セラピスト
君を前にして僕は、時に親に、時に友人に、そしてある時は患者になる。
その小さなカラダで、この業の深い欠陥だらけの僕をどうにか常識のある人間として保たせてくれる。
いつだって壊れることを加味して生きてる僕に、握れば折れそうな小さな指を、弱い力で膝に押しあてる。
殺傷能力をまるで持たない君は、どうして強くてあったかくて……
その度に自分の弱さを知る。
内に潜む闇を照らし、精神のバランスを平衡に、命ある限り守り続けることを誓おう。
君はもはや本来の役目を超えた存在になった
君はもはや僕だけのセラピストだ
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