国民的アイドル「SMAP」
日本史上最大の成功を収めた男性アイドルグループであり、¨国民的アイドル¨の呼称が捧げられた第一号となった。これまで幾多の男性アイドルを輩出してきたジャニーズ事務所所属だが、売り出し方がこれまでの先輩グループと異なっていた。1988年に結成されたにも関わらず、CDデビューは1991年。アイドル路線の楽曲を歌っていた頃は世間の誰もが認める存在というよりは一部の女の子達がキャーキャーいうだけのごくありきたりのアイドルに過ぎず、アーティスト系の曲を歌う様になってからミリオン・セラーを幾つも生み出し、歌手としての大成功を手にしたと言われている。
SMAPの成功で、ジャニーズはこのグループの遣り方を他のグループにも応用。その中でSMAPに次ぐ活躍を見せていたのがTOKIOやV6だったが、大ヒットには繋がらず、2000年代後半からは嵐が台頭。現在ではジャニーズで一番の売れっ子となっている。SMAPも全盛期の頃に比べれば輝きを失いつつある。但し、各メンバーの多様な活動という点においても、歌の実績においても、SMAPが男性アイドルグループの中ではズバ抜けた存在である事は疑い様がない。
●2TOP
もともとSMAPのツートップは「森且行」と「木村拓哉」であり、この2人を呼ぶ名称だった。6人時代は歌とダンスが上手く、楽曲でも2人にはソロパートが与えられているなど一番人気のあったメンバーだったことから2TOPと呼ばれていた。森が脱退し、5人体制となってからはグループの中で一番年長者である中居と木村が2TOPと呼ばれるようになった。
●全盛期
1996年~1998年の3年間。
特に楽曲に関しては、青いイナズマ→SHAKE→ダイナマイト→セロリ→Peace→夜空ノムコウと怒涛のように、シングルをリリースしていた。またアップテンポの曲の後にミディアムテンポの曲やバラードを出すなど飽きさせないような工夫も見られる。その後は、2000年の「らいおんハート」や2003年の「世界に一つだけの花」のように不定期にヒットが出るような感じであり、ブームや全盛期というよりは人気が定着しているという見方が正しいだろう。
●影響
SMAPはアジアのアイドルに多大な影響を与えたグループである。
日本国内でも嵐やKAT-TUNなどのジャニーズの後輩グループだけでなく、DA PUMPをはじめとするライジングプロダクションの男性アイドル、EXILE系列グループ、スターダスト系列の男性アイドル、またはAKB48やももいろクローバーZなど男女問わず現在の女性アイドルや地下アイドルの売り出し方の先駆け的存在(身近なアイドル)であり、影響を与えている。
韓国では、第1世代アイドルのH.O.TやSHINHWAをはじめ、東方神起、BIGBANG、SUPER JUNIORなどがSMAPをお手本にしていると明かした事がある。特にH.O.Tと神話と東方神起は「韓国のSMAP」と言われる事が多い。
H.O.Tは、韓国で初めて音楽活動以外でも人気を得たアイドルであり、バラエティ・ドラマ・映画・CF・ラジオなど様々な分野で活動した。日本のSMAPがバラエティで活動していたので、H.O.TもSMAPの影響を受けてlogin H.O.Tというレギュラー番組を作った。番組の内容は、前半がトーク・メンバー主演のミニドラマ・ゲームコーナー・コントなど、後半が歌のコーナーという構成であり、まさに「H.O.T版のSMAP×SMAP」であった。
2002年にデビューした悪童クラブは、「韓国版のSMAPを作ろう!」というテーマでオーディション番組から結成されたアイドルグループだった。
台湾では、男性5人組のアイドルグループ5566が「台湾のSMAP」と呼ばれ、台湾を代表する国民的アイドルとして有名である。
SMAPは、東アジアのアイドルシステムに大きな影響を与えた伝説的なグループである。
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