博(川崎F)
三笘 薫(川崎F)

FW(フォワード)
オルンガ(柏)
エヴェラウド(鹿島)

━ :2020年のJリーグベストイレブンの顔ぶれです。ベストイレブンはJ1からのみ選考の対象になりますけれど、どうお感じになりますか?

m:見ての通り、川崎Fのシーズンだったことが証明されてますよね。フォワードだけは得点ランキング1位と2位が入ったので、わかりやすい11人になったと思います。

が:監督と選手が投票しているので、去年圧倒的だった川崎に偏るのは妥当ですよね。直接戦ったときのやられたイメージなども強く残ってるでしょうし。フォワードは数字でもプレーでもインパクトが残りやすい分、点を取ってるのはもちろん、そのプレーが強烈に頭に残った2人という印象ですかね。

━ :ありがとうございます。

それでは本題に進みたいと思います。
Jリーグのベストイレブンは監督と選手が投票しているとありましたが、本企画では、日頃多くの試合を観て分析記事を書かれている方々に、2020年、もっとも強く心に残った11人を選考していただいています。

好きな選手を順番に11人挙げていただいている方、チームのテーマを踏まえてユニット構成でピックアップされている方、対戦してトラウマを植え付けられた11人を挙げている方などなど(笑)

理由は様々で、完全主観の選考です。

だからこそ、非常に興味深い内容になったと思っています。

これからひとりひとりの選考を見つつ、お二方には感想や選手についての豆情報などお伺いできたらと思います。


アジアンべコムさん

━ :アジアンべコムさんは北海道コンサドーレ札幌の分析記事を全試合書かれている方で、Jリーグの分析記事を書かれている人でしたら、恐らくみんな知っている存在の方ではないかと思います。

一覧_アジアンべコム

選考理由

m:いろいろなチームから満遍なく選ばれているのがさすがですね。水沼選手は決してレギュラーだったわけではないと思いますけど、得点に絡むアベレージが高いという意味で納得です。

が:触れたいのはキム・ジンヒョン選手とマテイ・ヨニッチ選手ですかね。ジンヒョン選手はミドルレンジのキック精度が異常でポゼッションでの貢献もありましたし、ヨニッチ選手はシューターとGKの間に絶対にいる、って印象でした。

━ :水沼選手を選んだのはアジアンべコムさんだけでした。

m:やはりそうですか。レギュラー以外から選ぶ場合、それだけのインパクトがあったということになりますからね。

が:それは意外っちゃ意外ですね!数字の部分でも存在感はあったと思うので。でも、ベストイレブンでストレートに選ぶなら外れてしまいそうでもあるか...

━ :そのような選考の妙も含めてお楽しみいただけたらと。


おぐちさん

━ :おぐちさんはJ1なら鹿島アントラーズ、J2だと松本山雅FCを日頃から観ていらっしゃる方で、松本山雅FCの分析記事を書かれています。

一覧_おぐち

選考理由

が:この中だとぼくは犬飼選手ですかね~。

どっかのキャスでも話した気がするんですけど、G大阪戦でパトリック選手に空中戦圧勝だったのがかなり記憶に残ってます。それくらい空中戦は無敵で、去年の鹿島の最終ラインを引っ張っていた存在だと思うので!あとは選考理由で書かれているように、去年は最後方からの持ち運びも確かに多かったですね。

m:鹿島や松本の相手としての印象から選んでる様子ですね。岩尾選手と高橋大悟選手が入ってるのは推せます!J1だけ観ていると2人ともわからない方も多いと思いますが、岩尾選手はまさにコントローラーとして最大級の働きをしていたし、高橋大悟選手は自由に持たせたら止まらなかったですしね。

━ :高橋大悟選手を選んだのはおぐちさんだけでした。

m:北九州の小林監督と髙橋大悟選手は清水時代からの関係のようなので、師弟愛がハンパないです(笑)


がちゃさん

━ :ここでがちゃさんの登場です。

一覧_がちゃ

選考理由

m:お、真打ちの登場ですね。

が:煽りが酷いな~。

━ :ちなみにJリーグのベストイレブンと比較すると真逆の選考特性を示しています。

投票分布図_20210222

が:普通にベストイレブン選んでもあれかと思って、あえて他の人が選ばなさそうな選手を選んだつもりです。

━ :おっしゃっていらっしゃいましたよね。ただ、今季だとわりとよく聞く名前の選手もいたりと...

が:軒並みステップアップしてたり、名前をよく聞くようになっているのはとても嬉しいですね。

m:これは絶対に誰とも被らない11人でしょうね。挙げたいのは瀬古選手と樋口選手かなと。横浜FCも鳥栖も、降格がないレギュレーションだったのはあると思いますけど、面白いプレーモデルを表現していて、2人はそれぞれ核としてプレーしていました。ボールをしっかり動かせたのは彼らのおかげだと思いますよ。目立たないですけどね。

が:瀬古選手も樋口選手も去年は比較的まだ隠れている感じもしたんですけど、今年は「うちのチームに来てくれ」みたいなことを言ってる人がけっこう増えた気がします。

━ :原選手と片山選手は今季、mokichiさんの推しクラブ、清水に移籍しています。

m:そうなんですよね。いまは2人ともサイドバックで主力ですけど、原選手はパスを出せるし、対人も強いし、それでいて後ろはどこでもできるユーティリティー性もあります。怪我さえなければオリンピックに出てもおかしくありませんでした。片山選手はロティーナ監督の申し子的存在で、C大阪で巡り合ったのは彼の中で大きかったですね。


かんださん

━ :かんださんはサンフレッチェ広島の分析記事を書かれている方で、最近はワールドカップ2022 ヨーロッパ予選Group.J の全試合分析もされています。

一覧_かんだ

選考理由

が:触れたい選手が多い(笑)

━ :どうぞ(笑)

が:今年は出なくなっちゃいましたけど、去年で言うと内田裕斗選手は素晴らしかったと思うのでナイスチョイスだなと。リカルド監督時代の徳島産ってのもあって、後ろから丁寧につなぐチームの中で代えが利かない左SBだったんじゃないかなと。外で受けてから内側にヌルヌルっと抜けていく運び出しがとても好きでした。

━ :内田裕斗選手が出られなくなってしまった理由は、どの辺りにあると考えられますか?

が:難しいですけど、システムが変わったのが一番大きいんじゃないですかね。特殊な可変で守備時にはセンターバックとして対人の強さが求められるので、そこが影響してるのかな?とか...?

m:内田裕斗選手って今年1試合しか出てないんですね...

同じく、システムが変わって求められる選手の特徴が変わった、そこに中野伸哉選手とか大畑選手とか、鳥栖の下部組織から出てきたライバルが2人もいるのは彼にとって不運だったかもしれませんね。

━ :なるほど...

