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和歌山紀北の温暖化編

▼ここでは気象庁のデータベースをフル活用し、紀北地方の観測拠点の気象データから地球温暖化に迫ってみたいと思います。


1.地球温暖化の基本的留意事項

▼地球温暖化について基礎知識を勉強しました。以下の基礎知識、全て気象庁HPからの引用・参考です(気象庁 2020)。

(1)地球温暖化の定義
▼地球温暖化とは、「地球規模で気温や海水温が上昇し、氷河や氷床が縮小する現象のこと」です。その結果、気温上昇だけでなく、熱波や大雨、旱魃の増加などのさまざまな気象変化をもたらすとされています。

(2)温室効果と温室効果ガス
▼地球温暖化は、「温室効果」によりもたらされます。
▼温室効果とは、大気中の温室効果ガスが太陽からの赤外線を吸収して大気圏内に押しとどめ、地表付近の大気を暖める効果をいいます。また、温室効果ガスとはおおむね以下の4つを指します。

■二酸化炭素
・18世紀頃から増加。ここ数十年で急激に増加。
・石炭や石油の消費、森林(二酸化炭素を吸収する)の減少などが要因。
■メタンガス
・植物枯死による分解時、天然ガス採掘時、家畜のゲップ時に発生。
■一酸化二窒素
・窒素肥料使用時や工業活動時に発生。
■フロンガス
・かつて冷蔵庫やエアコンの冷媒として使用された人工的な物質。
・地表付近では分解せず、成層圏で分解して塩素となる(これがオゾン層を破壊する)。

▼なお、温室効果は全部が悪というわけではなく、これがないと地球の平均気温は−19℃になると試算されています(現在は14℃)。温室効果ガスが「多すぎる」ので温室効果が強まり、地表の気温が上昇するということです。

(3)日本の温暖化の現在と近未来
▼地球温暖化に伴う日本の気候変化については、平均気温が1898(明治31)年以降の100年間で約1.2℃上昇したとされており、かつ、1990年代以降は異常高温が目立つとされています。また、温暖化は北半球の中緯度でより顕著となるため、日本の温暖化の進行は他国よりも進んでいるといわれています。気象庁は、日本の温暖化は以下の気象データの変化に現れていると述べています。

・熱帯夜(夜間最低気温25℃以上)の増加
・猛暑日(最高気温35℃以上の日)の増加
・冬日(最低気温0℃未満の日)の減少
・1日降水量100mm以上の日数の増加

▼さらに、今後の日本の気象予測については、21世紀末には20世紀末と比較して以下の気象データの変化が予測されると述べています。

・年間平均気温が全国平均で4.5℃、地域によって3.3~4.9℃上昇する
・猛暑日などの極端に暑い日の日数が増加する
・短時間強雨(1時間降水量50mm以上)の発生回数が全国平均で2倍以上に増加する
・雨の降らない日数が全国的に増加する
・年間降雪量が本州日本海側で大きく減少する
・降雪期間と積雪期間が短くなる

▼以上のように、地球温暖化のアウトプットとしての気象の変数がいくつか出てきたので、こんどはこれらの変数のうち、管理人がまとめることができたものを整理してみます。

2.紀北における経年気象データ

▼上にみた通り、地球温暖化なるものを値としてみた場合、それは年ごとにドラスティックに変化するものではなく、数十年、数百年単位で徐々に変化するもののようです。そのため、経年データを縦断的に検証してみるのが一番良いと考えます。
▼テレビでおなじみの通り、気象庁はアメダスという気象観測網を全国各地に整備しています。これらのうち、紀北地方には以下の観測地点があります。

和歌山地方気象台(和歌山市男野芝丁、北緯34度18.6分・東経135度31.7分、標高14m)
かつらぎ(伊都郡かつらぎ町妙寺、北緯34度13.7分・東経135度9.8分、標高142m)
高野山(伊都郡高野町高野山、北緯34度13.3分・東経135度35.4分、標高795m)
葛城山(紀の川市切畑、北緯34度20.8分・東経135度26.2分、標高840m)
友ヶ島(和歌山市加太苫ヶ沖島、北緯34度16.8分・東経135度00分、標高43m)

