花火大会と浴衣とビール
子供のころ一発も見逃したくなくて「花火大会」に卑しかった自分。虫に刺されていることにも気づかず花火の虜になった。家に帰ったら赤い斑点に覆われた手足に塗布されたキンカンがきつく染みた。
その頃の私にとって、夏に花火を見ないなんて、東京に行ってディズニーランドに行かないも同然のことだった。
いや、もちろん東京に行ったからといって誰もがディズニーランドに行くわけでないことくらい今は理解しているが、当時東京は私にとって死にたいくらいに憧れた花の都「大東京」だったし、あれほど楽しいアミ