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Superchunk / Cup of Sand

 2003年にリリースされたシングル、EP、未発表曲等を収録したコンピレーション盤。『Tossing Seeds』、『Incidetal Music』に続くコンピ第3弾となる。本作は曲が前2作から一気に曲数が増えCD2枚組になり、2017年のレコードストアデイに合わせて再発された際にはさらに3曲が追加され、LP3枚組、計28曲の大作となりました。
 曲順はリリース順ではないので考えられたものだとは思うけど、曲数も多いのでそこまで統一感とかはないかな。これまた非常にバラエティに富んだ内容になっている。1曲目『The Majestic』は99年リリースのシングルだけど、『Indoor Living』のアウトテイクらしい。この曲が本当に素晴らしいパワーポップ。2曲目『Reg』は『The Majectic』のB面曲で、ミドルテンポの聴かせる曲。そして3曲目『Her Royal Fisticuffs』はおそらくSuperchunkで最速のナンバーではないかな。とにかく速くて、メンバーも演奏が大変らしい(笑)。『Basement Life』はリリースが93年、『Beat My Guest』は『On The Mouth』の未発表曲。『Thin Air』はパンキッシュな曲だけど、これは『Come Pick Me Up』の未発表曲で、こういう曲も録音していたんだな、と考えると非常に面白い。あとBowieの『Scary Monsters (and Super Creeps)』をカヴァーしているんだけど、本家よりもちょっとテンポが速く、そしてパンクな曲になっているのがまたかっこいい。この後の『1000 Pounds』の穏やかなアレンジがまたいい。ラストはGovernment Issue『Blending In』という曲のカヴァーで、これも『On The Mouth』の未発表曲でなんだけど、ハードコアバンドの曲なので当然ハードコアでかっこいい。とまあ、一曲ずつ取り上げるとキリがないんだけど、初期のパンキッシュ曲から2000年前後のメロディアスな曲まで様々な曲が並べてあり、これこそSuperchunkだな、と思わせてくれる。お薦めです。


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