▼上記のうち、和歌山、かつらぎ、高野山のデータを取り扱うことにします(注:葛城山は雨量観測しかできない)。

(1)気温

■年間平均気温の年次推移

▼下図は、年間を通した平均気温の年次推移を示したものです。和歌山のみ140年のデータの蓄積があり、1~2℃の上昇を読み取ることができます。一方、かつらぎと高野山については1970年代からの観測で、明確な上昇を読み取ることはできないものの、僅かな上昇を読み取ることができます。

■冬日の年間合計の年次推移
▼下図は、冬日(最低気温0℃未満を記録した日)が年間何日あったかの年次推移を示したものです。和歌山については明確な減少を、特に平成年代に入ってからの著しい減少を読み取ることができます。またかつらぎ、高野山についても観測期間がやや短いものの、僅かな減少を読み取ることができます。

■最低気温25℃以上を記録した日の年間合計の年次推移
▼下図は、最低気温25℃以上を記録した日が年間何日あったかの年次推移を示したものです。最低気温25℃以上ですので、いわゆる熱帯夜が年間どれくらいあったかを意味しています。和歌山は観測期間が長いために明確な増加を読み取ることができ、かつらぎ(高野山は観測データ自体がない)は下図からは増減の傾向を読み取ることができません。かつらぎの熱帯夜の日数が和歌山よりも大幅に少ない理由は不明です。

■真夏日の年間合計の年次推移
▼下図は、真夏日(最高気温30℃以上)が年間何日あったかの年次推移を示したものです。和歌山で真夏日の明確な増加を読み取ることができるほか、かつらぎと高野山でも日数の明確な増加を読み取ることができます。ちなみに、真夏日のほかに、「夏日」とは最高気温25℃以上を記録した日をいいます。

■猛暑日の年間合計の年次推移
▼下図は、猛暑日(最高気温35℃以上)が年間何日あったかの年次推移を示したものです。和歌山、かつらぎともに年によって数値の振れ幅が大きく、単純な右肩上がりを読み取ることはできませんが、特に2000年代以降のボトム部分の上昇(=ゼロの年が減少)を読み取ることができます。

(2)降水量

■年間総降水量の年次推移

▼下図は、年間総降水量の年次推移を示したものです。降水量に関しては、先にまとめた気温のように「温暖化の影響があるはずだ」という予断が通用しません。下図のうち、かつらぎと高野山については僅かな増加を読み取ることができますが、和歌山についてはそれを読み取ることができませんでした。また、高野山は降水量に関しては「紀北地域」というくくりで和歌山、かつらぎと同列に並べるには少し無理があって、どちらかといえば護摩壇山や龍神など、多雨を特徴とする「紀伊山地」の範疇に含まれると考えられます。

▼なお、山本らは和歌山県の長期気候変動を江戸時代以降の経年データから解析し、年間降水頻度が低い時期は一年の寒暖差が激しく、高い時期は寒暖差が小さいこと、夏季降水頻度の大小が約10年の周期で繰り返されており、これは太陽の黒点数変動(11年周期)と関連している可能性があると指摘しています(山本ら2005)。

■降水量50mm以上を記録した日の年間合計の年次推移
▼では集中豪雨はどうでしょうか。下図は、1日の降水量が50mm以上を記録した日が年間何日あったかの年次推移を示したものです。和歌山については19世紀からの長期的傾向としては明確な増減を読み取ることができませんが、1990年代後半以降のボトム部分の増加を読み取ることができます。また、かつらぎと高野山については、1990年代以降の僅かな増加、及びボトム部分の増加を読み取ることができます。

(3)降雪日と積雪量

■降雪があった日の年間合計の年次推移

▼下図は、雪が降った日が年間何日あったかの年次推移を示したものです。和歌山(1931(昭和6)年~)については、明確な減少を読み取ることができます。

■年間積雪量合計の年次推移
▼下図は、雪が年間合わせて何cm積もったかの年次推移を示したものです。これも明確な減少を読み取ることができます。和歌山(1953(昭和28)年~)では、雪は積もりにくくなっています。

(4)雷

■雷が発生した日の年間合計の年次推移

▼下図は、雷が観測された日が年間何日あったかの年次推移を示したものです。和歌山(1931(昭和6)年~)については、増減どちらの傾向にも読み取ることができません。雨と同様、雷も単純集計では安易に地球温暖化と繋げることはできず、他の変数やさまざまな条件との関連を検討すべきであると考えられます。

