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ビジネスのための政治

政治と聞いて潔癖なあなたは嫌な顔をするかもしれないが
パトロンなくして仕事はできない

ここでいう政治とは俗語としてのもので、いわゆる社内政治と言われるような取り入る力のことを取り上げたい。
自分の能力が手放しで誰かが見てくれるなどと考えないことだ。
基本的に評価とは恣意的で偏見があるうえで成り立つ。ある評価軸に当てはめてその基準で優劣をつけようとするものなのだから、公平に行われることはあり得ない。

公平というのは成績がよかろうと悪かろうと賃金も待遇も変わらない。
そこを切り離して誰が評価されているのはうまく取り入ったからだとか、コネがどうだおべっかがどうだ、それは逆に不公平とみるべきだろう。
評価軸というルールの上でベストの成果を最短距離で求める努力が政治。
それを悲願でもただの負け犬の遠吠えだ。

犬ですら餌という成果に辿り着くための合理性を欠かさない

政治とは地道なコミュニケーションである。それ以上の意味はない。
課長と趣味を合わせ、部長の関心ごとに気を配り、本部長の引用した書籍を読み、社長の好きな酒や異性の好みをリサーチする。
わたしの属する集団が本質的に成果を求めるなら、都合よく助言できるポジションをキープして意思決定に織り込むし、成果を求めているわけでないのであれば都合の悪い奴の足を引っ張ったり妨害することに加担する。
すべては実権を握るためだ。権利者がわたしを見出し、都合の良い評価を引き出すためだ。
そのためだけに最適化する。高潔さなど犬にでも食わせてしまえ。

犬を飼ったことがある人ならわかるかもしれないが、犬は基本的に餌をくれる人から目を離すことはない。
台所に張り込み、ダイニング横に陣取り、自分の腹に食べ物が零れ落ちる瞬間を絶対に逃さない。実に合理的かつ真摯な姿勢に感じる。
仕事もこうであるべきだという姿を見せつけられているように感じる。

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