が:あとは、FC東京の若手を2人挙げていただいてありがとうと(笑)

m:FC東京の紺野選手が入っているのですか。これは素晴らしい。

紺野選手は大して出番なかったですけど、小柄で重心が低くグイッと持ち込めるドリブラーはあちこち見渡しても希少なタイプで、もっとスポットが当たってほしい選手です。怪我で今年もほとんど出なかったですが…

一応触れると、三浦弦太選手が選ばれていますが、もっとやれる選手だと思うことを付け加えておきます(笑)

━ :三浦弦太選手はもともと清水の選手ですものね。ちなみに三浦弦太選手を選んだのはかんださんだけでした。

m:G大阪に行って日本代表に選ばれた時期もありますが、ポテンシャルを考えたらまだ伸びしろがあります。もっとチームを引っ張ってもらいたいですね。


さえないさん

━ :さえないさんはサッカー強豪校の出身で、大学ではスポーツデータ解析などの研究をされていました。気になる書籍のツイートなどよくされています。注目!!

一覧_さえない

選考理由

━ :さえないさんの選考は、さり気なくお知り合いの選手も混ざっています(笑)

m:清武選手・藤田選手・前選手・増山選手。このミッドフィルダー4人で組んで実際に試合で観たいです!

が:開幕からC大阪ばっかりであれですが、藤田選手と松田選手ですかねー。藤田選手は地味ですけど中盤のバランサーとして超すごかったと思います。カウンター打とうとしたのにいつのまにかパワーを吸収されている、みたいな。

松田選手は可変のスイッチを握っている選手でしたね。彼がどのスイッチを押すかで全体の立ち位置が変わるような。

m:前選手は水戸のときから長谷部監督と一緒にやっていますが、年々すごみを増している印象があります。昨季の福岡をまとめ上げたのは彼の力が大きかったですね。増山選手も最大出力が高く、長谷部監督のサッカーに合っていました。遠野選手もそうですが、福岡が評価されているのは良いですね。


湘南のかねしゅーさん

━ : 湘南のかねしゅーさんは大学に通いながら、湘南ベルマーレのレビューやプレビューをほぼ毎試合欠かさずに書かれている方です。

一覧_湘南のかねしゅー

選考理由

━ :湘南のかねしゅーさんは、ご自身の応援しているクラブから選手選考をしていない、対戦クラブからのみの選考です。

m:そういえばサンペール選手はここまでで初めて出てきましたね。さすがにカンテラ育ちだけあって、自分がどこに立てばボールが回るとか、パスを出せるとか、自然と変えられるんですよね。大きいと思うなぁ。

が:丸山選手は去年ベストイレブンでも異論なかったんじゃないかなという気がします。左足でのフィードなどビルドアップでの貢献もですが、シュートブロックも多かったイメージです。FC東京では森重選手とチャン・ヒョンス選手がいたのでベンチ温めてましたけど、どう考えても1番手センターバックですよね。

━ :先ほどのがちゃさんのお話、「点ではなく線でクラブを追いかける」でいうと、山根選手はもともと湘南の選手だったので、湘南のかねしゅーさんにとって思い入れのある選考になっていそうです。

が:それで言うと丸山選手も元湘南ですね!

m:山根選手のここ数年の伸び度はすごいですよ。目をつけた川崎Fも見事ですが、あっさりフィットした山根選手がすごい。

が:右サイドバックでかなり悩んでどうしようってなっていた2019年の川崎Fの問題を、一瞬で解決しましたもんねー。

m:川崎Fはエウシーニョ選手の穴をどう埋めるのか悩んでいた時期でしたから、少し違うタイプの山根選手を連れてきて、スタイルもアレンジしてまとめ上げたのは見事でした。


庶民のどせいさん。

━ : 庶民のどせいさん。はV・ファーレン長崎の分析記事を書かれている方です。浦和サポーターは2021年、庶民のどせいさん。の目利きの凄さを知る事になります。

一覧_庶民のどせいさん

選考理由

が:正直去年のJ2をしっかり見てないので、あまり深く突っ込むのが難しいですが、大森選手が攻撃で生き生きしていたのはうれしくもあり、なんか複雑でもありましたね(笑)

━ :FC東京に所属していた選手は他クラブに移籍した後、目覚ましい活躍をするケースがあったりして、確かに複雑だと思います。

が:そして大森選手がいないことで苦悩するFC東京、っていう構図もなかなかでした(笑)

m:大森選手と長谷川監督の関係もG大阪からありますけど、最後までは続かないんですよね、なぜか。

明本選手と小泉選手は今季、浦和で欠かせない選手になりました。明本選手はあんなにインテンシティー高くプレーの連続性がある選手とは知らず、栃木で観たときはビックリしました。

が:明本選手はけっこうファインゴールも多かったイメージはありますね。

━ :今までの浦和は、どちらかというとJ1の主力選手を引っ張ってくることが多く、J2から選手を獲得はそれほど多くなかったと思うんですけれど、大々的に抜擢して今までの浦和にはない印象を受けました。

が:各所から、らしくないと言われてましたしね(笑)

m:ホントそうですよね。リカルド・ロドリゲス監督を招聘して、やりたいサッカーに合いそうな選手、それも監督がよく知っているJ2から獲って戦力にしたという意味では大きなインパクトがありました。本気で変わろうとしてると内外に印象づけたと思います。

━ :がちゃさんの推しクラブ、FC東京も新潟のアルベルト監督就任が濃厚と言われています(※2021年11月26日時点)

m:長谷川監督のあと、上手くいってほしいなぁ。

が:まさにタイムリーなところですけど、上手くいってほしいと思うばかりです。不安と楽しみが入り交ざっています...


せこさん

━ :せこさんは、川崎フロンターレ、プレミアリーグのアーセナルサポーターで2チームの試合分析記事に留まらず、プレミアリーグ全試合・ユーロ2020全試合、コパ・アメリカ2021全試合、ワールドカップ2022 ヨーロッパ予選Group.B全試合、ワールドカップ2022 アジア予選Group.B全試合、チャンピオンズ・リーグ2021-22Group.H全試合の試合分析を行うなど、とても一般常識では推し量れない方です。

一覧_せこ

選考理由

m:山口蛍選手はいるだけで2人分の仕事をしてくれるイメージがあります。だから常に相手は数的不利かのような。C大阪から離れてどうなるかと思いましたけど、すっかり神戸の選手になりましたね。

が:彼もベストイレブンでもいいくらいの活躍でしたね。そもそもあの超過密日程下でほぼフルタイムに近いのが異常な上に、守備の穴埋めをしながら点もとるというバケモノじみた仕事をしてました。

━ :山口蛍選手は神戸に移籍してさらに成長している印象を受けます。ワールドカップでの悔しさなども関係しているのでしょうか?

