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【特集】「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス

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2013年、中国の習近平国家主席が突如打ち出した「一帯一路」構想。中国政府だけでなく、西側諸国までもがその言葉に“幻惑”された。それから7年。中国や沿線国は何を残し、何を得て、何…
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≪目次≫「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス

≪目次≫「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス

2013年、中国の習近平国家主席が突如打ち出した「一帯一路」構想。中国政府だけでなく、西側諸国までもがその言葉に“幻惑”された。それから7年。中国や沿線国は何を残し、何を得て、何を失ったのか。現地の専門家たちから見た「真実」。それを踏まえた日本の「針路」とは。

[PART-1]
いずれ色褪せる一帯一路 中国共産党“宣伝戦略”の本質
https://note.com/wedge_op/n/n483

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いずれ色褪せる一帯一路
中国共産党“宣伝戦略”の本質|【特集】「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス[PART-1]

いずれ色褪せる一帯一路 中国共産党“宣伝戦略”の本質|【特集】「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス[PART-1]

高原明生(東京大学公共政策大学院教授)

中国共産党のソフトパワーの源泉は、魅力的な概念を発明することにある。われわれはそれに幻惑されてはならないが、その力を侮ってもならない。

習近平国家主席の権威と権力のシンボル「一帯一路」(KYODO NEWS/GETTYIMAGES)

 レトリックはともかく、実際のところ中国外交にとって一番重要なのは対米関係の安定だ。安全保障上も経済上も、唯一の超大国を

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中国特有の「課題」を抱える
対外援助の実態|【特集】「一帯一路」大解剖
知れば知るほど日本はチャンス[PART-2]

中国特有の「課題」を抱える 対外援助の実態|【特集】「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス[PART-2]

北野尚宏(早稲田大学理工学術院教授)

 中国政府はアジア途上国との関係強化と中国企業の海外インフラ市場参入支援のために、「一帯一路」構想以前から、政策金融機関である中国輸出入銀行(以下、輸銀)および国家開発銀行(以下、開銀)の提供する融資を活用してきた。2004年以降、中央アジア、東南アジア諸国連合(ASEAN)、大洋州、アフリカ、ラテンアメリカ・カリブ、中東欧諸国に対し、それぞれ地域協力の枠組

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不採算確実な「中国ラオス鉄道」、それでも敷設を進める事情|【特集】「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス[PART-3]

不採算確実な「中国ラオス鉄道」、それでも敷設を進める事情|【特集】「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス[PART-3]

西沢利郎(東京大学公共政策大学院教授)

東南アジアのラオスにて、中国国境から首都を結ぶ鉄道が建設中だ。しかし建設前から、採算の目途は立っていなかった。それでも強行されたのは、国家レベルでラオスが働きかけたからだ。

 中国が進める「一帯一路」構想を「債務の罠」と批判する論者はラオスの「中国ラオス鉄道」に注目している。果たして、この批判はどこの国でも共通して当てはまるのだろうか。

ラオス山中を貫

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ミャンマー貫く“援習ルート”クーデター後の対中関係の行方|【特集】「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス[PART-4]

ミャンマー貫く“援習ルート”クーデター後の対中関係の行方|【特集】「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス[PART-4]

石田正美 (日本大学生物資源科学部国際地域開発学科教授)

2月にクーデターが起きたミャンマーでは、軍事政権と中国との関係が注目されている。両国関係で最も重要なのが一帯一路だ。ここには「援〝習〟ルート」が通っている。

中国南部広西チワン族自治区からミャンマーまで続くパイプラインの建設現場(2013年) (IMAGINECHINA/JIJI)

 アウン・サン・スー・チー国家顧問など国民民主連盟(

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経済か安全保障か 狭間で揺れるスリランカの活路​​

|【特集】「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス[PART-5]

経済か安全保障か 狭間で揺れるスリランカの活路​​ |【特集】「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス[PART-5]

ジャガナート・パンダ(インド国防問題研究所〔IDSA〕東アジアセンターリサーチフェロー)

中国との関係性を強化させてきた結果、「罠」に陥りつつあるスリランカ。コロナ禍で一帯一路事業が「足踏み」する今こそ、そこから脱する好機だ。

2014年、スリランカを訪問した中国の習近平国家主席とそれを出迎えたマヒンダ・ラージャパクサ大統領(当時)。中国は専制政治の小国と協力する傾向がある (NURPHOTO

