【日本史の日記】生類憐れみの令は言うほど愚策ではないどころか良策。誤解を生む教科書というモノ
前書き
教科書が「無知な子供騙したろ」感が強過ぎたので書くことにしました。
事実だけ書けばいいのにね。
人が書くものはどうしても思想が入ってしまうらしい。
新聞やサンデーモーニングを見ていればわかりますね。
しかし教科書が騙してくるのは多くの人に誤解を埋め込み、実害があるので執筆しました。
今回はなぜ徳川綱吉は徹底的に悪く書かれるのか、客観的評価はどうなの?を書いてみました。
では本編スタート
農民と菜種は絞れば絞るほど出る
農民は生かさず殺さず
これらは上に立つものの傲慢さが出ている
どこかの国では大統領が辞任後逮捕されないように新たな法を作った。
それに対して生類憐れみの令はどうだろうか。
傲慢さ、欲、悪意では無い、慈愛に満ちた法だ。
おそらく人類が成熟し、高いレベルの道徳心を持つステージになれば、このような法が受け入れられたであろう。
時代を先取りし過ぎた生類憐れみの令
補足
生類憐れみの令は、人間では老人や病傷者、先天的病人も対象で、現代で言う社会保障制度に近い画期的な政策だった。
しかし徳川綱吉の時代は戦国時代的価値観(北斗の拳)が占めており、弱者救済を受け入れられない学者が、悪く書いて後世に伝えた。生類憐れみの令による罰則者処分を水増しして伝えたりね。
また、徳川綱吉の時代は貨幣改鋳という貨幣の金含有量を減らす政策も悪く伝わっている。
そもそも小判は価値が高すぎる貨幣で(紙でいい)インフレも緩やかなもので良策だったと私は思っている。
教科書の「徳川綱吉時代に経済が悪化し、徳川吉宗時代に回復させた」という書き方が間違えで、経済圧迫状況を徳川綱吉時代に改善させたが正しい。
教科書だけでは誤解しやすい情報は、個人的に調べると分かっていく。
それは精神的にもスッキリするので、大人になっても勉強しなさいではなく、知る事は楽しいよと言いたい。
てか教科書の3行しか書かなくて、テストで空欄に生類憐れみの令や人物名だけ書かせる日本の教育システム
ほぼほぼ誤解しか生まんよな
補足の補足
綱吉悪評の裏で人気が爆上がりしたのが水戸光圀
飼っていた鶴を農民が誤って殺したが、人命の方が大事と寛大な心で許したエピソードによる。
綱吉が不運だったのはこの時代関東で大地震が起こり、富士山が噴火し、洪水、大火、飢饉が続いた事。
天変地異は悪政のせいと本気で信じられていた時代。
綱吉自身は静かさを好む性格で、儒教や学に明るい知識人でした。
当時、老中の権力が強く、将軍は現在の天皇に近い承認が主の役割でした。
綱吉は老中の間にひとつ役職を設け、強すぎる老中の権力を下げました。
システム改革の為の正しい政策でした。
悲しいかなこちらも独裁の悪政と後世に伝えれました。
側用人制度は身分に関わらず有能な人物を採用するために設けられた。
綱吉の人柄、現代感覚、知識人である事を伺わせるエピソードだ。
いかに「浮いていた」考えの持ち主だったかわかる。
周りの「家柄だけで出世した人間」はいい気がしなかっただろう。
また、一人だけ先進的考えだったので、真意が理解されず指示が誤って伝わった可能性も高い。
捨て子を禁止したのも綱吉
子供を育てられない親のために子供を預かる役所が設立され、乞食や流民のための衣食付の宿泊所も設立されています。
捨て子や子殺しを予防するため女性や子供の氏名が登録されるようになったのもこの時代からです。
旅人が旅の途中で病気になっても宿屋はそれを追い出すことが禁じられ、治療を施すように定められています。また死亡した場合はその地方の役人が埋葬の手はずを整えるように定められています。
徳川綱吉の「生類憐みの令」を初めとする諸法律は、近代福祉立法の先駆的なものなのです。
行き倒れ人の保護、高齢者介護についても細かく130の法令が制定されました。わざわざ自分の親を介護せよと書かないといけないなんて…
繰り返しになりますが
当時の日本がやばいというのが最初にあります
綱吉が好き放題やったのではなく、あくまで受けの政策が生類憐れみの令なのです。
かぐや姫や桃太郎の話からわかるように
山で捨て子を拾って来るのは日常です
(姥捨も日常)
当時の江戸は野犬に溢れており
野犬に噛まれたり狂犬病や野犬を殺して食うのも日常です
※綱吉が犬を増やしたわけではない
※飼えなくなった犬は野に放つという当時の倫理観が急激な野犬増加の原因。
戦国時代の色が残っており
路上で刀を使った殺し合いも日常です
辻斬りも多く、親族が辻斬りに合った悲しみの句がたくさんあります。
放火魔も多く、現代人にはイメージしにくいですが、火災は地震級の災害でした。
とにかく荒くれが多い。
長崎では欧米人により金が流失しています。
綱吉はこれらの問題をひとつひとつ着手していきます。
綱吉の実績をまとめると
優柔不断になりがちな老中合議制から、側用人システムによる家柄に縛られないスタッフ起用方式を創設。