m:ワールドカップの話になるたびに、ベルギー戦の最後のシーンはずっと映像で流されますからね。あれを基準にプレーできるなら強い選手だし、そうあってほしいです。

が:世界的な中盤の選手と直接触れられたり、フィンク監督の下でやれたっていうのも変わったきっかけとして考えられそうですよね。「上手いなー」って感じるプレーも増えた気がします。


太古の森と漆黒の獣さん

━ :太古の森と漆黒の獣さんはFC東京の分析記事を書かれている方です。審判についての見識を独学で学ばれたり、ゴールキーパー出身なのでゴールキーパー目線の記事も書いたりされています。

一覧_太古の森と漆黒の獣

選考理由

が:ご贔屓枠でいかせてもらうと中村帆高選手ですね(笑)一番印象的なのは三笘選手との1対1で負けていなかった試合ですが、スペースでさらされてもなんとかしてくれる安心感があります。あとは左右どっちに入っても特に問題なくやれてしまうのも魅力で、攻撃面で言うとホームの湘南戦で左足のピンポイントクロスでアシストしたのも鮮明に覚えてます。

m:中村帆高選手は、昨年のルヴァンカップで川崎Fと対戦したときに、三笘選手封じで途中投入されて抑え切ったところで、これは伸びるかなと思いました。今年の怪我はホント残念でした。

あとマテウス選手はマッシモ監督の戦術で輝きましたね。もっとムラっけがあったのに成長したのは獣さんの言う通りだと思います。

が:マテウスを4-4-2のSHで使えるように仕込んだマッシモはほんとに鬼だと思います(笑)

━ :余談ですけれど、太古の森と漆黒の獣さんが海外に行ってほしいと書いた2選手とも海外移籍をはたしています(笑)


タギリストさん

━ :タギリストさんはツエーゲン金沢の分析記事を書かれている方です。ツエーゲン金沢応援集団「RED TAG(レッド・タッグ)」の主催者でもあります。

一覧_タギリスト

選考理由

m:加藤陸次樹選手を「これ以上金沢で成長出来るか」とおっしゃってるのが素晴らしいな。実際にJ1へ行って結果も出したし。

あとサロモンソン選手はホントにJ2レベルを超えています。間違いない。キック精度はワールドクラスです。

が:個人的には田代選手みたいなド・ファイターみたいな選手大好きです。2020年の話ではなくなってしまいますが、2019年の最終節で残留を引き寄せるゴールを決めたのは激熱でしたね。柳選手と田代選手っていうザ・栃木みたいなセンターバックコンビも良かったです。


たくろうさん

━ :たくろうさんは奈良クラブのトップチームで分析のインターンをされていた方で、分析ユニット「KEMARI BOYS」の一員でもあります。

一覧_たくろう

選考理由

m:ランゲラック選手はJリーグでプレーしているのが日本人として幸運に思いますね。貫禄が違いますよ。平然と難しいシュートを止めますから。ゴールキーパーってそういうの大事ですからね。

あとは岸本選手か。もともとC大阪ではアタッカーだったので、現代サッカーに適したサイドプレーヤーになったのは不思議なものです。

が:岸本選手はもともと前線の選手だったのが、リカルド監督の魔改造でここまで右サイドバックとして定着したのはすごいですよね。今季の話にはなりますが、徳島サポーターの方が「岸本選手が抜かれるなんて珍しいな」みたいに言うくらい、守備面でも安定感が出てきているのもすごいですね。


タケゴラさん

━ :タケゴラさんは鹿島アントラーズの分析記事を書かれている方で、鹿島アントラーズに関するあらゆるトピックスを扱ったWebコンテンツ「ANTLOVERS MAGAZINE」の編集長をされています。

一覧_タケゴラ

選考理由

が:山口蛍選手の評がもうまったく同じ意見です(笑)

古賀太陽選手は器用なタイプで好きですね。右利きで左足も使えてビルドアップで貢献できるのがモダンな感じでいいですね

m:上島選手は今年、柏で大ブレイクすると思ってたらそうでもなく、難しいなと思いました。ポテンシャルはずばぬけているので...フィジカルもめっちゃ強いですけど、足元もあるので、現代的なセンターバックだと思います。

━ :上島選手が上手くいっていない理由は、どの辺にあると思われますか?

m:フィジカルに自信があるあまり、不用意に食いつくプレーが仇になった印象です。柏がチームとしてまとまりを欠いていたのもあると思います。もう少しチームとして戦えるようになれば負担も減るのかもしれません。

が:彼自身と柏が前に出て潰しにいくスタイルで、アタッカーのレベルがJ2とJ1で変わったところに対応しきれなかったのはあるんじゃないかなと思ってはいました。

━ :参考になります。


ダビドさん

━ :ダビドさんはヴィッセル神戸の分析記事を書かれている方です。今季は受験期間のため休筆中。

一覧_ダビド

選考理由

m:これは清々しいベストイレブンだ。

━ :ダビドさんは神戸サポーターなので、神戸の選手主体で足りない部分を補うというわかりやすい構成になっていそうです。

が:この中で触れるとしたら前川かなー。飯倉っていう繋ぐスタイルで輝く選手がハマっていた中で台頭してきて、シュートストップの面ではかなり良い活躍したと思います。

m:前川選手はACLで伸びましたね。いま出番を失っているのですが、年齢的なことを考えると彼がゴールマウスを守るのが一番いい気がします。

が:ACLでは悔しい思いしてそうでしたけど、評に書いてある通り4強に入れたのは、彼がいたからと言えるんじゃないかなと。


太郎 義経さん

━ :太郎 義経さんは大宮アルディージャや栃木SCの分析記事や考察を書かれている方です。守備目線で書かれた記事など、多角的な視点を提供してくれています。

一覧_太郎義経

選考理由

が:仙頭選手はレンタルで復帰して半年だけでしたけど、まさに「スーパー仙頭」でしたね。あと端戸選手が選ばれてるの良いっすね。永井監督のヴェルディだと彼しかできない役割があったと思います。

m:端戸選手は苦労人ですが、昨季は復活した印象を受けました。永井監督のヴェルディで「フリーマン」と呼ばれる役割をこなせる数少ない選手だったと思います。今後のヴェルディがどうなるかで端戸選手の役割も変わるのでしょうが...

━ :端戸選手を選んだのは太郎 義経さんだけでした。

が:ケガさえなければ...っていう選手だと思うんですよね...!


