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The Way Homeへの支援を募る経緯

大学生時代に、ウクライナのオデッサで約半年間を過ごしました。もう20年近く前のことですが、多くの人との出会いと学びに満ちた、濃密で刺激的な期間でした。キーウ、リヴィウ、ドニプロ、イワノフランキフスク、クリミア半島などにも足を運びました。

ウクライナに住むことになったのは、AIESEC(アイセック)という学生団体を通じて、インターンシップに参加するためでした。比較的裕福な家庭の子どもたちに日本語を教える活動と、ホームレスの自立支援やストリートチルドレンの保護を手がけるNGOでの業務を掛け持ちしていました。このNGOがThe Way Homeです。

その頃のThe Way HomeはThe Big Issueのような情報誌を発行して、ホームレスの人たちが街頭販売して現金収入を得られるような仕組みを作ったり、ストリートチルドレンのためのシェルターを運営していました。ソ連崩壊から10年が経ち、セーフティネットからこぼれる人が増える一方、公的な支援が追いついていない状況でした。

ストリートチルドレンのためのシェルターの責任者は肝っ玉母さんと呼びたくなるような女性で、子どもたちからも信頼を集めていました。難しい年頃のティーンエージャーにも、遠慮せずに踏み込んでいくタイプの豪快な人でした。子どもたちの明るさや好奇心旺盛さにも感嘆させられました。

半年という短い期間でしたが、多くのことを学び、考えさせられる経験でした。それから20年近くが経ち、こんな事態になるなんて想像もしなかった状況を映像やニュースで見て、言葉が見つからずにいます。

そんな中、The Way Homeがロシアによるウクライナ侵攻直後から、緊急支援活動を展開していることを知りました。隣国に避難を希望する家族を国境まで送り届けたり、ウクライナに留まる人のために食料支援などを行っています。

学生時代にお世話になったThe Way Homeが活動を継続するための支援を募っていると知り、すこしでも応援したいと思い、彼らの活動の紹介や、私が覚えているウクライナやオデッサのことを記すためにこのnoteを書き始めました。

今までシリア難民が住むヨルダンのザータリキャンプやルワンダのコンゴ難民キャンプを訪問したことがあり、ドイツに住んでいる今も難民にまつわる課題は他人事ではありません。

どこでも共通して言えるのは、一度そのような事態になってしまうと、帰還するにしても、新しい場所で生活を立て直すにしても、相当の時間と費用がかかるということです。現場のニーズを汲み取りながら地道な活動を継続する地元に根ざした団体の存在は不可欠です。

離れたところにいる私たちができることの一つは、過酷な状況下で活動を続ける団体を金銭面で支援することです。The Way Homeへの支援をお願いいたします。寄付はもちろんのこと、SNSでの情報の拡散も大きな助けになります。


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