#125 今がチャンスかもしれないセカンダリー投資
先週末、私の大切な家族のメンバーが結婚しました。 結婚式も良かったし、全てが良かったのですが、何よりも両親とカップルの幸せそうな姿が私にとってはとても嬉しかったです。 彼女は今はベルリンに住んでいますが、夏からはトロントに拠点を移すことなります。サンフランシスコに住んでいる私にとっては、家族との距離が少し近くなるので、それも嬉しいです。一番近くに住んでいる家族は今飛行機で10時間かかるのですが、これからは5時間でいいので、もっと簡単に会えるようになります。 旅行も一緒に行けますね。これから彼女のもっと幸せになる姿を見るのがとても楽しみです。
セカンダリー取引とは、新しく発行された株式を購入するのではなく、既存の株主から株式を購入する取引を指します。つまり、ナスダックのような公開株式市場で株を買うのも売るのも全てセカンダリー取引です。一方、IPOで株式を購入することはプライマリー市場での取引になります。
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スタートアップの投資は基本的にプライマリー投資です。スタートアップが資本を調達すると、新株を発行し、ベンチャーキャピタルがそれを引き受けます。スタートアップには、人々が株式を売買できる公開株式市場は存在しません。 しかし、だからといってセカンダリー取引がないわけではありません。
スタートアップの既存株主は様々な理由でスタートアップの株を売ります。創業者や従業員は、家を買ったり、子供の学費を支払うなどの個人的な理由で株を売る場合があります。既存の投資家も自分のLPのニーズを満たすために株式を売却する場合があります。
特に最近では、既存の投資家、創業者、従業員の中には自分の株を売却したいというニーズが多くなっており、セカンダリーマーケットがかなり活発化しています。下の表にもあるように、少なくは20-30%から多くは90%までバリュエーションが下がった今、安くなった株を買いたいというニーズも多くなっています。
私は特に今がセカンダリー投資の良い投資機会だと考えています。 過去の記事でも繰り返しお伝えしているように、マクロ経済環境のためにバリュエーションが下がった優良スタートアップも多くあります。 割安になっているのです。
ただ、セカンダリー株のみに投資するセカンダリーファンドの場合、今が良いタイミングなのかどうかはまだもう少し検討が必要です。理論的にはセカンダリーファンドは、企業のバリュエーションが安くなる不況時に良いパフォーマンスを発揮するはずです。
しかし、上のグラフから分かるように、ドットコムバブルとグローバル金融危機の期間中、TVPIの中央値(ファンドパフォーマンスに一般的に使用される指標の一つ)は大きく変化しませんでした。 過去20年間、曲がりなりにも一貫して推移しているのです。
セカンダリー投資は非常に難しいです。 例えば、ソーシングにはベンチャー投資とは別の難しさがあります。投資家は、どの会社の株を誰が売りたいのかは非常にプライベートで機密性の高い情報であるため、見つけるのが大変です。 会社を評価する際にも、会社に関する全体的な情報を得ることが難しいため、困難は少なくありません。 従業員から株式を購入する場合会社が通常の資金調達ラウンドで資本を調達する際に使用する投資家データはありません。
それでも、最近のセカンダリー市場にはまだ良い機会があると思います。 この市場についてもう少し調べて、実行可能な投資機会を見つけられることを期待しています。
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References:
・Newcomer: Exclusive Secondary Market Data, General Atlantic Slides, Structured Equity, and Other Happenings
・PitchBook Benchmarks as of 2022 Q3
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