ちくわさん

━ :ちくわさんはガンバ大阪の分析記事を書かれていらっしゃる方です。その他、チャンピオンズ・リーグ2021-22のGroup.Aについての分析記事も絶賛執筆中です。

一覧_ちくわ

選考理由

━ :ちくわさんの選考理由は全て「ヤバい」でした(笑)

が:山口蛍選手もそうですけど、去年は井手口選手もヤバかったですね。ヒートマップをすべて赤にするってのはまさにそんな感じで、しかも彼も点が取れるっていう。終盤戦で離脱してしまったのは残念でした。

m:昨年の井手口選手はヤバかった…これは日本代表の井手口選手が帰ってきたと思ったんですが。

そういえば江坂選手がそんなに選ばれない印象ですね。もっと評価されていい。

が:確かに江坂があんまりいないの意外ですね。

━ :G大阪は2020年の年間順位は2位だったのに対し、今年は苦戦して監督の交代もありました。上手く行かなかった要因はどの辺りなのでしょうか?

m:優勝するために攻撃的にやろうとして時間がかかりそうなところに、選手、スタッフ間で新型コロナウイルスのクラスターが発生し、追い打ちをかけて余裕がなくなった、コンディションを整えられなくなったという悪循環でしたね...

が:開幕戦見たときも、どうやって全体のバランスと選手の個性を整えていくのかなーって感じだったんで、その試行錯誤感がある中で活動ができなくなったのはかなりきつかったと思います。


とりさわさん

━ :とりさわさんは日頃からアルビレックス新潟の発信をするとともに、移籍市場ににらみを利かせる巡回パトロールも日々行っています。とにもかくにも文才に溢れた方です。

一覧_とりさわ

選考理由

が:河田選手は大好きですねー!今年の徳島ではあまり上手くいかなかったですけど、前向かせてシュート打たせたらJ1でもトップクラスで上手いと思います。

m:そうそう、河田選手はシュートのパワーとか、ちょっと外国籍のフォワードっぽいところがあってストライカーだなって感じます。徳島での扱いはかわいそうだったなと。

━ :河田選手は今年7月に大宮へ移籍しているんですね...

が:大宮でそれなりに活躍していて嬉しいです。

m:やっぱりちゃんと試合に使えば点を取ることを示してくれています。相変わらずゴールの仕方がエグい。


ヒグチコータさん

━ :ヒグチコータさんは、長年ベガルタ仙台を定点観測し、分析記事を書き続けられてきた方です。そのため、渡邉晋元仙台監督時代の足跡は、ほぼ記事として残っています。

一覧_ヒグチコータ

選考理由

m:仙台を追っていなくても、ヤクブ・スウォビィク選手ってどんな状況でもゴールをさせないために生まれてきた人って感じがしますよね(笑)

━ :磐田に在籍していたカミンスキー選手もそうでしたけれど、ポーランド出身のGKは総じてレベルが高い印象です。

が:今年の話になっちゃうんですけど、スウォビィク選手がPK与えて負けたアウェイ大分戦のあとのホーム広島戦で、ユアテックスタジアムに戻ってきた彼を、仙台サポーターが大量のポーランドの国旗で出迎えていたのが本当に素敵なシーンでした。

m:いい話...

━ :それだけ仙台のサポーターの方も彼の貢献度はわかっていると...

が:他の選手だと石原広教選手は良かったですねー。たぶん去年の途中から3バックの真ん中やるようになったと思うんですけど、高さがなくてもラインコントロールと素早いカバーリングで奮闘しているのが印象的でしたね。


羊男さん

━ :羊男さんは、柏レイソルの分析記事を書かれている方です。試合分析の他、財務関連の記事も書かれていたりと、その分析範囲は非常に多岐に渡ります。

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選考理由

m :(羊男さんの選考理由を読んで)確かに昨年の古賀太陽選手は労基法違反の疑いがあります(笑)

あと佐藤謙介選手は横浜FCの顔だったので、移籍は驚きました。ポジショニングとパスセンスは相変わらず抜けています。

が :そこまでフル稼働できなかった気がしますが、佐藤謙介選手はいぶし銀な感じで良かったですねー。川崎戦かなんかのスーパーミドルが鮮明に残ってますね。

あと永戸選手はこんなに力強さあったっけかっていう守備面で鹿島っぽく?なっていたのが印象的でしたね。エヴェラウド選手が得点稼げたのは広瀬選手と永戸選手で左右の砲台があったからだろうというのも。

━ :永戸選手、エヴェラウド選手は今季試合になかなか出られていない状況です。

が :永戸選手が出られていないのは監督の交代と安西選手の加入、常本選手の台頭が挙げられるでしょうね。

m :エヴェラウド選手自身のコンディションも昨年より良くないですが、監督交代は大きかったですね。永戸選手もその煽りを食らった感じがするので、2人とも難しいシーズンになりましたね。


ヒロさん

━ :ヒロさんは、横浜F・マリノスの分析記事を書かれている方です。パスマップ芸人だけあって視覚効果に訴える記事構成には目を奪われます。ただ、その裏では、データセットが見つからない場合は根性でパス本数を数えるなど、タフな一面も顔を覗かせます。

一覧_ヒロ

選考理由

━ :ヒロさんの選考基準です。

個人的にベストイレブンだったり、MVPを選ぶときは、まず出場時間で足切りしています。短い出場時間でインパクトを与えるより、多くの時間に出場してハイパフォーマンスを残す方が難しいと考えているからです。

が :選考基準は、ぼくも選ぶときは同じようなことを考えてますね。

m :わかります。年間を通して活躍した選手をピックアップするのがベストイレブンの王道ですからね。

が :なぜか去年の古橋選手の記憶が薄いんだよな、、2020年J1ドラフトでも1位で選んでるはずなのに...(笑)

稲垣選手も古橋選手も去年も良かった記憶はあるんですけど、たぶん今年がそれを大きく上回るくらいの活躍ってのはあるかもしれないです。

m :同じく。去年の古橋選手の印象的なゴールと聞かれても思い出せない...

が :逆にオルンガ選手とかに触れるか(笑)カウンターでも行けるし、スペース埋められてもパワーでドカンができて対応不可でした(笑)

━ :ここにきて初のオルンガ選手評(笑)

m :オルンガ選手は多くの人が選んでますが、理由が一言だけなのが多くて、もはや説明不要なのがわかります。

が :あと右足のシュートが上手いのも、守備側からしたらけっこう詰みでしたよね。

━ :先ほど、マッシモ監督とマテウス選手の話がありましたけれど、稲垣選手も広島時代に増して活躍しているイメージです。

m :稲垣選手はもともと持っているものが研ぎ澄まされたんじゃないかと思います。底しれぬ運動量とミドルシュートが名古屋の武器そのままなので、広島よりも役割が明確というか。

が :左サイドを崩して後ろから入ってきた稲垣選手が押し込む形は広島のときにけっこう見た気がするので、それのパターンが増えたというかなんというかって感じですかね...


