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眩しすぎるカフェ

ー近場も決して悪くない(3)

西武池袋線江古田駅から徒歩2分の距離にある喫茶店「カフェ・エスケープ」(東京都練馬区)は、奥さんにとって掘り出し物と言えるだろう。カフェに一家言ある奥さんにしては珍しく評価が高い。「機会を見つけて、また寄りたい」と、ご機嫌だ。店内は大きな窓が幾つかあり、そこから入ってくる自然の光でかなり明るい。派手でもなく地味でもない色使い。オシャレでありながらも実に落ち着いた雰囲気。他方、個人的に隠れ家のような薄暗いカフェが好みだ。この空間はいろんな意味で眩しすぎる。

連載『近場も決して悪くない』シリーズ:「(2)ー掘り出し物」「(1)ー『安・近・単』のGW

アゲアゲ

このカフェは6階建てビルの2階部分の一角にある。明るい店内は大学のカフェテリアを思い起こさせる。スタッフも皆、若い。不要不急の外出を控えるよう政府が要請した緊急事態宣言下にもかかわらず、そこそこ客がいる。奥さんが空いているソファー席を目ざとく見つけ、そこに座った。さすが"席取り名人"だ。窓際はすでに埋まっていた。

奥さんが理想に描くカフェはこんな雰囲気なのだろう。終始、ニコニコ、ソワソワしている。普段、頼まないカフェオレ(ケーキセット800円)を頼んだのには、幾らか驚いた。ブラックコーヒーを渋い表情で飲んでいる普段の奥さんはどこに行ったのやら。カフェ巡りを楽しんでいた学生時代を思い出して気分アゲアゲのようだ。実に分かりやすい。

ラテアート

眩しすぎるカフェ003

これでカフェラテがラテアートで出てこようものなら、奥さんは完全に"ノックアウト"だろう。そう思った矢先、本当にクマのラテアートが施されたカフェラテが運ばれてきて、腰を抜かしてしまいそうなほど驚く。「いやーん」と、静かな店内に奥さんの嬌声が響く。"乙女心"を鷲掴みだ。あまりに満足げな表情を向けられ、釣られて勝手に頰が緩んだ。

オシャレな空間にラテアート。悪くないが、どうも尻がむず痒い。(続く)

(写真:6階建てビルの2階部分の一角にある喫茶店「カフェ・エスケープ」。緑に囲まれたエントランス=りす撮影、あまりの可愛らしさに奥さんを悶絶させたラテアート=奥さん撮影)

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連載『GWプランに秘策あり』シリーズ:


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