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やるべきことを大量行動で やり切る #62 大数の法則

コインには、表と裏しかありません。
放り投げて、表が出るにしても、裏が出るにしても二択ですので、確率は50%であるはずです。
しかし、2回放り投げて、表と裏が1回ずつ出るかと言えば、事象は、そうとは限りません。

同じように、「お客様のニーズに応えた製品を作ったのに売れない。」という事象があります。

ここで疑問が残るのが、ニーズとは、どのような判断で決めたものなのかです。
本当にお客様のニーズに応えたものであったのかです。

確率論・統計学における極限定理のひとつに大数の法則(たいすうのほうそく:law of large numbers)があります。

参考サイト:高校数学の美しい物語

理論的には、50%の確率でも、行動量の伴わない確率では、100%にも0%にもなってしまうことがあります。
しかし、100回、1,000回、1万回…と行動量を増やして行くと、その経験的確率は、理論的確率である50%への近づいて行きます。

「お客様のニーズに応えた製品を作ったのに売れない。」

大数の法則からすると、大きく二つの切り口で原因を探ることができると思います。

まず、そもそも、本当に、お客様のニーズに応えた製品なのかです。
10人、100人、1000人、1万人、10万人・・・
当然ながら、より多くのお客様の意見を取り入れることが「売れる」という確率を高めることにつながるはずです。

また、もう一つの切り口が、何人のお客様に購入を提案したのかです。
マーケティングのAIDMAの法則の如く、お客様は、その製品の存在を知らなければ、買ってはくれません。
よって、如何に多くの人たちに、製品そして、その価値を提案するかが大切です。

とにかく、やるべきことをやり切らないことには、正しい判断ができません。

もちろん、必ずしも大量行動だけが、売上を拡大する方法ではありません。
よく言われるのが、行動の質を高める必要性です。
しかしながら、この大数の法則からも、結局は大量行動によって、問題を可視化させなければ、質を高めるための課題を具体化することもできないはずです。

事実、大量行動には限界があります。
どこかの段階かで、質に転換しなければなりません。

これを「発散と収束」と称したりします。

発散では、質よりも量にこだわり、やるべきことを、やり切ります。
やるべきことも、やり切らずして成果がでないと嘆く暇があったら、まずは、やり切ることです。
やり切ることで、潜在的な可能性を見出すことにもつながります。
例え、思惑と違う情報が入っても決して先入観で排除せず、受け入れることが重要となります。

そして、大量行動の限界に達したら、そこからは収束です。
収束では、発散で得た情報を論理的な根拠をもって、絞り込み、その質を高めます。
場合によっては、また、発散に戻ります。

この発散と収束を繰り返しながら、行動の量と質を高めて行き、最終的なゴールに向かって進めて行くことになろうかと思います。

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