ファジスキーさん

━ :ファジスキーさんは、ファジアーノ岡山の分析記事を継続して書かれていらっしゃる方です。2019年から書かれている分析記事は = 有馬体制の足跡とも言えます。

一覧_ファジスキー

選考理由

━ :ファジスキーさんも全て対戦クラブからの選考です。

が :2020年のタイミングで田中恵太選手を選んでるのはすげえなあ...!

m :田中恵太選手は苦肉の策でサイドバックにコンバートしたはずが、望外にハマった印象です。

あとカイオ・セザール選手って、いま考えるとなぜ川崎Fが最初に獲ったんですかね。J2だと化け物ですよね。

が :カイオ・セザール選手はほぼヤヤ・トゥーレ選手ですからね。

グローリ選手は今年もJ1でやれるのを証明しましたけど、去年のアウェイ大宮戦だったかな?で4人をなぎ倒しながらボールに突っ込んでいったプレーが超強烈でしたね(笑)


━ :すごい(笑)

m :このモンスターを1人ずつ倒していく感じ(笑)


フォアリュッケンさん

━ :フォアリュッケンさんは、J1なら川崎フロンターレ、J2だとレノファ山口FCを日頃から観ていらっしゃる方で、レノファ山口FCの分析記事を書かれています。最近ではバスケットボールの試合観戦記事の執筆も始められています。

一覧_フォアリュッケン

選考理由

m:中塩選手は甲府でのプレーを見たら、左利きのセンターバックとして横浜FCが欲しがったのはわかるんですけど、上手くいかなかったですね。

が :西谷和希選手は好きですねー。あの小柄ならではのヒョイヒョイ進んでいくドリブルとか。去年だと本間至恩選手に次に挙げられる左ウイングだったんじゃないかなと。今年最初のほうで出られなかったのは残念でした。

あとセランテス選手の終盤の超スーパーセーブ(評にある金沢戦かな?)はめっちゃ覚えてます。それ止めるかよっていう。

m:あれはすごかった。勝点1をもたらしたのはあのセーブのおかげです。


富士石 陽太さん

━ :川崎フロンターレサポーターの富士石 陽太さんは、浮嶋敏前湘南ベルマーレ監督の教え子さんで、指導を受けた側の立場から、湘南ベルマーレの戦い方を考察されていました。練習メニューをまとめたサイト「Football training catalog」の運営者でもあります。

一覧_富士石陽太

選考理由

━ :富士石 陽太さんは川崎Fサポーターということもあり、Jリーグのベストイレブンに一番近い選考特性でした。

投票分布図_20210222

m :全然触れてなかったですが、昨季の川崎Fの強さは守田選手にあると思いますね。4-3-3やるって言ってもアンカーどうするんだってのがあったんですよ。守田選手が1人で埋めましたからね。

が :シーズン序盤、まだ田中碧選手がアンカーで出ている時期に、守田選手がアンカーで出た試合があって「守田選手だと田中碧選手みたいに1人剥がせないからきつい」みたいに言っている人がいて「君、とんでもないこと言ってない?」って思ってました(笑)それでも途中から見事に定着して、ベストイレブンにも入ったのだから大したものですよね。

━ :川崎Fは5年間で4度優勝しているわけですけれど、求める基準も自然と高くなりがちだったりするのでしょうか?

が :一例なんですけれど、今年、川崎Fが負けた福岡戦でクルークス選手がスーパーシュートを決めたとき、知り合いの川崎Fサポーターがチョン・ソンリョン選手に「あれも止めてほしい」って言ってて、すごくムズムズしました(笑)

m :そうなんだ...。あのシュートは相当スーパーだよ。

が :もちろん個人差はあると思いますし、強くなって勝つことに慣れてくるとそうなってくるのも理解はできます。

━ :そういう意味では、富士石 陽太さんの選考はご自身の基準のもと、客観的に昨年を象徴する11人を選んでいる、まさに2020年ベストイレブンと言えそうです。


一応、補足しておくと、本企画マイベストイレブンは心に残った11人なので、最強の11人でも印象重視でも自由ですし、エモかったという理由だけでもOKです!

現にとりさわさんの選考理由の文章を見ると、

戸嶋 祥郎(柏)
悔しいけど、マイチームを離れても好きだった。好きでした。好き。慣れない左ウイングバックでも慣れないなりに自分の役割を全うしようとしている姿が印象的。改めて彼の人間としての魅力にも触れらた。残念な形でシーズンを終えてしまったけど、来季の飛躍に期待。
本間 至恩(新潟)
「愛」。

かなりエモーショナルに満ちれています(笑)

が:戸嶋選手のやつはメンヘラっぽいですけど()、こういうのがもっとあってもいいと思います(笑)


まっつんさん

━ :まっつんさんは会社辞めVARオペレーターになる目標を叶えた方です。かつてジュビロ磐田の分析記事を書かれいましたが、VARオペレーターになったのを機にサイト「Fun × Fun Foorball」を閉鎖されてしまったので、目下サルベージ企画を遂行中です。

一覧_まっつん

選考理由

が :この流れからの「僕の浪漫」が2つきてるのはいいですね(笑)

m :それ、言おうと思ってた(笑)

が :あとは登里選手の人柄・キャラクターも含まれてるのがいいですね。

m :登里選手が嫌いな人は、いないと思います。

が :まっつんさんは去年のJ2ドラフトでも1位で上原を選んでるので、ガチ中のガチなのが伝わります(笑)

m :でも、磐田に居場所が...

が :そこがねー、難しいですよねー。

━ :上原選手は今季、ベガルタ仙台に期限付き移籍しています。

が :上原選手に磐田の未来を見ている人も多そうなので、チームは彼をどうするのか...


らいかーるとさん

━ :もはや説明不要だと思いますが、「サッカーの面白い分析をこころがけます」の中の人であり、現場の指導者でもある分析と現場の両輪をこなしていらっしゃる方です。著書、『アナリシス・アイ』は必読です!

一覧_らいかーると

選考理由

━ :らいかーるとさんにこの企画の話を初めてさせていただいたとき、10分足らずで全ての回答が出揃っていて、その意思決定の速さにとても驚いたことを覚えています(笑)

m :それは普段から考えている証拠ですね(笑)

が :確かに好きな選手は大体固まってそう。

m :沖選手はこの前キャスで少し触れたのですが、鹿島のゴールキーパーっぽくないなと思ってます。現代的なゴールキーパーと鹿島が紐付いたっていうのが面白いです。

が :エヴェラウド選手がエグいっていうのは、よく言ってた気がします。高嶺選手とか中野伸哉選手もよく言っていたような...

━ :去年、川崎Fや鹿島、C大阪、名古屋あたりは記事にされていたと思うんです。だからご自身の眼で数試合を見た上で、選手選考をされている感はあるのかなと。

m :なるほど。だから確信があるわけだ。

が :「万能型の」エヴェラウド選手ってのがちょっと気になった。どういう意味で万能って言葉を使ったんだろう...

