Tomoko

ドイツ・ミュンヘン在住で、NPOとコンサルタントの仕事をしています。大学生の時にウクラ…

Tomoko

ドイツ・ミュンヘン在住で、NPOとコンサルタントの仕事をしています。大学生の時にウクライナのオデーサのThe Way HomeというNGOでインターンをしていました。2022年2月~のウクライナへのロシア侵攻直後からThe Way Homeはオデーサで緊急支援を展開しています。

最近の記事

The Way Home | 戦時下の2ヶ月。私たちは持ちこたえています!【支援してくださる皆さまへのレター】

ウクライナ南部のオデーサで緊急支援を続けているThe Way Homeが、活動を紹介するレターを出しています。(2022年5月6日) 原文は下記からご覧いただけますが、日本語訳を紹介します。 ===================================== 戦争が始まってから70日が経ちました。この戦争が始まったときに、ウクライナがこれほど長く持ちこたえることができると予測した人はいませんでした。 ウクライナを守ってくれている人々をこれほどまでに誇りに思った

    • The Way Home | 春の訪れ

      ウクライナにも春が巡ってきました。日常生活が脅かされた厳しい状況のなかでも、花が咲き、イースターをお祝いする季節がやってきました。 The Way Homeが運営するLibentalは、開戦前は農業研修施設として使われていました。現在は国内避難民の滞在施設として利用されています。 Libentalでは野菜だけでなく花の栽培も手がけており、戦争下の現在も種まきや育苗が進められています。ここで栽培された花は、ウクライナ国内で販売されるそうです。 学生時代のウクライナ滞在中に

      • The Way Home | 子どもたちの精神面のケアの大切さ

        ウクライナ南部のオデッサで緊急支援を手がけているThe Way Homeですが、避難民のためのシェルター運営や食事提供の他に、子ども向けのアクティビティも実施しています。 ウクライナに住んでいた子どもの半数以上が国内外での避難を余儀なくされています。 避難生活が長期化する中、子どもたちの心のケアは大きな課題の一つです。 国外に避難した子どもたちは、言葉が分からない中で避難先の学校に通い始めています。またウクライナ語で学べるオンライン授業を受けている子どももいるそうです。

        • The Way Home | 数年間が経ったように感じた戦時下の1ヶ月【支援してくださる皆さまへのレター】

          ウクライナ南部のオデーサで緊急支援を続けているThe Way Homeですが、この一ヶ月の活動を紹介するレターを出しています。(2022年3月28日) 原文は下記からご覧いただけますが、日本語訳を紹介します。 https://www.globalgiving.org/projects/ukraine-families-in-need-must-prepare-for-threat/reports/#menu ===============================

        The Way Home | 戦時下の2ヶ月。私たちは持ちこたえています!【支援してくださる皆さまへのレター】

        • The Way Home | 春の訪れ

        • The Way Home | 子どもたちの精神面のケアの大切さ

        • The Way Home | 数年間が経ったように感じた戦時下の1ヶ月【支援してくださる皆さまへのレター】

          The Way Home | 毎日300人に食事を提供しています

          ウクライナ南部のオデーサで緊急支援を続けているThe Way Homeですが、毎日300人分の食事を調理しています。 一時保護施設に滞在する人だけでなく、オデーサ中央駅から西部や郊外に逃れる電車に乗る人たちや、オデーサに残っている家庭に、無償で食事を提供しています。 この動画にあるような、ひき肉のつまったピロシキや水餃子のようなペリメニ、ロールパンなどを作っています。 この動画に映っている女性が着ている青地に水玉模様のエプロンは、ウクライナの店員さんや主

          The Way Home | 毎日300人に食事を提供しています

          The Way Home | マリウポリから脱出した家族の保護

          惨状が伝えられているマリウポリから脱出することができた7名が、The Way Homeの宿泊施設に滞在しています。 マリウポリでは電気や暖房も止まり、水や食料の調達にも困難を極める状況が続いています。今回、保護された大人4名と子ども3名は、約一ヶ月間、住宅の地下室で過ごしたそうです。 オデーサにたどり着くことができ、この子どもたちは精神的には比較的安定しているように見えるとThe Way Homeのスタッフはコメントしています。 これまでに保護された避

          The Way Home | マリウポリから脱出した家族の保護

          The Way Home | ヘルソンから避難してきた農家

          The Way Homeはウクライナ南部のオデッサを拠点に、国内避難民の保護や、炊き出し、国外への避難を希望する人の支援などを行っています。 もともとは障害をもつ子どもや、貧困家庭の子どもの自立支援を行ってきた団体です。オデッサ市内の子どもセンターは、現在は国内避難民の一時的な宿泊や、炊き出しのための調理場として利用されています。 それに加えてThe Way Homeはオデッサ郊外で農業研修施設を運営していました。Liebentalと名付けられたこの農園では、貧困家庭の子

