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外航定期船スケジュール週刊誌「SHIPPING GAZETTE」と航空貨物専門月刊誌「SPACE」を刊行。 月刊SPACEは、51年にわたり日本唯一の航空貨物情報専門誌として発行していましたが、2022年4月に休刊。 HP→http://www.japanpress.co.jp

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    航空貨物業界の最新トレンドを発信。 航空貨物・物流に関するトピックをお届け。 物流関連のお仕事をされている方はもちろん、それ以外の方にもわかりやすく記事を掲載・解説をします。

最近の記事

平野ロジスティクス、九州の半導体工場ブームに新機能車で活躍へ

日本の九州における半導体産業の集積傾向が最近、さらに高まってきたことはご存じだろう。すでに数十年前から大手メーカーによる半導体工場の設置が進んでいて“日本のシリコンアイランド”という異名をほしいままにしていた九州だが、最近、この趨勢をさらに巨大なブームにまで高めたのは、半導体受託生産で世界最大の台湾メーカーによる熊本県菊陽町での半導体工場開設の決定であった。 世界最大手の半導体メーカーの工場進出を受けて、日本の半導体関連産業も大手装置メーカーを筆頭に、周辺機器・部品製造業も

    • 再生進めるエア・インディアは航空貨物でも復活なるか

      エア・インディア(AIC)と言えば、まだインドが英国植民地時代の1932年に、今は同国最大の企業グループになっているタタ・グループによってその前身が設立された由緒ある航空会社ですよね。 その後、インド政府が引き取って国営航空として同国のフラッグ・キャリアになったわけですが、年を経るうち、国営企業にありがちな非効率性によって累積赤字がふくらみ続けて経営危機に陥り、最終的に昨22年1月にタタ・グループが全株式を買い取って傘下に入れたのです。いわば創業家のもとに戻った形でした。

      • 香港空港Hactl貨物ターミナルに世界初の貨物熱検知システムを装備

        香港国際空港(チェクラップコク国際空港)と言えば、航空貨物の取扱量で他に圧倒的な差をつけて世界トップの座を占める巨大エアカーゴ・ハブとして有名ですが、その香港空港で最大の航空貨物ターミナルを運営しているのが「香港エアカーゴ・ターミナル・リミテッド」です。 その英文社名の頭文字をとった“Hactl”という略称は、日本の物流業者には日本酒銘柄の“白鶴”を思わせるので、「ハクツル」と呼ばれて親しまれているとか。 そのHactlが運営する世界最大規模の航空貨物施設“スーパーターミナ

        • エアバスとボーイングの大型貨物機発注の差縮まる、キャセイ、ターキッシュから受注で

          ターキッシュエアラインズがエアバスに次世代大型貨物機のA350フレイター(A350F)を5機発注した。 今回の発注は、A321neo×150機、A350-900×50機、A350-1000×15機を含む計220機の発注の一部。ターキッシュエアラインズは現在、A330-200F×10機、B777F×8機、B747-400F×2機、A310-300F×2機の貨物機を運航しているが、大型貨物機についてはボーイングではなくエアバスを選択した形となった。 A350Fは大型旅客機A3

        平野ロジスティクス、九州の半導体工場ブームに新機能車で活躍へ

        • 再生進めるエア・インディアは航空貨物でも復活なるか

        • 香港空港Hactl貨物ターミナルに世界初の貨物熱検知システムを装備

        • エアバスとボーイングの大型貨物機発注の差縮まる、キャセイ、ターキッシュから受注で

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          生鮮のブリ:22年は量・金額ともに過去最高に、最大の輸出先は米国

          今、動きのある航空貨物の統計品目を様々な視点から解説する”エアカーゴ専科”。 今回のテーマは、「生鮮のブリ」。 「ブリ」はスズキ目アジ科ブリ属に分類される回遊魚で、日本においては重要な食用魚であり、古くから親しまれてきた。成長するごとに呼び名が変わる出世魚とされ、また、大晦日の年越しの前に餐される「年取り魚(としとりさかな)」に使われる特別な魚でもある。 天然ブリの旬の季節は11月〜2月にかけての冬で、この時期に出回る脂の乗ったブリは「寒ブリ」と呼ばれ高値が付く。また、人工

          生鮮のブリ:22年は量・金額ともに過去最高に、最大の輸出先は米国

          トップ海運による航空貨物参入ではすでにマースクが抜きん出た?