━ :これも憶測になってしまうんですけれど、マイベストイレブンの選考基準は大きく3つに分類されると思っていて、

(1)好きな11人を順に考えていく
(2)トラウマ11人を順に考えていく
(3)チームで機能する11人を全体から考える

上記だと、らいかーるとさんは(3)で選んでいる印象を受けます。センターバックの選考理由も、

中谷 進之介(名古屋)
丸山 祐市(名古屋)
名古屋コンビは攻守に強烈

と、ユニットで選考しているっぽくて...

だからチームビルディングとして考えたとき、フォワードはオルンガ選手などではなく、エヴェラウド選手の方が機能するだろうという意味で使っているのではという気はしています。あくまで個人的な感想ですけれど。

m :オルンガ選手と比べたら万能ではあるのかもしれない(笑)でもエヴェラウド選手も器用な選手ではない印象なので、どうなんだろう。

が :言われてみればそんな組み合わせな気がしますね。

━ :本当のところはわかりません。真相はご本人の心の中に...


Akiさん

━ :恐らくほとんどの方が知っていらっしゃるセレッソ大阪の分析記事を書かれている方です。Akiさんのすごいところは2011年から継続して書き続けている点で、残されてきた記事の数々は、もはやセレッソの足跡を追う上で大変重要な文化財と言っても過言ではないでしょう。

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選考理由

Akiさんは各クラブから1人ずつという選考をされていて、

畑 大雅選手(湘南)
金子 拓郎選手(札幌)
レアンドロ・デサバト選手(C大阪)
長谷川 雄志選手(大分)
レオナルド選手(浦和)

上記はAkiさんのみの選考選手になります。

m :そういえばレオナルド選手いたな(笑)

が :レオナルド選手は唯一なのか...確かに、いま言われて久しぶりに思い出したけども(笑)

━ :Akiさんは常々、ロティーナ監督時代のC大阪にレオナルド選手がいたらと仰っていました。

が :さっきの犬飼選手と似たような感じになりますけど、荒木選手もオルンガ選手とけっこう対等にやり合ってたのが印象的でしたね。強い。

長谷川選手は今年全然出られなくなりましたけど、去年はけっこう名前が挙がる選手でしたよね。両足使えて、展開力があるボランチ。

m :デサバト選手を選んでるのはAkiさんらしいですね。ああいうフィジカルがしっかりしていてボールを散らせる選手がいたのは大きかったかもしれません。

長谷川選手も昨季の大きな発見でした。ターンして前向くのが上手で、大分のビルドアップに貢献していたなと。

━ :長谷川選手が出られなくなった理由はどこにあるのでしょうか?

が :同じタイプって言えるかは微妙ですけど、下田選手が入ったのと、終盤はたぶん強度を増す意味で羽田選手が使われているっていうのがあるかもですね。

m :だいたい同じですね。下田選手と長谷川選手の組み合わせが無しだと判断され、下田選手が優先されたのかなと。

が :畑選手も去年確かルーキーイヤー?でしたけど、もう普通に戦力でしたね。若手抜てき枠とかじゃなくて普通に戦力。

m :金子拓郎選手も昨季の時点でそこそこ芽が出ていましたが、選んでるのはさすがですなぁ。

が :C大阪の坂元選手にばっかり注目が集まりましたけど、金子拓郎選手の切り返しも彼と同じくらいエグかったっすよね。

━ :奇しくも、ともに前橋育英高校出身で...

m :前橋育英高校の選手が増えましたね。小泉選手もそうですけど。

が :あ、そうなんだ。坂元選手の切り返しは小泉選手が師匠ってのは聞いたことあったんですけど。

━ :他にもFC東京の渡邊選手や札幌の岡村選手、徳島の鈴木選手と、続々にJ1で台頭を表している世代です。


fukuharaさん

━ :fukuharaさんはベガルタ仙台の分析記事を書かれていますが、面白い試合はカテゴリに捉われずに観るている方なので、幅広い見識をお持ちです。何より大量のつぶやきがそれを物語っています。

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選考理由

が :関口選手と仲間選手の評がとてもいいですね。

m :ときどきキャスで話題になる仲間隼斗選手。頑張れる選手の代表格。

が :ぼくも両選手好きです。

m :長沢選手の「最高のゲームキャプテンでした」ってのもいいなぁ。

が :プレーで、背中で、引っ張れる選手たちですよね。

━ :fukuharaさんは、戦えるとか成長しているとかに重きを置いて選考している印象です。

が :渡部選手の成長を見ているのもいいですな。彼、ほんとポゼッション型にも適応した選手になりましたもんね。

m :渡邉さんと出会ったのが大きかったんでしょうね。


Haru10さん

━ :Haru10さんは、東京ヴェルディの分析記事を書かれていらっしゃる方です。その他、Jリーグでの気になったプレーVARなどの解説、現場で指導をもとにした見解など、発信されている内容は様々です。

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選考理由

m :この11人も面白いな。ミッドフィルダーはテクニカルな4人がいて、藤田譲瑠チマ選手が全部背負うみたいな(笑)

が :後ろも福岡の3人でどうにかしてね。みたいなのもおもろい(笑)

毎熊選手は今年もですけど、去年も引き抜かれなかったのが意外でしたね。本人が残るって強い決断をしたのかもしれないけど。

━ :ちなみに毎熊選手を選考したのはHaru10さんだけでした

m :毎熊選手は大学時代フォワードですからね。どういう経緯でコンバートしたのかわかりませんけど、そういう選手もいるんだなぁと。


haya_yamagaさん

━ :haya_yamagaさんは松本山雅FCの分析記事を書かれている方です。松本山雅FCに入団してくる選手情報の記事もかなりのボリュームで記事にされています。

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選考理由

が :ディサロ選手は鮮烈でしたね。評にもある通り、ゴールパフォもキャッチ―?な感じで。北九州は今季苦しんでますけど、彼がいればって思ったことは何度もあったんじゃないですかね。

m :レレマスクっていうんですけどね。清水でも真似する人がいるとかいないとか。

が :平畠啓史さんと土屋雅史さんの月間ベストイレブン企画で、「岩尾選手と秋野選手はもう殿堂入りだから選ばない」みたいに言っていたのも覚えています。

━ :秋野選手を選考したのはhaya_yamagaさんだけでした。

m :秋野選手は昨季に昇格して功績として残してあげたかったですね。


hirotaさん

━ :hirotaさんは清水エスパルスの分析記事を書かれている方です。その他、東京オリンピックに出場したスペイン代表の分析記事も書かれていらっしゃいます。

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選考理由

が :去年この企画が上がったときにも言った気がするんですけど、ぼくはこの選考がかなり好きでした。

━ :差し支えないようでしたら、どの辺りでしょうか?

