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way_finding
2021年2月20日 10:42
中沢新一氏の『精霊の王』を精読する連続note。第一章「謎の宿神」を読む。◇「侍従成通卿と言えば、比類のない蹴鞠の名手と讃えられ…」(『精霊の王』p.4)この一節から始まる第一章は「蹴鞠」の話である。「精霊の王」たるシャグジ−宿神は、日本列島に国家が成立する遥か以前から祀られてきた神である。その精霊の王の話をするのに、なぜ国家が成立して数百年を経た後の時代の芸能のことから始
2021年2月19日 13:16
これまでしばらくの間、中沢新一氏の『レンマ学』を精読していたのだけれども、ついに読み終えてしまった。もう一度読めば良いのだけれども、せっかくなので別の本を精読してみることにする。同じ中沢新一氏の『精霊の王』である。『精霊の王』については前にnoteにまとめたことがあるが、今回は「精読」してみることにする。『精霊の王』は中沢氏による2003年の著作で、『レンマ学』を遡ること10数年前の話
2021年2月4日 10:54
中沢新一氏の『レンマ学』を精読する連続note。今回は「第十二章 芸術のロゴスとレンマ」と「エピローグ」を読んでみる。◇今回のところに直結する一つ前のnoteはこちらです。喩の力、相即相入『レンマ学』305ページに次の一説がある。「ホモサピエンスとしての人間に特有な「喩的」言語が発生する。それまではどの生物もコミュニケーションのためにある種の「言語」を用いていたが、そこにはまだ「相