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記事一覧

アルトネリコの話①~人工言語の音と意味~

アルトネリコシリーズに存在するヒュムノス語。人工言語である。

さて、アルトネリコシリーズの魅力の一つは楽曲だ。

その楽曲のほとんどはヒュムノス語で綴られている。

僕はアルトネリコシリーズの楽曲が好きぴである。

曲調はもちろんだが、ヒュムノス語で歌われているという点がすごく大きい。

なぜこんなにも好きなのだろうと考えた時、音と意味が必ずしもつながらないことに気づく。

りんごという言葉の発

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日本沈没2020 感想

思っていたのと違った。

東京マグニチュード8.0を完全に想像していた。

最後まで見て、しっくりこなかった。災害についても状況が分からなかった。いつの間にか日本沈没していたし。

日本が沈没して行く神の目線カットとかあると思ってた。

つくづくこの日本丸ごと沈没という世紀の理解不能イベントに僕たちは主人公につきっきりでつきあわされていたという感じがする。

途中、大麻おばさんのエピソードは印象的

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最近読んだ漫画の紹介

漫画の良さの1つに多様性があります。そもそも作品とは世界を自分の好き勝手に選んで摂取できるものですが、漫画はその種類が極めて豊富だと思います。

全5巻完結済み。ロリータ服とつらさと勇気。一つの「生き方」の話。

最新6巻。住みたい街ランキングトップである吉祥寺の不動産屋がその人にあった街を探すお話。キーフレーズは「じゃあ吉祥寺やめよっか」

「街」に住むってどういうことなんだろう。

原作は小説

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アルトネリコの感想。ミシャについて。(ネタバレあり)

わし、アルトネリコのミシャが好き。

物語の目撃者が届かないと分かっていても手を伸ばしたくなる存在。

作者はクソほど残酷。

だってミシャは普通の女の子でいることを望んでいましたから。。買い物を楽しむ気持ち。店に並ぶグッズを可愛いと思う気持ち。好きな人のそばにいる気持ち。

それを阻害する要因として人に害をなすウイルスから人類全体を守るというクソみたいな枷をつけた。

クソほど悩むでしょうそんな

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『仮想の在処』を読んで思ったこと

『仮想の在処』を読んで思ったこと

思い出とはどこにあるのだろう。彼女の姉はどこにいたのだろう。

伊藤計劃トリビュートより『仮想(おもかげ)の在処』by 伏見完

すごく綺麗な雰囲気の作品でした。

一人称で少し冷ややかに淡々と語られていくも最後のラストシーンで幾重もの光りが折り重なって世界を照らし、事後談が少し語られて終了する。

そんな感じの映像をイメージしました。映像化したらいいなあと思う作品です。

綾野有香への共感有香(

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ノットワンダフルワールズを読んで思ったこと

ノットワンダフルワールズを読んで思ったこと

おはよう!世間的にはこんにちは!機能深夜に読書を開始してしまったのでさっき起きて今これ書いてます。

感想って言うよりも「この物語が自分を通過して自分の中に残ってったもの」みたい感じです。

ノットワンダフルワールド by 王城夕紀

・調和は生命の否定?人間は調和の否定?「あらゆる調和のその先で」がキャッチコピーなんですが、人間がもたらす調和の先にあったのは調和の否定でした。

調和を是とすると

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『罪と罰』を読み終わった直後の感想

読み終えていっちばん最初に思ったことこの1,000ページほど(たぶん)の長ーい物語は彼の更生の誓いとともに終わりました。

それは何かを受け入れたということだったのかしら。

彼はずーっと考え考え考え続けてきました。(悩み続けてきたとも言える)

そんな中、終わり間際で彼が見た夢がすごく示唆的なものなだと思いました。

彼は解き放たれたのか?受け入れたのか?いろんな言い方ができるかもしれないけど、

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