が :成瀬選手を選んでるのはなんか通っぽいですよね(笑)2019年?ホームチームの名古屋がFC東京を迎えた一戦で、確かデビューした選手だった気がするんですけど、そのときは全然で、前半だけで途中交代だったかな?でも翌年に堅守の名古屋の中でボール持ったときに違いを作れる選手として、それなりにポジションを掴んだのは良かったですね。

m :ジュニオール・サントス選手は、柏が使いこなせなくて横浜FMに行って大爆発したわけですけど、環境が変わるとまるっきり違うことが顕著に出る好例ですね。昨季のゴールは度肝を抜かれるものばかりで。

━ :横浜FMに行って活躍する選手が多いように感じます。やはり横浜FMはやりたいサッカーに選手を当てはめているので、選手が活躍しやすいのでしょうか?

m :そうだと思います。リサーチをしっかりしていますね。


kasuさん

━ :kasuさんはモンテディオ山形の分析記事を書かれている方です。kasuさんの残された木山監督時代の分析記事は、今でもベガルタ仙台やガンバ大阪サポーターの方に多く読まれています。

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選考理由

が :山口選手は良い意味でオラついてる感じのアタッカーでよきでしたね。J2ベストイレブンレベルの活躍だったけど、大ケガしてしまったのは切なかった。

m :中村駿選手みたいな気配りのできるボランチは好きなんですよね。個人昇格したのは嬉しかったな。

━ :山形から個人昇格していく選手はかなり多い印象ですけれど、お二人はどう思われますか?

が :難しい質問!もともと我慢強い守備のベースがある上に、保持のスタイルも徐々に入っていって、ある程度どこに行ってもできそうな選手が増えたって感じなんですかね...

m :山形に一度でもいた選手はクセの強いタイプがいない気がします。山形が欲しがる選手って真面目な選手が多いから、自然と真面目な選手が巣立っていく感じ。


Soccer D.B.管理人さん

━ :Soccer D.B.管理人さんは、ワールドカップなどの国際大会から、Jリーグ、JFL、大学サッカー、高校サッカー、ユースまでカバーした出場記録データベースをおひとりで作って運営されている方です。「 ハットトリック一覧」や「過去プレーした選手の今」など面白いデータもありますので、興味ある方は探してみてください。

一覧_soccerd.b.管理人

選考理由

━ :Soccer D.B.管理人さんあるあるを披露していただいています。

三笘 薫(川崎F)
ユース時代から公式記録において笘と苫で表記ゆれが多く、DB化の際に悩まされました。2020年、この笘苫の悩みがJリーグファンにも伝わり嬉しいです。

m :いまや日本代表戦で三笘警察が出動する時代です!

が :それはならではすぎる悩み(笑)

m :J3が入ってる。さすがだ!

が :全カテゴリーからの選考は唯一?

━ :とりさわさんもです。沼津の普光院選手を選考されています。

が :ああ、なるほど...

m :江口選手ってキックの質だけならJ1レベルなんですよ。秋田のセットプレーは江口選手が支えたのですが、J2で出番が減ったのが残念です。

が :さっきも出ていたかもですけど、遠野選手はJ初挑戦でJ2の2位チームでゴリゴリ主力だったのがすげえですよね。

━ :今季はJ1のチャンピオンクラブに帰還していますからね...


Yさん

━ :Yさんはヴァンフォーレ甲府の分析記事を書かれている方です。それだけに留まらず、ヴァンフォーレ甲府のアカデミー情報や山梨県の高校サッカー観戦記なども書かれています。

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選考理由

━ :Yさんも対戦クラブからのみ選考をしています。

m:松崎快選手推しの私が通ります!

━ :そうだったのですね!

m:今年の夏も個人昇格あるかなと思ってたくらいです。ドリブルのキレは坂元選手にも劣らないのと、松崎選手はシュートの弾道がきれいなんですよね。東洋大卒なのも坂元選手と一緒ですが。

が:じゃあ、ぼくは小西選手にしますか(笑)たぶん他の方も挙げてると思うんですけど、彼みたいに一発で展開できちゃう選手って、J2ではかなり貴重だと思うんですよね。特にプレスを潜ってからのスピードアップに長けた徳島の中では、代えが利かない選手だったんじゃないかなと。

━ :ひょっとしてがちゃさんも松崎選手を?

が:推しの私が通ります!

ってほどじゃないですけど、いいですよね。けっこう彼を好きな人多いのでは。松崎選手は振りが速いっすよね。

━ :なるほど、要チェックですね!


YOSHIKIさん

━ :YOSHIKIさんは栃木SCの分析記事を書かれている方です。2020年の分析記事は旋風を巻き起こした栃木SCの足跡を追いかけるにはうってつけです。

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選考理由

m:飯野選手は鳥栖に移籍しましたけど、昨季の群馬で目を引いた選手だったので、鳥栖はよく見てるなと思いました。ポジショナルプレーを理解しながらスピードに乗ったドリブルとクロスを見せつけていたので。

が:森下選手を引き抜かれて飯野選手を取ってくるあたりは、ほんとさすがですよねー。実際にハマったし。

━ :飯野選手を選考したのはYOSHIKIさんだけでした。あとYOSHIKIさんは栃木サポーターなので、明本選手の選考に色々感じる部分もあります。

が:栃木の育成組織出身ですから、思い入れは強いでしょうね~。


96さん

━ :96さんは浦和レッズの分析記事を書かれている方です。96さんの残された分析記事や考察から、「浦和三年計画」一年目の様子を窺い知れます。

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選考理由

m:昨季のベストイレブンで中村航輔選手なんですね。玄人だ!

━ :96さんは昨年、試合中のコーチングの重要性によく言及されていらっしゃったことを覚えています。

が:槙野選手が最初にクローザーに回ったところから、いつの間にかレギュラーに戻ってたのはさすがでしたよねー。

m:槙野選手はもう何年も前から、攻撃的なディフェンダーのイメージが一新されて、本格的なディフェンダーて感じになりましたね。


投票結果

━ :以上、176名の選手がピックアップされました。得票数上位はオルンガ選手の16票、三笘 薫選手の15票、丸山 祐市選手と登里 享平選手の10票と続きます。この結果はどうお感じになりますか?

m :オルンガ選手と三笘選手はインパクトが強いですけど、丸山選手と登里選手が3位っていうのは、目立たないところでどれだけ助けていたかというのがよくわかる2選手なんだと思いますね。

が :同じく丸山選手と登里選手が同率3位?なのが面白いですね。特に登里選手みたいなタイプの選手が多くの人に評価されているのはとても良いことだなと。


━ :本来得票数を競う趣旨ではないのですが、得票数の高かった11名を挙げチームを組むと次のようになりました。

一覧_投票結果

選考理由

━ :お二方、このチームをご覧になってどう思われますか?

