俳句で"オレアチ漫遊記"(拾漆)
今回、連載企画「俳句で"オレアチ漫遊記"(※)」の舞台は、再び京都に戻る。"note仲間"やまきちさんは、日本が世界に誇る名刹・天龍寺(京都市右京区)の敷地内で、奥さんが撮った一枚を俳句の題材に選んだ。八幡社か、あるいは松巌寺か。はたまた慈済院か。詳しい場所は奥さんも覚えていないらしいが、手入れの行き届いた苔生す庭先である。この企画は、りすが書く連載「オレとアチキの西方漫遊記(オレアチ漫遊記)(※)」のワンシーンを取り出し、やまきちさんが俳句を詠む。
哀愁の句:
題材テーマ:「オレとアチキの西方漫遊記(40)ー『魔法のフレーズ』」
季語は「秋」。暦の上での立秋から立冬の前日までをいう。中学生の修学旅行以来、初めて天龍寺を訪れた奥さんの心情を詠んだらしい。再び訪れたこの古刹で、当時との違いを感じていたはずだと言葉に力を込める。
この句には年齢を重ねることへの哀愁が感じられる。暑かった女子学生のころ。現在は涼しげな雨降る秋。そして、これから迎える寒い冬。これらを人の一生の移ろいに例え、句の中に凝縮しているように見えた。
ただ、こうした"もののあはれ"を彷彿させる様子は、幸か不幸か、奥さんから微塵も感じない。オンライン飲み会に参加し、楽しそうにはしゃいでいる姿が目前の現実だ。ただ、表面に明かさない気持ちもあるだろう。
その意味では"深イイ"句かもしれない。やまきちさんに感謝。
(トップ写真:りすとやまきちコラボ企画のイメージカット=りす作成)
題材リンク:
「俳句で"オレアチ漫遊記"」シリーズ:
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