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意識低めアラサー経営企画 / Jリーグ好き / クラブ経営の話題に興味 / ガンバ大阪好き / 海外サッカーもぼちぼち / noteでゲームレビュー書く / FIFAプロクラブやる / ナンバーガールとThe Flaming Lipsが好き / 志村貴子シンパ / 新米1児の父

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2024 J1 第16節 FC東京 × ガンバ大阪 レビュー

レビュー 試合前には、「最多得点のFC東京と最小得点のガンバ大阪の"ほこたて"対決」と銘打たれていたこのゲーム。東京が攻めてガンバが守る、のようなイメージに結びつきそうなヘッドラインだったが、蓋を開けてみればガンバがボールを握る時間の長い前半だった(ボール保持率59%:41%)。  そのスタッツに結びついたのは恐らく攻撃の志向性の違いによるものだろう。FC東京は縦に早い攻撃。サイドバックが内側に絞るギミックはあるが、パスコースを作って保持を安定させるというよりは、そこからの

    • 2024 J1 第15節 ガンバ大阪 × 川崎フロンターレ レビュー

      レビュー 両チーム中3日、雨のもと行われた一戦。前半15分まではガンバのペースだった。恐らくは、準備してきたゲームプランが当たっていたからだろう。まずは非保持の部分。坂本・宇佐美でアンカーの橘田を消しながらCBへプレス。左CBの大南と橘田は比較的距離が近く(橘田が、左CBながら利き足が右の大南へのサポートを意識した結果かもしれない)、「アンカーを消す動き」と「CBにプレスに行く動き」をシームレスに切り替えられていた。時間が作れない大南の右足を切ってロングフィードとバックパスを

      • 2024 J1 第14節 東京ヴェルディ × ガンバ大阪 レビュー

        レビュー ヴェルディの前進メカニズムにおいて、特徴的だったのはボランチの動き。基本的には4バックが並んで広がり4-4-2のままビルドアップを開始するが、ボランチ(主に森田)が左CBの脇に落ちるギミックが入る。この動きにガンバの前線がついてくるのであれば中盤のスペースは広がるので中の選手に差し込む。ついてこないのであれば余裕をもって後ろで回せるので、前線のスプリントとタイミングを合わせてロングボールを蹴り、ガンバのDFを背走させて陣地を取りに行く。木村が奥を突き、染野が手前を使

        • 2024 J1 第13節 名古屋グランパス × ガンバ大阪 レビュー

          レビュー 3-4-2-1で守る名古屋は中央にパトリック、左シャドーに永井、右シャドーに森島を配置。ガンバが中谷サイドにボールを動かすと永井がプレス、森島がスライドしてボランチ(主に鈴木徳真)をマークするが、ガンバが一森を絡めて福岡サイドにボールを振っても永井は前残りして中谷のマークに付くことが多く、森島がそのまま鈴木徳真をマークしながらスライド、という守備の振る舞いになっていた。パトリックが左右のやり直しに対応して福岡にプレスをかけるのは体力的に難しそうだったので、森島が鈴木

        2024 J1 第16節 FC東京 × ガンバ大阪 レビュー

          2024 J1 第12節 ガンバ大阪 × セレッソ大阪 レビュー

           「ダービーは結果が全て」であることはさておき、2017年以降の大阪ダービーにおいて「結果」に対する「内容」は先行指数のように動いていたように思う。ミクロに見れば異論も出ようが、マクロに見れば、2017年-2019年前半:「内容」ではセレッソが上回りながらもガンバが「結果」を持ち帰るような時期、2019年後半-2022年:「内容」「結果」ともにセレッソが上回る時期と続き、2023年は「内容」はガンバが上回りながらもセレッソが強かに「結果」を持ち帰った年だった。果たして迎えた2