3.紀北における気象記録

▼ここでは経年データではなく、最高気温、真夏日連続日数、猛暑日連続日数、最低気温、冬日連続日数、1時間降水量、1日降水量、雨が降らなかった日の連続日数、1日最深積雪、最大瞬間風速、最低海面気圧の記録更新をみます。私たちは他者との挨拶などで「今年は暑いですなあ」と言い合ったりしますが、実際にデータを検証してみると例年と似たり寄ったりであることが多いものです。たとえば、2020年夏は本当に暑かったですが、それよりも暑い年があり、2020年夏場に関してはどの指標も過去の記録を更新するには至っていません。

(1)日の最高気温(℃)

■和歌山(1879(明治12)年7月1日~)
1879(明治12)年8月7日  36.4℃からスタート
1883(明治16)年7月25日  36.6℃
1922(大正11)年8月8日  37.1℃
1922(大正11)年8月13日  37.9℃
1929(昭和4)年8月9日  37.9℃
1953(昭和28)年8月22日  38.0℃
1967(昭和42)年8月17日  38.1℃
1994(平成6)年8月6日  38.1℃
2013(平成25)年8月11日  38.5℃
*ちなみに、2022(令和4)年の最高気温は7月1日の36.9℃でした。
*ちなみに、2023(令和5)年の最高気温は8月9日の37.9℃でした。

■かつらぎ(1979(昭和54)年1月9日~)
1979(昭和54)年8月17日  34.9℃からスタート
1983(昭和58)年8月3日  35.2℃
1983(昭和58)年8月4日  35.2℃
1983(昭和58)年8月5日  35.7℃
1983(昭和58)年8月15日  36.0℃
1989(平成元)年8月20日  36.0℃
1990(平成2)年8月4日  36.0℃
1990(平成2)年8月6日  36.9℃
1990(平成2)年8月8日  37.0℃
1994(平成6)年8月2日  37.1℃
1994(平成6)年8月4日  37.1℃
1994(平成6)年8月5日  37.1℃
1994(平成6)年8月6日  38.7℃
1994(平成6)年8月7日  39.0℃
1994(平成6)年8月8日  40.6℃
*ちなみに、2022(令和4)年の最高気温は8月11日の37.3℃でした。
*ちなみに、2023(令和5)年の最高気温は7月27日の38.2℃でした。

■高野山(1979(昭和54)年1月9日~)
1979(昭和54)年8月1日  29.7℃からスタート
1983(昭和58)年8月4日  30.0℃
1984(昭和59)年9月1日  30.5℃
1987(昭和62)年7月29日  30.6℃
1990(平成2)年8月3日  30.7℃
1990(平成2)年8月6日  30.9℃
1994(平成6)年7月11日  30.9℃
1994(平成6)年8月5日  32.2℃
1994(平成6)年8月6日  33.2℃
2014(平成26)年7月26日  33.7℃
*ちなみに、2022(令和4)年の最高気温は7月2日の32.6℃でした。
*ちなみに、2023(令和5)年の最高気温は8月13日の31.8℃でした。

(2)真夏日(最高気温30℃以上)の連続日数(日)

■和歌山(1879(明治12)年7月1日~)
1879(明治12)年7月7日~11日  5日からスタート
1879(明治12)年7月18日~8月10日  24日
1881(明治14)年7月22日~9月10日  51日
1942(昭和17)年7月6日~9月14日  71日
1994(平成6)年7月1日~9月11日  73日
*ちなみに、2022(令和4)年の連続日数は7月20日~8月27日の39日でした。
*ちなみに、2023(令和5)年の連続日数は7月6日~8月14日の40日でした。

■かつらぎ(1979(昭和54)年1月9日~)
1979(昭和54)年7月21日~8月20日  31日からスタート
1990(平成2)年7月13日~8月26日  45日
*ちなみに、2022(令和4)年の連続日数は7月24日~8月26日の34日でした。
*ちなみに、2023(令和5)年の連続日数は7月6日~8月13日の39日でした。

