テツ

ただの音楽好きです。福岡市博多区在住。音楽の話をメインに、たまに違う話もするかも。

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最近の記事

The Smashing Pumpkinsの解散~再結成~現在を語ろうと思う③

 今回は2010年代半ばまでを書いていこうと思います。 Teargarden by Kaleidyscopeの終焉 2011年、メンバーが揃ったバンドは「もうアルバムは出さない」という方針を撤回し、アルバムのレコーディングに入る。「アルバム内アルバム」という形で作品を作るわけだけど、そのリリース前に1枚、重要な作品がリリースされます。 James Iha / Look to the Sky  1998年の『Let It Come Down』以来14年ぶりとなるJames

    • The Smashing Pumpkinsの解散~再結成~現在を語ろうと思う②

       前回は解散から再結成までを書いたので、今回は再結成後を書いていきます。 再結成、そしてTeargarden by Kaleidyscopeプロジェクトの開始 Billyの宣言通り、2007年にバンドは再結成してアルバムを録音、リリースする。それがこのアルバム。 Zeitgeist  再結成後、初のアルバム。録音はBilly CorganとJimmy Chamberlinの二人で行われた。そして、このアルバムは当時賛否両論を引き起こした……。  スマパンが再結成するに当

      • The Smashing Pumpkinsの解散~再結成~現在を語ろうと思う①

         The Smashing Pumpkinsはやはり90年代半ば、『Siamese Dream』もしくは『Mellon Collie and the Infiite Sadness』の頃が取り上げられることが多く、その後は熱心なファンでなければあまり詳しくない人が大半だと思う。なので今回、2000年の解散後から2007年の再結成、そしてそれから現在に至るまでをアルバムの感想を入れつつ書いていこうと思う。 解散後、そして再結成に至るまで バンドは2000年12月に解散し、メン

        • Superchunk / Misfits & Mistakes: Singles, B​-​sides & Strays 2007​–​2023

           2023年リリースのコンピレーション第4弾。活動再開後から2023年までのEP、シングル、配信限定曲、デモ、ライブ等を収録した全50曲(!)、CD2枚組、LP4枚組という大ヴォリュームのアルバム。元々Mergeは7インチシングルをリリースするためのレーベルだったこともあり、シングルというフォーマットも大切にしてきた彼らは数多くのシングルをリリースしている。全50曲もあるので、1曲1曲を取り上げることは出来ないけど、アルバム以外でこれだけの曲を作っていることにも驚きだし、熱心

        The Smashing Pumpkinsの解散~再結成~現在を語ろうと思う③

        • The Smashing Pumpkinsの解散~再結成~現在を語ろうと思う②

        • The Smashing Pumpkinsの解散~再結成~現在を語ろうと思う①

        • Superchunk / Misfits & Mistakes: Singles, B​-​sides & Strays 2007​–​2023

          Superchunk / Wild Loneliness

           2022年リリース、通算12枚目のアルバム。本作は前作とは打って変わって、穏やかな曲が大半を占めている。『Acoustic Foolish』を作り、さらにライブを行ったことで、前作とは違うアコースティック主体のアルバムを制作したくなったらしい。そこにパンデミックが重なり、メンバーが集まることが出来なくなり、Macが一人家でアコースティックギターを使って曲を書き上げていったとのこと。当然、集まることが出来なかったため、録音はリモートで行われている。しかし、それを意識する必要は

          Superchunk / Wild Loneliness

          Superchunk / Acoustic Foolish

           2019年リリース作。オリジナルアルバムではなく、タイトルから分かるように、1994年リリースの『Foolish』をアコースティックヴァージョンとして録音した作品。『Foolish』のリリースからちょうど25周年ということも録音の理由の一つらしい。  本作は「25周年後に録音されたアコースティックデモ」ではないとMacが述べているように、フルアコースティックアレンジが施されている。さらにゲストが参加し、ストリングス、ピアノ、サックス等がアルバムを彩っている。まずびっくりする

          Superchunk / Acoustic Foolish

          Superchunk / What A Time To Be Alive

           2018年リリース作。前作から5年近く空いているけど、活動していなかったわけではなく、結果的に5年空いてしまっただけと思われる。本作は当時のトランプ政権への怒り等を元に制作されたとのこと。  冒頭のタイトル曲『What A Time To Be Alive』からSuperchunk流のパンクロック全開。続く『Lost My Brain』もハードな楽曲で、攻めに攻めている。しかしそれだけで終わらないのがSuperchunk。シングルとなった『Break The Glass』や

          Superchunk / What A Time To Be Alive

          Superchunk / I Hate Music

           2013年リリース作。本作のリリースに当たってバンドから発表されたのがベースのLauraがライブ活動から引退するということ。今後はレコーディングのみの参加となり、ライブはJason Narducyが代わりに参加することに。Jasonはそれからもう10年以上参加していて、実質5人目のメンバー。  本作は前作から3年でのリリースとなり、完全復活と言っても良い。曲も穏やかなナンバーから『Staying Home』のようなハードコアパンクなファストナンバーまで振り幅もかなり大きい。