          2024 J1 第12節 ガンバ大阪 × セレッソ大阪 レビュー

          2024 J1 第11節 アビスパ福岡 × ガンバ大阪 レビュー

           連戦を意識してかスタメンをいじってきたポヤトス監督。トップに坂本、トップ下に山田康太、左にウェルトン、右に岸本。ボランチはここ数戦馴染みの鈴木徳真とダワンの組み合わせだが、バックラインは三浦の怪我を受けて福岡と中谷がコンビを組み、サイドバックは左が黒川・右を中野が務めることになった。  アビスパ(こっちにも福岡がいてややこしいのでアビスパで)はボールを持たせ、ガンバがボールを持つ、という展開が続いた。後から書くのがレビューなのでネタバレもなにもないがこの試合は0-1でガン

          2024 J1 第11節 アビスパ福岡 × ガンバ大阪 レビュー

          2024 J1 第10節 ガンバ大阪 × 鹿島アントラーズ レビュー

          レビュー この試合でまず言及しなければいけないのはスタメンの顔ぶれだろう。連戦の中で前線の並びは最前線に宇佐美、二列目が左に坂本・山田康太・ウェルトンという並びになった。宇佐美・坂本・山田康太とトップ下/前線をこなす3名が並んだことで誰かが普段と違うポジションをやらなければいけないが、その役目は坂本が左サイドで担った。  鹿島のキックオフから始まったこのゲーム。鹿島はロングボールで手数少なくDF裏に蹴り込みラインを押し下げる。ロングボールの的は誰か一人に決まっているわけでは

          2024 J1 第10節 ガンバ大阪 × 鹿島アントラーズ レビュー

          JリーグYBCルヴァンカップ2回戦 FC琉球 vs ガンバ大阪

          レビュー 連戦が続くガンバはターンオーバーを敢行。新加入の美藤倫をはじめとして、怪我から復帰した江川・石毛など、これまで試合に絡めていなかった選手がスタメンに名を連ねる。  対戦相手の琉球はJ3とカテゴリーが2つ下のチームではあったが、前半は琉球がボールを持つ展開からはじまった。琉球はナローな3バックでパス交換を行いながらWBやIHへの差し込みから前進を狙っていたのに対し、ガンバはいつも通り4-2-3-1で中央を塞ぐ構えを見せた。中央のCBがボールを持っている時はプレスにい

          JリーグYBCルヴァンカップ2回戦 FC琉球 vs ガンバ大阪

          2024 J1 第9節 浦和レッズ × ガンバ大阪 レビュー

          レビュー 昨期公式戦4試合で4敗を喫した浦和が相手とあってか、ポヤトス監督は浦和をリスペクトしたゲームプラン――つまり、相手の出方に対するリアクション的なゲームプラン――を作っていたと思われる。そのため、ゲームを描写しようとすると浦和が主語になるシーンが多くなる。  序盤の浦和は、中央を固めるガンバの4-4-2ブロックに対して3センターで解決を図るシーンが多かった。グスタフソンはアンカーの位置からタイミングを見計らって2トップの管理外でボールを引き取る動きが巧みだった。その

          2024 J1 第9節 浦和レッズ × ガンバ大阪 レビュー

          2024 J1 第8節 ガンバ大阪 × サガン鳥栖 レビュー

          レビュー ここまで3試合連続無得点と、フィニッシュの課題に直面している連戦のガンバ。得点力アップに向けどのような施策を打ってきたのか。  この試合興味深いのは配置だった。前節右WGで効果的な動きを見せていた唐山がベンチスタートとなり、左WGに入っていたウェルトンが右WGに。代わって左WGに入ったのは倉田。加えてボランチの左右位置についても、右が鈴木徳真、左がダワンとなっていた。ウェルトンはこれまで、スターターであれば左WGでの起用が多かったため、少し意外だった。しかし試合を

          2024 J1 第8節 ガンバ大阪 × サガン鳥栖 レビュー

          2024 J1 第3節(延期分) 横浜F・マリノス × ガンバ大阪 レビュー

          レビュー 前半の序盤から守備がハマっていた。山田康太が怪我でいなくなっても今年のガンバの守備コンセプトは運用できるらしい。唐山は低く、ウェルトンは高いウイングの位置関係も影響していたと思うが、前線2枚で限定するガンバに対してマリノスは右に流れる傾向が強かったように思う。ヤン・マテウスはタッチラインに張るよりは少し内側に入って縦パスの受け手になる意識が強かった。右に誘導できれば、逆サイドのロングボールは福岡なのでアンダーコントロール。SBでハメられるのもつらいとなればマリノスと