■高野山(1979(昭和54)年1月9日~)
1990(平成2)年8月5日~6日  2日からスタート
1994(平成6)年8月2日~9日  8日
2013(平成25)年8月7日~16日  10日
*ちなみに、2022(令和4)年の連続日数は6月28日~7月2日の5日でした。
*ちなみに、2023(令和5)年の連続日数は7月16日~18日、7月26日~28日、8月11日~13日のそれぞれ3日でした。

(3)猛暑日(最高気温35℃以上)の連続日数(日) 

■和歌山(1879(明治12)年7月1日~)
1879(明治12)年8月4日~7日  4日からスタート
1894(明治17)年8月27日~30日  4日
1937(昭和12)年8月24日~27日  4日
1942(昭和17)年7月28日~8月1日  5日
1951(昭和26)年7月26日~31日  6日
1967(昭和42)年8月14日~19日  6日
1994(平成6)年8月3日~8日  6日
2013(平成25)年8月7日~14日  8日
*ちなみに、2022(令和4)年の連続日数は8月3日~4日、8月10日~11日のそれぞれ2日でした。
*ちなみに、2023(令和5)年の連続日数は7月26日~27日、8月9日~10日、8月12日~13日のそれぞれ2日でした。

■かつらぎ(1979(昭和54)年1月9日~)
1983(昭和58)年8月3日~5日  3日からスタート
1990(平成2)年8月3日~8日  6日
1994(平成6)年8月2日~10日  9日
1995(平成7)年8月1日~9日  9日
1995(平成7)年8月18日~27日  10日
2013(平成25)年8月7日~23日  17日
*ちなみに、2022(令和4)年の連続日数は8月7日~12日の6日でした。
*ちなみに、2023(令和5)年の連続日数は7月22日~8月6日の16日でした。

■高野山(1979(昭和54)年1月9日~)
猛暑日を記録したことがない。

(4)日の最低気温(℃)

■和歌山(1879(明治12)年7月1日~)
1879(明治12)年12月27日  −1.1℃からスタート
1880(明治13)年1月8日  −1.8℃
1880(明治13)年1月16日  −2.3℃
1880(明治13)年1月24日  −2.3℃
1880(明治13)年1月29日  −3.3℃
1881(明治14)年1月17日  −3.3℃
1881(明治14)年2月1日  −4.2℃
1881(明治14)年2月6日  −4.6℃
1881(明治14)年2月22日  −4.7℃
1883(明治16)年2月9日  −5.4℃
1945(昭和20)年1月28日  −6.0℃
*ちなみに、2022(令和4)年の最低気温は2月25日の−1.1℃でした。
*ちなみに、2023(令和5)年の最低気温は1月25日の-2.2℃でした。

■かつらぎ(1979(昭和54)年1月9日~)
1979(昭和54)年1月16日  −2.0℃からスタート
1979(昭和54)年1月20日  −2.7℃
1979(昭和54)年1月23日  −4.4℃
1980(昭和55)年1月19日  −4.5℃
1980(昭和55)年2月17日  −5.6℃
1981(昭和56)年1月17日  −5.7℃
1981(昭和56)年2月28日  −6.3℃
*ちなみに、2022(令和4)年の最低気温は2月25日の−4.7℃でした。
*ちなみに、2023(令和5)年の最低気温は1月26日と2月17日のそれぞれ-4.3℃でした。

■高野山(1979(昭和54)年1月9日~)
1979(昭和54)年2月2日  −7.8℃からスタート
1979(昭和54)年2月3日  −8.7℃
1980(昭和55)年1月17日  −9.2℃
1980(昭和55)年1月19日  −10.1℃
1980(昭和55)年2月17日  −13.0℃
1981(昭和56)年2月28日  −13.4℃
*ちなみに、2022(令和4)年の最低気温は2月25日の−9.6℃でした。
*ちなみに、2023(令和5)年の最低気温は2月1日の-9.4℃でした。

(5)冬日(最低気温0℃未満)の連続日数(日)

■和歌山(1879(明治12)年7月1日~)
1880(明治13)年1月19日~20日  2日からスタート
1880(明治13)年1月23日~29日  7日
1881(明治14)年1月20日~28日  9日
1892(明治15)年1月17日~25日  9日
1894(明治17)年1月27日~2月4日  9日
1902(明治25)年2月12日~24日  13日
1945(昭和20)年2月12日~25日  14日
1947(昭和22)年1月30日~2月13日  15日
*ちなみに、2022(令和4)年の連続日数はありませんでした。
*ちなみに、2023(令和5)年の連続日数は1月24日~26日の3日でした。

