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ジャニーズのアイドルたちも海外の影響を受けた

韓国のK-POPアイドル(第1世代以降)たちは、海外のボーイ・バンドやガール・グループの影響を受けて誕生したが、日本のジャニーズアイドルも元々はアメリカのミュージカルや歌手グループから多くの影響を受けました。

ジャニーズ事務所は、1964年にアメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス出身で日系人のジャニー喜多川が創業。1952年にジャニー喜多川が来日して駐日アメリカ合衆国大使館で通訳として勤務する傍ら、宿舎の近所の少年たちを集めて野球チームを作り、この野球少年たちの一人であったあおい輝彦(青井輝彦)が「ジャニーさんが監督なんだから、チームの名前もジャニーズでいいんじゃない」と言ったことがきっかけでチーム名を「ジャニーズ」と命名。

1961年に公開された映画「ウエスト・サイド物語」

その後チームは映画館で『ウエスト・サイド物語』を鑑賞し、感動したことからダンスの練習を始め、この時の野球少年から選抜されたのが事務所最初のタレントグループであるジャニーズであった。

ウエスト・サイド物語から影響を受けて誕生した初代ジャニーズ

喜多川は単なるタレント育成ではなくミュージカル俳優のような「歌って踊れるタレント」の育成を目指し、1962年4月にジャニーズを結成した。このジャニーズというグループが人気を集めたことにより、ジャニーズが所属している事務所 = ジャニーズ事務所となった。以後、1970年代には明るいソウルミュージックに転向し、軽快なポップ路線へ切り替える方針を取るようになった。

●ジャニーズの練習生システム「ジャニーズJr.」

ジャニーズ事務所に所属するジャニーズJr.

ジャニーズ事務所の練習生であるジャニーズJr.は日系人だったジャニー喜多川がザ・オズモンズ、ジャクソン5といったアメリカの歌って踊れる男性アーティストたちが歌手デビュー前に歌やダンスのレッスンをしていたのをヒントに取り入れたものである。またK-POPアイドルとは異なり、ジャニーズにはトレーニング期間というものが制定されていない。事務所へ入所後はレッスンを受けながら先輩のステージに立ったり、ジュニア時代から雑誌の撮影をしたり、ドラマやバラエティ、舞台、イベントなどにも出演したりするため、歌やダンスだけに集中してトレーニングをするわけではない。デビューできるかどうかも社長の判断で決まるため、デビュー発表までは本人達もどうなるかわからず、誰かが抜けたり増えたり、明日にはどうなるかわからないという場合も多い。

●海外のアイドルや歌手から影響を受けたジャニーズのアイドルたち

アメリカのコーラスグループ「Four Tops」に影響を受けたフォーリーブス

※フォー・トップスとフォーリーブス。フォーリーブス解散後、山下智久、生田斗真、風間俊介、長谷川純の4人が2002年にFour Topsというユニットを結成し、活動していたことがある。

マイケル・ジャクソンに影響を受けた郷ひろみ / 田原俊彦
Bobby BrownとMCハマーのMV / 田原俊彦のMV

※田原俊彦は本来、マイケル・ジャクソンから大きな影響を受けたが、32枚目のシングル「抱きしめてTONIGHT」の際にはボビー・ブラウンを、37枚目のシングル「ジャングルJungle」のときはMCハマーをベンチマークした。

イギリスのミュージカル「スターライトエクスプレス」を参考にした光GENJI

※ローラースケートでのパフォーマンスは、イギリスのミュージカル「スターライトエクスプレス」が起源とされており、そのため光GENJIのデビュー曲も「STAR LIGHT」という曲名になっている。

アメリカのロックバンド「Bon Jovi」をベンチマークした男闘呼組
イギリスのボーイ・バンド「TAKE THAT」をベンチマークしたSMAP
アメリカのアイドルデュオ「Kris Kross」をお手本にしたKinki Kids

※まとめ
日本では終戦後、ロックンロール・ロカビリーブームやグループ・サウンズブームがあった影響で「男はロック(バンド)をやる」という構造が出来たので男性が踊る文化が根付かず、歌って踊れる男性歌手の需要も低かった。そんな状況の中で日系人のジャニー喜多川はアメリカから「歌って踊れる男性歌手」の文化を日本に持ってきて男性アイドルというジャンルを作り、国内に広めたのです。

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