          Superchunk / I Hate Music

          Superchunk / Majesty Shredding

           2010年リリース作。活動休止を挟んでいるので、約9年ぶりのフルアルバムリリースとなった。その間に『Cup of Sand』やライブ盤をリリースし、活動自体も2006年頃から単発でライブを行っていたけど、2009年に『Leves in the Gutter』というEPをリリースしたことでいよいよ本格的に再始動。シングル『Crossed Wires』もリリースされ、それから約1年後、本作がついにリリースされている。  その音ですが、これこそSuperchunkの音! 1曲目『

          Superchunk / Majesty Shredding

          Superchunk / Cup of Sand

           2003年にリリースされたシングル、EP、未発表曲等を収録したコンピレーション盤。『Tossing Seeds』、『Incidetal Music』に続くコンピ第3弾となる。本作は曲が前2作から一気に曲数が増えCD2枚組になり、2017年のレコードストアデイに合わせて再発された際にはさらに3曲が追加され、LP3枚組、計28曲の大作となりました。  曲順はリリース順ではないので考えられたものだとは思うけど、曲数も多いのでそこまで統一感とかはないかな。これまた非常にバラエティに

          Superchunk / Cup of Sand

          Superchunk / Here's to Shutting Up

           2001年リリース作。本作は前作以上にメロディを重視した作風になっている。特にキーボードを多用していることが特徴かな。あとは、作品ごとに違うプロデューサーを起用していたけど、本作は『Foolish』のプロデューサー、Brian Paulsonを迎えている。確かMacが本作について「Superchunkと聞いてイメージする音と違うものを作りたかった」と言っていて、『On The Mouth』と『Foolish』も音の印象が変わっていたので、同じプロデューサーを起用したのもそれ

          Superchunk / Here's to Shutting Up

          Superchunk / Come Pick Me Up

           1999年リリースの7thアルバム。本作はJim O'Rourkeとの共同プロデュースということで当時かなり話題になりました。元々ポップだった彼らの楽曲にストリングスやホーンが導入され、よりカラフルに。レコーディングはSteve Albini所有のElectrical Audioで行われ、録音とミックスは勿論Jim O'Rourkeが担当。クレジットをよく見るとトランペットでShellacのBob Westonも参加していたりする。  肝心の音に移ると、パンキッシュさはほぼ

          Superchunk / Come Pick Me Up

          Superchunk / Indoor Living

           1997年リリースの6thアルバム。集大成とも言えた前作『Here's Where the Strings Come In』から大きく方向性を変えた1枚。パンキッシュな曲が減り、よりメロディを前面に押し出しているのと、そのメロディがどこか哀愁を帯びていると言うか、明らかに今までと違う。大人になったと言うのが正しいのかは分からないけど、スローな楽曲が増え、落ち着いた印象がある。『Marquee』は穏やかに進むけど、終盤ではシンセのような音も絡み、これまでになかったような曲。勿

          Superchunk / Indoor Living

          Superchunk / Here's Where the Strings Come In

           1995年リリースの5thアルバム。本作に関してはSuperchunk一番の代表曲そして人気曲と言っても過言ではない1曲目『Hyper Enough』が収録されているというだけで必聴です。ヘヴィさとポップさが絶妙なバランスで組み合わさった90年代の名曲と言っても絶対に言いすぎじゃない。『Hyper Enough』が非常に目立つアルバムだけど、勿論それだけじゃなくてトータルで非常に素晴らしいアルバム。曲は洗練され、メロディは相変わらずポップで、パンキッシュな曲もあればミドルテ

          Superchunk / Here's Where the Strings Come In

          Superchunk / Incidental Music 1991-95

           1995年リリースのコンピレーションアルバムで、Tossing Seedsに続くシングル、EP集の第二弾。タイトルは『1991-95』となっているけど90年から94年までのシングル、EPをコンパイルしたもの。『On The Mouth』や『Foolish』のような、アルバムタイトルになったアルバム未収録曲が収録されていたり、後にレーベルメイトにもなるThe Magnetic Fieldsのカヴァー曲なども収録されている。『On The Mouth』はSuperchunkの曲

          Superchunk / Incidental Music 1991-95

          Superchunk / Foolish

           1994年リリースの4thアルバム。本作からリリースはMerge。これ以降の作品は全てMergeからのリリースになる。  本作はこれまでの作品とは変わった点がある。一つは今述べたようにリリースがMatadorからMergeになったこと。もう一つはメンバーのMacとLauraが別れたこと。プライベートでは破局してしまっても、バンドとMergeは続けていこうという結論になったけど、そういう状況でのレコーディング、そしてツアーはかなり辛いものがあったらしい。それがアルバムのソング

          Superchunk / Foolish