          The Way Home | ヘルソンから避難してきた農家

          The Way Home | ウクライナに住む様々な出自の人を支援しています

          オデッサは国際的な港湾都市として発展してきました。私が滞在していた頃にも、様々な人種や民族の人たちが暮らしていて、それがオデッサという街の明るくて開放的な雰囲気にもつながっていたように感じます。 今回のロシアによるウクライナ侵攻では、この地に住む全ての人が被害を受けています。The Way Homeでは、ガガウズ、ロマ、ジョージア、ベラルーシ、そしてロシアにルーツを持つ人も同じように支援しています。 ガガウズはモルドバ南部の自治地域です。ロマの人たちの正

          The Way Home | ウクライナに住む様々な出自の人を支援しています

          The Way Home | マリウポリから脱出した母子の保護

          ロシアによるウクライナ侵攻のなかで、南部の港湾都市マリウポリの悲惨な状況が報道されています。国際メディアとして最後まで残っていたAP通信の記者が3月半ばにマリウポリを脱出し、その後の市内の状況は報道されにくくなっていますが、3月26日現在も厳しい状況が続いています。 マリウポリから脱出することができたのは、ごく一部の市民だと報道されています。オデッサで活動しているThe Way Homeも、マリウポリから脱出することができた母子を保護しています。 上記の投稿では、母親がマ

          The Way Home | マリウポリから脱出した母子の保護

          The Way Home | 子どもへの精神面のケアも行っています

          ウクライナ南部のオデッサで緊急支援を手がけているThe Way Homeですが、避難民のためのシェルター運営や食事提供の他に、子ども向けのアクティビティも実施しています。 子どもたちが絵を描いたり、工作をしたり、身体を動かして遊ぶ場所を作っています。また子どもたちが、自分たちで食べるためのピザを作ることもあります。 攻撃を受けた都市から逃れてきた子どもは大きな精神的なショックを受けています。スマホやタブレットから離れて、手や身体を動かすことが、精神的な安定に必要との考えか

          The Way Home | 子どもへの精神面のケアも行っています

          The Way Home | 日本とのつながり【草の根・人間の安全保障無償資金協力】

          ウクライナ南部のオデッサで、緊急支援活動を展開しているThe Way Homeですが、実は日本ともつながりのある団体です。2004年度には日本の政府開発援助 (ODA: Official Development Assistance)の支援を受けています。 日本の外務省による「草の根・人間の安全保障無償資金協力」は、経済社会開発を目的とし、地域住民に直接裨益する、比較的小規模な事業のために必要な資金を供与するものです。こちらの2004年度の一覧内のウクライナの「シリャフ・ド

          The Way Home | 日本とのつながり【草の根・人間の安全保障無償資金協力】

          The Way Home | 毎日20~30人のウクライナ国外への避難をアレンジしています

          ウクライナ南部の黒海沿岸都市オデッサで活動しているThe Way Homeは、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻以来、国外に逃れる避難民の手助けをしています。 オデッサから最も近い隣国はモルドバです。家族や知人の車で国境近くまで送ってもらったり、高額なタクシーを手配して国境を目指す人もいるそうです。The Way Homeではその費用を捻出できない人向けに、国境までの移動サービスを無償で提供しています。 毎日20~30人程度の女性、子ども、高齢者を、ウクライナとモ

          The Way Home | 毎日20~30人のウクライナ国外への避難をアレンジしています

          The Way Homeが活動しているウクライナのオデッサという街

          私がウクライナのオデッサに住んでいたのは20年近くも前で、最後にウクライナを訪問したのも15年以上前です。かなり前のことですが、その半年間のことは今でも強く印象に残っています。 オデッサは人口100万人のウクライナ第3の都市です。黒海に面した港町で、陽気で開放的な気質の人が多い印象です。ロシア語が第一言語として話す人が多いですが、特に若い世代は学校教育の影響もありウクライナ語も話します。 知り合った人の中には、ロシア極東や中央アジア出身者もいて、ロシア国籍の家族もいたので

          The Way Homeが活動しているウクライナのオデッサという街

          The Way Homeへの支援を募る経緯

          大学生時代に、ウクライナのオデッサで約半年間を過ごしました。もう20年近く前のことですが、多くの人との出会いと学びに満ちた、濃密で刺激的な期間でした。キーウ、リヴィウ、ドニプロ、イワノフランキフスク、クリミア半島などにも足を運びました。 ウクライナに住むことになったのは、AIESEC(アイセック)という学生団体を通じて、インターンシップに参加するためでした。比較的裕福な家庭の子どもたちに日本語を教える活動と、ホームレスの自立支援やストリートチルドレンの保護を手がけるNGOで

          The Way Homeへの支援を募る経緯

          The Way Home|ウクライナで国内避難民の保護や国外避難を支援している団体です

          2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻が始まって以来、ウクライナに住む人々の生活が破壊され、被害は広がる一方です。ウクライナの人口4000万人のうち300万人以上が国外に逃れ、約650万人が国内避難を余儀なくされています(2022年3月18日時点。ロイター通信、AP通信)。 国外に避難した人の多くは近隣のポーランド、ルーマニア、モルドバなどに向かっています。モルドバには同国の人口の15%近くに相当する36万人がウクライナから逃れています(2022年3月18日時点。UNH

          The Way Home|ウクライナで国内避難民の保護や国外避難を支援している団体です