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「中欧班列」による繁栄の陰で中国進出への恐れ増すカザフ|【特集】「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス[PART-6]

「中欧班列」による繁栄の陰で中国進出への恐れ増すカザフ|【特集】「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス[PART-6]

テムル・ウマロフ(カーネギー国際平和財団モスクワセンターコンサルタント)

 ソビエト連邦崩壊後、中国は中央アジアの旧ソ連構成国の中で最も広大な国の一つ、カザフスタンとの協力拡大への関心を徐々に高めてきた。1990年代初頭に関心が高まった理由は主に安全保障面にあった。

 中国はこれまでも、そして現在もなお、同国の西部地域の安定化を絶えず図っており、特に、新疆ウイグル自治区(以下、新疆)における分

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コロナ特需とともに終わる?
中欧班列が夢から覚める日|【特集】「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス[COLUMN]

コロナ特需とともに終わる? 中欧班列が夢から覚める日|【特集】「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス[COLUMN]

 中国からカザフスタンを通り欧州に伸びる鉄道輸送網「中欧班列」は現在、特需状態にある。日本貿易振興機構(JETRO)がまとめたところによると、2020年の中欧班列の便数は前年比50%増の1万2400本、貨物輸送量は56%増の113万5000TEU(コンテナの国際規格である20㌳コンテナ換算値)に達した。JETROタシュケント事務所の高橋淳所長は「中国とカザフスタン国境の通関インフラのキャパシティに

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一帯一路の旗艦“中パ経済回廊” まだら模様の両者の思惑|【特集】「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス[PART-7]

一帯一路の旗艦“中パ経済回廊” まだら模様の両者の思惑|【特集】「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス[PART-7]

青木健太(中東調査会研究員)

「水もないのに一体どうやって発展させるというのだ?」

 これは、パキスタン南西部、グワダル港開発の展望について、パキスタン人経済学者に尋ねた際の返答だ。

 筆者は2019年3月、中国パキスタン経済回廊(CPEC)に関するパキスタン人研究者・ジャーナリストらとの意見交換、国際セミナーでの報告、および資料渉猟のためパキスタン最大の港湾都市カラチを訪問した。その際、グ

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重み増すアフリカの対中債務
真の支援 日本ならできる|【特集】「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス[PART-8]

重み増すアフリカの対中債務 真の支援 日本ならできる|【特集】「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス[PART-8]

吉澤 啓(国際協力機構〔JICA〕アフリカ部計画・TICAD推進課 専任参事〔TICAD・開発政策分析担当〕)

 2017年、アフリカ東部のケニアの内陸にある首都ナイロビと港湾都市モンバサ間の約480㌔メートルを結ぶ「モンバサ・ナイロビ鉄道」が開通した。建設にあたっては、総工費約37億㌦のうち9割弱(32億3300万㌦)を中国輸出入銀行(輸銀)が融資した。ケニアにとって、鉄道の更新は悲願だった。

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変わるEUの中国観
仏日・欧日はもっと手を組める|【特集】「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス[PART-9]

変わるEUの中国観 仏日・欧日はもっと手を組める|【特集】「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス[PART-9]

マチュー・デュシャテル(モンテーニュ研究所 アジアプログラム・ディレクター)

 欧州連合(EU)と中国の相互接続(コネクティビティ)は現在、新型コロナウイルス感染症により大きな打撃を受けている。米調査会社ロジウム・グループによると、2019年に134億㌦だった中国による欧州への直接投資は、20年には44%減少して75億㌦まで落ち込んだ。では、今後の欧中関係はどうなるのだろうか。

イタリアとフラ

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中国への対抗心にとらわれず
「日本型援助」の強みを見出せ|【特集】「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス[PART-10]

中国への対抗心にとらわれず 「日本型援助」の強みを見出せ|【特集】「一帯一路」大解剖 知れば知るほど日本はチャンス[PART-10]

佐藤 仁(東京大学東洋文化研究所教授)

「一帯一路」の名を冠した中国の台頭は、国際開発協力の世界にどのような影響を与えるのか。見逃してならないのは、開発協力の実態よりも、中国が「援助の方法・考え方」に与える影響だ。内政不干渉を大きな原則として、軍事政権や独裁的な政権にも積極的に援助を送る。政治的に重要な施設をトップダウン、かつ迅速に施工する。こうした中国独自の援助外交は、昨今の新型コロナウイルス

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