■かつらぎ(1979(昭和54)年1月9日~)
1979(昭和54)年1月16日~17日  2日からスタート
1979(昭和54)年1月19日~25日  7日
1979(昭和54)年12月25日~31日  7日
1980(昭和55)年1月31日~2月18日  19日
1983(昭和58)年12月21日~1984(昭和59)年1月15日  26日
2018(平成30)年1月20日~2月14日  26日
*ちなみに、2022(令和4)年の連続日数は1月18日~26日、2月21日~3月1日のそれぞれ9日でした。
*ちなみに、2023(令和5)年の連続日数は1月24日~2月1日の9日でした。

■高野山(1979(昭和54)年1月9日~)
1979(昭和54)年1月9日~25日  17日からスタート
1980(昭和55)年1月5日~28日  24日
1980(昭和55)年1月30日~2月26日  28日
1980(昭和55)年12月20日~1981(昭和56)年2月12日  55日
1983(昭和58)年12月16日~1984(昭和59)年3月15日  91日
*ちなみに、2022(令和4)年の連続日数は2021(令和3)年12月23日~2022(令和4)年3月11日の79日でした。
*ちなみに、2023(令和5)年の連続日数は2022(令和4)年12月14日~2023(令和5)年1月13日の31日でした。

(6)1時間降水量(前1時間)(mm)

■和歌山(1889(明治22)年1月1日~)
1889(明治22)年3月22日16:00  10.2mmからスタート
1889(明治22)年4月19日23:00  26.3mm
1890(明治23)年7月3日20:00  32.4mm
1890(明治23)年9月24日14:00  34.2mm
1891(明治24)年6月24日21:00  35.3mm
1895(明治28)年8月3日01:00  41.3mm
1895(明治28)年10月1日11:00  43.5mm
1896(明治29)年11月16日20:00  62.8mm
(1898~1949データ欠損)
1952(昭和27)年7月10日23:00  99.0mm
2009(平成21)年11月11日04:00  122.5mm
*ちなみに、2022(令和4)年の最多時間雨量は2021(令和3)年12月1日24:00の35.5mmでした。
*ちなみに、2023(令和5)年の最多時間雨量は6月2日10:00の28.0mmでした。

■かつらぎ(1979(昭和54)年1月9日~)
1979(昭和54)年5月8日09:00  17mmからスタート
1979(昭和54)年6月29日16:00  31mm
1980(昭和55)年8月29日12:00  45mm
1983(昭和58)年7月5日10:00  57mm
2003(平成15)年8月26日22:00  78mm
*ちなみに、2022(令和4)年の最多時間雨量は8月22日17:00の30.5mmでした。
*ちなみに、2023(令和5)年の最多時間雨量は6月2日12:00の43.0mmでした。

■高野山(1976(昭和51)年1月1日~)
1976(昭和51)年7月28日16:00  72mmからスタート
(これ以降の更新なし)
*ちなみに、2022(令和4)年の最多時間雨量は9月10日16:00の38.0mmでした。
*ちなみに、2023(令和5)年の最多時間雨量は9月21日22:00の57.5mmでした。

(7)1日降水量(mm)

■和歌山(1879(明治12)年7月1日~)
1879(明治12)年10月26日  142.0mmからスタート
(1883年1月1日~1884年6月30日データ欠損)
1887(明治20)年10月7日  165.5mm
1890(明治23)年10月5日  184.2mm
1903(明治36)年7月8日  189.1mm
1940(昭和15)年6月17日  205.6mm
1952(昭和27)年7月11日  253.5mm
1956(昭和31)年9月25日  296.1mm
2000(平成12)年9月11日  353.5mm
*ちなみに、2022(令和4)年の最多降水量は9月19日の68.5mmでした。
*ちなみに、2023(令和5)年の最多降水量は6月2日の199.0mmでした。