m :圧倒的にインパクトがあった選手と、目立たないけど効いていた選手が半分ずつという印象です。昨季J2の徳島から岩尾選手、栃木から明本選手が入ったのが目立ちますね。それだけインパクトがあった証拠だと思います。岩尾選手と守田選手のダブルボランチでやってみたらどういうボールの循環になるのか観てみたいなと思いました。

が :(似たような感じにはなりますが)ディフェンダー部門も含めて得点に絡む回数が多かった選手がかなりの数を占めていますね。ただ、そこに入るボランチ2枚が安定感をもたらすタイプなのが、いい感じでバランス取れていて面白いです。これで試合したらボランチ2人がめっちゃ文句言いながらゲームコントロールしてそうです(笑)


━ :ピックアップされた176名の内、外国籍選手は27名、約15%でした。これはJリーグ全体の割合*と比べると若干高い割合のようです。  

 *Jリーグに登録されている選手は計1737人。そのうち日本以外で出生した選手は、209人となった。(2020年4月時点)- 引用 soccerdigestweb.com -


海外移籍

━ :ピックアップされた176名の内、2021年シーズンに所属先が変わった選手は55名。その内、海外移籍した選手(14名)一覧です。

一覧_海外

が :去年の感じで言うと、良い意味で予想外だったのはオナイウ選手ですかね。ぼくは自分の11人にも入れてましたけど、まさかここまで飛躍するとは思わなかったです。

m :川辺選手、守田選手、田中碧選手とボランチの3人がそれぞれ違う国に行きましたね。それもテクニックに優れたというより現代型のセントラルミッドフィルダータイプ。ロシアリーグに移籍した橋本拳人選手とかもそうですけど、日本人に対する評価が出ている気がします。

━ :タギリストさんが唯一選考した伊藤洋輝選手は、J2リーグから一気にブンデスリーガのシュトゥットガルトに移籍しています。

伊藤 洋輝(磐田)
J2レベルではないバケモノ。

お二方は伊藤選手にどのような印象をお持ちでしょうか?

m :本来はボランチだったと思うんですよ。チーム事情などで後ろをやったりサイドをやったりして、どうなのかなと思っていました。展開力は随一なので、いまとなっては後ろのほうが蹴りやすいのはあると思います。

が :サイズもそうですけど、キックのレンジだったり精度を見たら年齢的に海外移籍はあるだろうなという素材だったと思いますが、ややくすぶっている感じがあったので、いまこうして海外でしっかりやっている(らしい)のはよかったなあと。

ポジションの話がありましたけど、磐田のチーム事情から影響を受けた部分もあったでしょうね。

━ :本人にそのポテンシャルがあってもチーム事情に大きく左右されてしまうということですね...。ありがとうございます。

大学を経由すると年齢的に海外移籍は難しいという話をよく聞きます。リスト内では、三笘選手、守田選手、古橋選手が大学サッカーを経由しています。この点についてはいかが思われますか?

m :低年齢化が進んでいるので、23歳がプロ1年目というのは障害になる可能性もありますけど、三笘選手のように1年目から活躍すればオファーは来るわけなので、結局は高卒であれ大卒であれ、自分の武器を研ぎ澄ましてピッチで表現できるかどうかに尽きると思ってます。

が :これも似たような感じになりますけど、守田選手や三笘選手のように1年目から活躍して代表に絡むレベルになれば全然いけるということですよね。古橋選手も思っていたより神戸に残りましたけど、もう少し早く旅立っていても、って感じでしたしね。あと伊東純也選手もそうですけど、出場機会得やすい、かつ数字が見えやすいアタッカーのほうが行きやすいってのはありますかね。


J2からJ1に移籍した選手一覧

━ :次にJ2からJ1に移籍した、いわゆる個人昇格した選手(20名)一覧です。

一覧_個人昇格

m :藤田譲瑠チマ選手のような、いわゆる青田買いがもっと増えてもいいような気がします。

が :レンタルバックの選手もいますけど、主力とまではいかないまでも今季実際にやってほぼほぼ活躍してますし、J1に行くべくして行ったって感想にはなりますね。藤田譲瑠チマ選手の話もそうですけど、ルーキーでも容赦ねえなっていうのは確かにありましたね(笑)

━ :この中で、今季特に印象に残った選手とその理由など、お聞かせいただけますか?

m :だいぶ触れちゃっているので重複しますが、加藤陸次樹選手は思ったより活躍したなと思いますね。C大阪がフォワードを充実させて始まったシーズンなので、結果を出してポジションを奪ったのはポジティブな驚きでした。あと、永井堅梧選手はライバルが権田選手だったのでかわいそうですが、レギュラーでもおかしくないゴールキーパーです。

が :この中だと浦和組と鳥栖組でしょうか。各選手とも早い段階でチームの核になっています。今年で言うと夏に加入した平野選手もいきなり主軸に据えられていて、自分のストロングを発揮できるチームに行けばJ1初挑戦でも十分に活躍できることを証明したと思います。


総評

━ :ここまでを振り返って、お二方いかがでしたでしょうか?

が :疲れました!!!!(笑)

m :それぞれのベストイレブンをこれだけ見させてもらうのは初めてでしたが、色がそれぞれあって面白いですね。正直お腹いっぱいです(笑)

が :でも2020年の話をいろいろ思い出せたのは楽しかったですね!

━ :2021年のJリーグもいよいよ佳境に入っていますが、「マイベストイレブン総選挙2021」の開催が決定いたしました!

今季の選手選考について、どのような傾向になると予想されますでしょうか?

m :川崎Fの1強、ないし横浜FMとの2強時代の中で、そのチームから選ばざるを得ないと思うか、あるいは面白みに欠けると判断して違うチームから多く選ぶか、その二手に分かれる気がします。J2にも面白い選手がいっぱいいるので、けっこうバラけるのではないでしょうか。

が :同じく川崎Fと横浜FMに多少の偏りが出るかもですが、移籍だったり負傷だったりで両チームとも意外とフルシーズン出続けた選手が限られている気もするので、去年よりは割れやすいのかも?とか。

他チームも1年間ずっと活躍した選手となると、けっこう絞られてくるんじゃないかな??


━ :長時間にわたりお送りしてきました、マイベストイレブン総選挙2020座談会も、これを持ちましてを終了いたします。がちゃさん、mokichiさん、本日はお集まりいただき、ありがとうございました。

が :ありがとうございました!!

m :こちらこそありがとうございました!

━ :それでは皆さん、マイベストイレブン総選挙2021でお会いいたしましょう!!!


ツイキャス(mokichi & がちゃ)

Jリーグの雑談をするお部屋

毎週金曜日 23:00頃~


お知らせ

マイベストイレブン総選挙2021の開催が決定いたしました!

日時 2021年12月26日(日)13:00~ 開票

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