          2024 J1 第3節(延期分) 横浜F・マリノス × ガンバ大阪 レビュー

          2024 J1 第7節 北海道コンサドーレ札幌 × ガンバ大阪 レビュー

          レビュー 中2日、怪我、今後の連戦など、色々な要素を鑑みてかガンバはターンオーバーを敢行。前節から実に7人を入れ替えた。そういった影響もあってか、前半はインテンシティがあまり高くない印象だった。  札幌の前線はガンバのGK・CBまではプレッシャーはかけてこなかった。GK・CBのところで余裕を持てること、また今日はトップにジェバリが入ったこともあり、ロングボールをジェバリに当て、セカンドを前向きに拾う形を意識していたとみえる。サイドに入った倉田や食野も、張るというよりはジェバ

          2024 J1 第7節 北海道コンサドーレ札幌 × ガンバ大阪 レビュー

          2024 J1 第6節 ガンバ大阪 × 京都サンガ レビュー

          レビュー 前節広島戦レビューのまとめで「地上戦でもう少しできることがあったのではないか」と振り返った。今節はスタメンにネタラヴィと鈴木徳真の「保持寄り」の2枚を配置したことで、地上戦のウエイトを高めていくのか……と予想したが、結果的にそうはならなかった。GKからのショートパスによる繋ぎはほぼなく、アラーノ・ウェルトンへのロングボールの形が目立つ。プレッシングをかわす、京都の二枚看板である豊川雄太と原大智のプレー関与を減らす、優位性が取れそうなウイング周辺でプレーする、など色々

          2024 J1 第6節 ガンバ大阪 × 京都サンガ レビュー

          2024 J1 第5節 サンフレッチェ広島 × ガンバ大阪 レビュー

          レビュー 今節のポヤトス監督は守備戦術を入念にトレーニングしてきたと見える。印象的なのはWGのポジションだった。広島といえば大胆なWBの上がりを使ったサイド攻撃が代名詞だが、ガンバはWGをWBに付けることで広島のプラス・ワンをプラス・ワンにしない意図があっただろう。宇佐美と山田で攻撃サイドを限定しつつ、広島にサイドを選ばせ、前進させた先で数を合わせて絡め取ることを意図していたと思われる。WGとSBが声を掛け合いながらマーカーを管理する姿が頻繁に見られた。  広島も、黙ってそ

          2024 J1 第5節 サンフレッチェ広島 × ガンバ大阪 レビュー

          2024 J1 第4節 ガンバ大阪 × ジュビロ磐田 レビュー

          レビュー 試合開始早々・前半3分に先制点を手にしたガンバ。岸本・ウェルトンという新戦力たちの特性に導かれたサイドの制圧構造が秀逸だった。簡単に言えば、左はアイソレーションで刺す、右はトランジションで刺す。  先制点に繋がった右サイドへのロングボール。ここでは、岸本と相手SB松原との競り合いが起点になった。岸本はそれほど身長があるわけではないが、DFもできるということで競り合いを厭わず、その後のトランジションへの反応も早い。宇佐美や山田康太を含め、岸本へのロングボールに備えて

          2024 J1 第4節 ガンバ大阪 × ジュビロ磐田 レビュー

          2024 J1 第2節 ガンバ大阪 × アルビレックス新潟 レビュー

          レビュー 来日以来新潟には無敗、と相性の良さを見せるポヤトス監督。この日の新潟対策も冴えていた。ポイントはガンバの守備局面。ひとことでまとめれば、「中央で人数を合わせ、サイドを使わせる」ことの徹底。  特に宇佐美と山田康太の前線2枚のタスク分担と効率が秀逸だった。前線2枚の役割は、相手の攻撃サイドを限定すること。ガンバのMF・DFたちが中央に居るパスの受け手をマンマーク気味に捕まえているタイミングで、CB・GKに対して「横から詰める」。そうなると空いているサイドにボールを付

          2024 J1 第2節 ガンバ大阪 × アルビレックス新潟 レビュー