          ここ2年ほどの間に、世界3大コンテナ船社として知られるデンマークのマースク、フランスのCMA CGM、スイスに本社があるメディテラニアン・シッピング(MSC)が次々と航空貨物分野に本格進出してきて注目を浴びていますが、どうやらその中ではマースクが一歩も二歩も抜け出した存在になっているようです。 もともとマースクは1987年から傘下の一部門としてスターエアという航空貨物を扱う会社を持っていたのですが、これはあくまで独立して航空小包やエクスプレス小荷物を扱うだけの目立たない存在

          トップ海運による航空貨物参入ではすでにマースクが抜きん出た?

          ルフトハンザがリリウムとの提携模索、欧州でのeVTOL運用で

          独ルフトハンザグループはこのほど、同国のベンチャー企業リリウムと、欧州における電動垂直離着陸機(eVTOL)の運用に関する戦略的パートナーシップ形成を模索するための覚書 (MOU)を締結した。 リリウムが開発するeVTOLジェット機「リリウム・ジェット」は全長8.5m、翼幅13.9mで、乗員1人乗客6人の合計7人乗り。巡航高度3000mを時速280kmで飛行し、航続距離は250km以上としている。ことし11月には欧州航空安全庁(EASA)から設計機関承認を取得しており、リリ

          ルフトハンザがリリウムとの提携模索、欧州でのeVTOL運用で

          コスモ石油がタイ・バンチャックとSAF輸入で合意

          コスモ石油は12月5日、タイに拠点を置く総合エネルギー会社Bangchak Corporation Public Company Limited(本社:タイ、以下バンチャック)とSAF(持続可能な航空燃料)の輸入に関するフレーム合意書を締結した。 バンチャックが2024年末の操業開始を予定しているSAFプラントから、向こう10年間にわたって生産数量の一部を輸入するもの。 両社は製油所部門を中心に、長年にわたる技術交流を通じて良好な関係を構築しており、ことし3月23日には、

          コスモ石油がタイ・バンチャックとSAF輸入で合意

          JALの自社フレイター、24年2月から東アジア主要3空港に就航へ

          日本航空(JAL)は来年2月19日から、自社貨物機(フレイター)の運航を開始する。自社フレイターは旅客機B767-300ERを貨物機に換装したB767Fで、JALとして貨物機の導入・運航は13年振りとなる。 B767Fは、日本の成田、中部を基点に、上海(浦東)、仁川、台北(桃園)の3都市に就航する。 2月19日から、台北線と仁川線をそれぞれ週5便で運航開始する。運航ルートは台北線が成田→台北→中部(JL6719/6718便)、仁川線が中部→仁川→成田(JL6749/675

          JALの自社フレイター、24年2月から東アジア主要3空港に就航へ

          IATAがSAF供給不足に警鐘、24年も需要のわずか0.53%だけ!?

          IATA(国際航空運送協会)がこのほど、次世代の環境対策として不可欠の“SAF=持続可能な航空燃料”の供給量が、世界航空業界の需要とあまりにかけ離れて少ない現状に警鐘を鳴らしました。 発表によると、IATAは世界のSAF生産量は2022年からこの23年にかけて2倍になり、来24年には3倍にもなると予測していますが、それにもかかわらず、世界の航空業界がいま必要としている量のわずか0.53%しかカバーできないだろうとしています。 IATAの調べでは、世界の燃料生産者は今年23年

          IATAがSAF供給不足に警鐘、24年も需要のわずか0.53%だけ!?