■かつらぎ(1979(昭和54)年1月9日~(2008(平成20)年3月25日まで小数点なし)
1979(昭和54)年6月16日  77mmからスタート
1979(昭和54)年6月27日  154mm
1989(平成元)年9月19日  165mm
2017(平成29)年10月22日  219.0mm
2023(令和5)年6月2日  300.5mm
*ちなみに、2022(令和4)年の最多降水量は5月13日の33.0mmでした。
*ちなみに、2023(令和5)年の最多降水量は6月2日の300.5mmでした(記録更新)

■高野山(1976(昭和51)年1月1日~(2008(平成20)年3月25日まで小数点なし)
1976(昭和51)年2月29日  81mmからスタート
1976(昭和51)年9月9日  106mm
1978(昭和53)年6月23日  182mm
1982(昭和57)年8月1日  228mm
2011(平成23)年9月3日  285.0mm
2017(平成29)年10月22日  352.5mm
*ちなみに、2022(令和4)年の最多降水量は7月19日の54.5mmでした。
*ちなみに、2023(令和5)年の最多降水量は6月2日の332.5mmでした。

(8)雨が降らなかった日の連続日数(日)

■和歌山(1879(明治12)年1月1日~)
1879(明治12)年7月27日~8月7日  12日からスタート
1881(明治14)年5月24日~6月4日  12日
1881(明治14)年8月14日~27日  14日
1882(明治15)年3月1日~17日  17日
(1883年1月1日~6月30日データ欠損)
1885(明治18)年8月7日~30日  24日
1893(明治26)年6月25日~8月9日  46日
1969(昭和44)年12月8日~1970(昭和45)年1月29日  53日
*ちなみに、2022(令和4)年の連続日数は1月25日~2月9日の16日でした。
*ちなみに、2023(令和5)年の連続日数は7月14日~8月2日の20日でした。

■かつらぎ(1979(昭和54)年1月9日~)
1979(昭和54)年7月19日~8月2日  15日からスタート
1979(昭和54)年10月20日~11月3日  15日
1982(昭和57)年5月15日~29日  15日
1983(昭和58)年7月22日~8月5日  15日
1983(昭和58)年8月23日~9月6日  15日
1984(昭和59)年10月21日~11月7日  18日
1987(昭和62)年12月17日~1988(昭和63)年1月3日  18日
1988(昭和63)年1月24日~2月11日  19日
1990(平成2)年7月16日~8月8日  24日
1995(平成7)年7月23日~8月30日  39日
*ちなみに、2022(令和4)年の連続日数は3月2日~13日の12日でした。
*ちなみに、2023(令和5)年の連続日数は2022(令和4)年12月26日~2023(令和5)年1月9日の15日でした。

■高野山(1976(昭和51)年1月1日~)
1976(昭和51)年1月25日~2月4日  11日からスタート
1976(昭和51)年10月29日~11月9日  12日
1977(昭和52)年10月10日~11月1日  23日
*ちなみに、2022(令和4)年の連続日数は3月2日~13日の12日でした。
*ちなみに、2023(令和5)年の連続日数は2022(令和4)年11月2日~12日、12月27日~2023(令和5)年1月6日のそれぞれ11日でした。

(9)1日最深積雪(cm)

■和歌山(1961(昭和36)年1月1日~)
1961(昭和36)年12月29日  1cmからスタート
1963(昭和38)年1月19日  4cm
1963(昭和38)年3月13日  6cm
1964(昭和39)年2月24日  10cm
1964(昭和39)年2月25日  10cm
1984(昭和59)年1月31日  10cm
*ちなみに、2022(令和4)年の積雪はありません。
*ちなみに、2023(令和5)年の最深積雪は1月24日、1月25日のそれぞれ4cmでした。
*かつらぎと高野山はデータなし。

(10)最大瞬間風速(m/s)