それまで現地の有力者を世襲で任命していた各地の代官を、中央から派遣する官僚方式に改変。
政治に関しては、八代将軍吉宗の武家諸法度は綱吉の天和の令を下地にしたという経緯がある。
幕臣や諸大名への厳しい粛清と統制による、幕府および将軍の権力と財源の強化。
経済発展で重要性の増した勘定奉行所の機能の大幅強化。
儒学を中心とした学者の優遇政策や、儀礼の整備。
貨幣改鋳による、経済発展に対応した貨幣量供給。
金銀流出過剰だった長崎貿易の制限設定と長崎会所の創設、などなど。
まず以て、優秀な名君だと言って良いでしょう。
歴史教科書はかなり変化しており、いい国作ろう鎌倉幕府はいい箱作ろう鎌倉幕府に変わり、源頼朝の肖像画は実は尊氏であり、尊氏の肖像画は実は誰か分からん人。
テストで年代や肖像画下に名前を書くバカバカしさがお分かりいただけただろうか。
知識とはテストの点ではなく、何年に何があったではなく、これらの流れ、事象の理由を理解する事だ。
参勤交代の目的も、各地域の財力を疲弊させる為と誤って教えれているが、んなわけない。冷静に考えれば分かることだ。
当時は電話もネットもないから重要なコミュニケーションだったと考えられるし、参勤交代に来ない所は謀反の意思ありとすぐわかり、潰すのも容易な理に適ったシステム。費用がかさむのは各藩のミエの側面が強い。
教科書を信じ過ぎず、情報を整理し客観的に多角的に考察する。
身内でも贔屓せず憎い人でも全否定せず、中立に考える。
これはどんなケースでも大事な事です。
ツイッターには我の言う事は正しい間違っているわけが無いという人が一定数います。
それは可哀想な人なので、せめて自分はそうならない様に生きていくしかありません。
最後に 教科書は誰が作ったのか
「綱吉で浪費した財政を吉宗で立て直した」というストーリーにした主犯に迫ります。
教科書は至る所にマルクスレーニン主義が潜まれており、子供を洗脳するつくりになっています。
関わっているのは教員組合日教組、日本学術会議、赤旗、共産党、いわゆる左翼ですね。
綱吉の時代、元禄文化最盛期を迎えました。
綱吉の時代に寿司、歌舞伎、芸能、現代の人が思い描く元禄文化を形成しました。
近松門左衛門、井原西鶴、松尾芭蕉の活躍もこの時期。いかに綱吉時代が濃密か分かるラインナップ。
士族出身の近松が人形浄瑠璃に打ち込めたのは、綱吉の「武士は武芸だけでなくぶんがくにも力を入れていい」という指針も大きく関わっています
文化が出来るのは生活に余裕があるからです。そう、余裕が出来た。
これは貨幣改鋳で金含有量を減らし貨幣流通量を増やす、消費拡大という金融政策の成功でもあります。
派手な生活により文化が栄えるのはマルクスレーニン主義にとって不都合な事実です。
質素な生活で共産しようがマルクスレーニン主義の柱ですから。
だから綱吉は悪政でなければならない。
節制の吉宗は持ち上げなければならない。
こういう繋がりがあったわけです。
封建君主主導の贅沢で国が豊かになったとは書けないのです。
綱吉亡き後、経済政策担当は萩原から新井白石に代わります(新井から異常なほど憎まれた萩原は変死します)
新井は真逆の政策を実施します
小判の金含有量を戻し、節制に努めます。
萩原と新井、どちらが正しかったか分かりません。
しかし、新井の政策から華やかな元禄文化は終焉を迎えたのは事実としてあります。
新しく発行された新貨幣は金含有量が多い為手元に残す、誰も使おうとしないため経済停滞を起こしました。
金含有量が少ない貨幣しか流通しない自体になるのは、少し考えればわかることです。
新井白石は正しいやり方に見えて、経済の仕組みを理解していなかった人物と評価します。
彼の書いた日記を鵜呑みにした歴史かも浅い。
教科書があまりフォーカスしない事に、欧米人による金銀流失があります。
特に銀は日本の75%が海外に流失したという事実は教科書に乗せるべきでしょう。
同時期の南米でのホロコースト、アフリカ奴隷、宗教を使った文化侵略について記述が浅いです。
特に踏み絵など隠れキリシタンの悲哀をページを割いて記載はなにかの団体の圧力、偏向、洗脳を感じます。
もっと欧米による文化侵略の一面を書くべきでしょう。
真実を突き止めるのは面白いですね。物事には必ず理由があり、なぜ?にも理由があります。今回はなぜ名君綱吉が不当に悪く書かれているか突き止めることができました。
長くなりましたが最後までお付き合いくださいましてありがとうございます。
当時は黒人は物という扱い、強いものが正しい、侵略が当たり前の世界観でした。
綱吉の、憐れみの精神で人にも動物にも接する、弱者救済、武より文という姿勢。
綱吉の方が人としてあるべき姿と、個人的には思いました。
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