          デルタ航空、来24年に台湾へ同社初の直行便開設

          米国の航空ビッグスリーのひとつデルタ航空(DAL)が12月7日、同社の米太平洋岸ハブであるシアトルから台湾の台北桃園空港に向かうノンストップの直行便を、来24年6月から開設することを明らかにしました。 同社にとっては初の台湾向け直行便でしかもデイリー、投入する機材はスタイリッシュな最新鋭型機A330-900neoとなり、アジア・太平洋地域へのデルタ航空の積極的な攻勢を来年さらに強化することを意味する新路線となりそうです。 同社のアジア太平洋担当副社長ジェフ・ムーマウ氏は発

          デルタ航空、来24年に台湾へ同社初の直行便開設

          UPSが香港空港に新たな物流ハブ、アジア事業強化へ

          グローバル物流サービスプロバイダーのUPSはこのほど、顧客サービス改善に向けて、香港空港管理局と業務提携の協定を締結したと発表した。これに伴いUPSは、香港国際空港に直接アクセス可能な新しい物流ハブを建設する。2028年までに完成予定。 新設するハブは、中国広東省珠海市と香港新界離島区ランタオ島とマカオ花地瑪堂区を結ぶ港珠澳大橋にも近く、香港を基点に欧州、米国、アジアおよびその他の地域向けに、主に輸出入および積み替え処理、仕分け業務を行う。 敷地面積は2万㎡で、年間の貨物

          UPSが香港空港に新たな物流ハブ、アジア事業強化へ

          アラスカ航空がハワイアン航空を買収へ、貨物事業強化も

          アラスカ航空(ASA)を傘下に持つアラスカ・エア・グループは、ハワイアン・ホールディングスのハワイアン航空(HAL)を買収し、両航空会社を統合する。 買収額は1株あたり現金18ドルで、HALの純債務9億ドル(約1300億円)を含む19億ドル(約2700億円)となる見込み。すでに両社の取締役会で承認を得ており、今後は当局の承認とハワイアン・ホールディングスの株主による承認などを経て、12〜18ヵ月で買収を完了する計画としている。 ASAとHALの両ブランドを維持しながら、単

          アラスカ航空がハワイアン航空を買収へ、貨物事業強化も

          カタール航空とドロナミクスが世界初の貨物ドローン・インターライン契約

          世界屈指のフレイター運航数を誇るカタール航空カーゴ(本社:ドーハ)と、ドローン貨物機専門の航空会社ドロナミクス(本社:ロンドン)の両社は11月29日、世界で初めて一方がドローン貨物機運航による相互接続インターライン契約に調印したと発表しました。 2014年にブルガリア出身のコンスタンチン・ランゲロフ氏、スヴィレン・ランゲロフ氏の兄弟によって設立されたドロナミクスは、この23年6月に同社の大型ドローン貨物機である“ブラックスワン”の初飛行を成功させ、世界初のドローン貨物機運航

          カタール航空とドロナミクスが世界初の貨物ドローン・インターライン契約

          ヴァージンアトランティック、世界初の100%SAFによる大西洋横断飛行

          英国ヴァージンアトランティック航空では11月28日(現地時間)、SAF(持続可能燃料)を100%使用した同社の航空機が世界で初めてロンドン〜ニューヨーク(JFK)間の大西洋横断飛行に成功したと発表しました。今回、100%SAFで飛んだ機材はB787で、搭載エンジンはロールスロイスのトレント1000型とされています。 ヴァージンでは、100%SAF使用の航空便を飛ばすプロジェクトを“フライト100”と名付けて、これまでボーイングやロールスロイス、インペリアル・カレッジ・ロンド

          ヴァージンアトランティック、世界初の100%SAFによる大西洋横断飛行

          国内4空港の脱炭素化推進計画を国土交通省が認定

          国土交通省は11月29日、空港脱炭素化推進計画について申請を行っていた成田国際空港、中部国際空港、関西国際空港、大阪国際空港(伊丹空港)の4空港の計画を認定したと発表した。今回が初の認定となり、12月1日に認定式が行われた。 今回の認定については、航空分野の脱炭素化を図るため昨年6月に航空法・空港法等を改正し、各空港の管理者が空港関係者と一体となって、具体的な目標や取組み内容等を定めた空港脱炭素化推進計画を策定する制度を創設していた。 これに伴い、成田、中部、関空、伊丹の

          国内4空港の脱炭素化推進計画を国土交通省が認定