■和歌山(1940(昭和15)年1月1日~)
1940(昭和15)年4月3日  22.4m/s(南南西)からスタート
1940(昭和40)年7月14日  24.2m/s(南南西)
1941(昭和16)年8月15日  29.0m/s(南南東)
(1945年7月9日~1950年9月30日データ欠損)
1951(昭和26)年10月15日  30.4m/s(南)
1953(昭和28)年6月7日  31.2m/s(南南西)
1953(昭和28)年9月25日  37.0m/s(北)
1954(昭和29)年9月26日  38.6m/s(南)
(1961年1月1日~1966年12月31日データ欠損)
1972(昭和47)年9月16日  39.2m/s(風向不明)
1979(昭和54)年9月30日  39.2m/s(南)
1991(平成3)年9月27日  42.0m/s(南南東)
1998(平成10)年9月22日  50.0m/s(西)
1998(平成10)年10月18日  53.8m/s(南)
2018(平成30)年9月4日  57.4m/s(南南西)
*ちなみに、2022(令和4)年の最大瞬間風速は9月19日の33.3m/s(南南東)でした。
*ちなみに、2023(令和5)年の最大瞬間風速は8月15日の32.0m/s(北)でした。

■かつらぎ(2008(平成20)年3月26日~)
2008(平成20)年4月19日  13.0m/s(北北西)からスタート
2008(平成20)年5月12日  14.3m/s(北東)
2008(平成20)年11月19日  15.5m/s(西南西)
2008(平成20)年12月5日  16.4m/s(西南西)
2009(平成21)年2月1日  18.1m/s(北)
2009(平成21)年5月28日  22.8m/s(北北東)
2009(平成21)年10月7日  25.8m/s(北北東)
2009(平成21)年10月8日  31.3m/s(北)
2012(平成24)年9月30日  33.9m/s(北)
2017(平成29)年10月23日  35.7m/s(北)
*ちなみに、2022(令和4)年の最大瞬間風速は4月29日の16.0m/s(北)でした。
*ちなみに、2023(令和5)年の最大瞬間風速は8月15日の28.5m/s(北北東)でした。

■高野山(2009(平成21)年2月10日~)
2009(平成21)年4月20日  13.1m/s(南東)からスタート
2009(平成21)年5月22日  16.8m/s(南)
2010(平成22)年3月4日  17.8m/s(南南東)
2010(平成22)年4月27日  22.1m/s(東)
2011(平成23)年9月3日  23.3m/s(東北東)
2018(平成30)年8月23日  24.7m/s(東)
2018(平成30)年9月4日  29.0m/s(南東)
*ちなみに、2022(令和4)年の最大瞬間風速は9月19日の22.0m/s(南東)でした。
*ちなみに、2023(令和5)年の最大瞬間風速は8月14日の18.5m/s(北東)でした。

(11)最低海面気圧(hPa)

■和歌山(1961(昭和36)年1月1日~)
1961(昭和36)年9月16日  939.0hPaからスタート
(これ以降の更新なし)
*ちなみに、2022(令和4)年の最低海面気圧は9月19日の992.7hPaでした。
*ちなみに、2023(令和5)年の最低海面気圧は8月15日の982.0hPaでした。
*かつらぎと高野山はデータなし。

(12)最高潮位(cm)

■和歌山(1949(昭和24)年8月1日~)
1949(昭和24)年9月21日21:00  205cm
1949(昭和24)年9月22日05:00  208cm
1949(昭和24)年9月22日06:00  211cm
1949(昭和24)年9月22日18:00  220cm
1949(昭和24)年9月23日06:00  222cm
1951(昭和26)年10月15日05:00  249cm
1951(昭和26)年10月15日06:00  272cm
1964(昭和39)年9月25日07:00  278cm
*観測基準面の標高は−91.7cmなので、実際の海面標高は上の値から91.7を引いたものになる。
*ちなみに、2022(令和4)年の最高潮位はフォローしていません(更新するわけがないので見ていません)。
*ちなみに、2023(令和5)年の最高潮位はフォローしていません(更新するわけがないので見ていません)。

*   *   *   *   *   *   * 

▼地球温暖化は純粋な科学的現象にとどまらず、季節がずれたり、作物収穫時期が変わったりと、人びとの生活様式の変更を余儀なくさせることから社会文化的な意味を持つほか、特定の国家の経済政策やエネルギー政策にもかかわってくるので政治的な意味を多分に含んでいます。管理人は環境原理主義者ではありません。毎年やってくる殺人的猛暑は遺憾ながら受け入れざるを得ないと思っています。 

文献

参考)気象庁ホームページ
参考)山本勝・金田充代・鯨沙也香(2005)「江戸時代における和歌山県とその周辺の降水頻度と生物季節の異常について」『和歌山大学教育学部紀要:自然科学』55、pp15-19.

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