見出し画像

硬直した基準から成長した新しい基準をつくる マインドセット

現代では、様々な場面でメンタルあるいはマインドという言葉が使われています。

メンタルですが、心や精神そのものではなく、そこに関連する心理状態や調子と言えそうです。
そのためメンタルは繊細で不安定です。

例えば、失敗が続く様だと自暴自棄になってしまいネガティブな状態に陥ります。
こうなると何をやっても悪い結果をもたらす可能性が高まります。

対して、成功が続くと自信が高まりポジティブな状態となります。
こうなると何をやっても良い結果が得られる可能性が高まります。

当然、誰もがメンタルをポジティブな状態に保ちたいと思うところです。
しかし、不安定だけに容易ではありません。

それでもポジティブにしようと努力し、ポジティブな状態を維持しようと耐え続けることで、いずれ不安定なメンタルは、強固に確立されたマインドとなります。

マインドとは、心や精神そのものです。
対して、時代背景、経験によって形成された信念や心構え、価値観、判断基準、良くも悪くも思い込みなどのあたりまえの基準をマインドセットと表現したりします。
つまり、メンタルとは、マインドセットという土台の上に存在していると捉えています。

話しは、1923年に遡ります。
その年、陸上競技の1マイル(1600m)走の記録が37年ぶりに4分10秒3の記録で更新されました。
その時点で専門家を含めた世の中は、4分の壁を破ることは絶対に達成できないブリックウォール(煉瓦の壁)だと断言しました。
実際、その後 30年もの間、破られることはありませんでした。

しかし、1954年、イギリスの大学生だったロジャー・バニスター選手が3分59秒4の記録を樹立したのです。
バニスター選手は、絶対にできるという信念で、当時、まだ確立されていなかった科学的トレーニングなどの新しい方法を取り入れ繰り返したのだそうです。
つまり、ブリックウォールをプレイクスルーしたのだと言えます。

そして、本当に興味深いのは、ここからです。
バニスター選手が4分を切ってからと言うもの
、たった1年の間に37人もの選手達が4分を切ったと言うのです。
そして、さらに翌年には300人以上の選手が4分を切ることになるのです。
30年もの間、絶対に切ることがないと言われた4分をです。

つまり、現状維持に固執したあたりまえの基準(硬直マインドセット)から成長した新しいあたりまえの基準(成長マインドセット)に変わったということです。
これをマインドセットが変わったと表現したりします。

人には、現状を現状のまま維持したいと思う妥協の心理が無意識に働くといいます。
しかし、環境が著しく変化する現代では現状維持とは衰退を意味します。
衰退しないことは当然ながら、成長し続けるためにも、決して目の前のあたりまえの基準に妥協することことなく、自分自身で、成長した新しいあたりまえの基準をつくって行きたいと思います。

この記事が参加している募集

仕事について話そう

仕事のコツ

with 日本経済新聞

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?