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高知のおいちゃんたちのフードコート

高知の〈ひろめ市場〉をご存じだろうか。

ひろめ市場――なんと説明すればよいのやら。
・公式サイトには「高知の食が集う場所」
・トラベルサイトでは「高知のグルメスポット」
・僕なら「高知のおいちゃんたちのフードコート」とするかな

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ひろめ市場は高知城のすぐ東にある…フードコート。
飲食店を中心に60店舗ほどがひしめき、客は思い思いの店で買った酒・アテ・軽食を所狭しと並べられたテーブルに座ってワイワイ楽しむ。

ひろめ市場とはまた変わった名だが、ここは江戸時代の土佐藩家老・深尾弘人蕃顕(ふかお ひろめ しげあき)の屋敷の跡地だから、ひろめ市場。

昭和感が全面に滲み出るが、できたのは平成10年と意外に新しい。
商店街の活性化を目的として設けられた町おこしのための施設なのだ。
他町に作った姉妹施設は1年で閉鎖となったが、こちらの本家が20年以上も活況を呈しているのは、快活で酒好きの土佐人の気質にあった施設だったからと言われている。

カツオ塩タタキ

カツオのタタキはやっぱり高知に限る!
ってたぶん焼津でも枕崎でも同じように言ってるんだろうけど。

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ポン酢もいいけどやっぱり塩かなぁ。

クジラ竜田揚げ

さすがクジラの食文化は高知で根強い。
なんせその昔、捕鯨基地として栄えた高知だから。

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小学生の頃、給食でよく食べたなぁ。

カワエビ唐揚げ

手が長いからテナガエビとも。
ん? 手前の2匹、なんだか取っ組み合いの喧嘩中?

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カラッと揚げてあるからパリパリおいしい。
ただし、たまに長い手足が口の中に刺さり、もちろんかなり痛い。

クジラ刺身

またまたクジラ。
一見マグロだが、もう少し色濃く、よくよく見たら獣というのが分かる。

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食べてみてもこの歯ごたえは、やはり魚ではない。

ウツボ唐揚げ

あの獰猛なウツボも切り刻まれちゃって。
あまりに危険すぎて嫌われ、骨も多くて食用にしない地域の方が多いが、さすがは高知、食べる。

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なかなかスーパーでふだん見かけないだけに、しっかり味わう。
ゼラチン質もあって、プリプリ旨い。

この他、どろめ(生イワシ稚魚)、のれそれ(生アナゴ稚魚)などもぜひ。
ひろめ市場に来たからには抜かりなく土佐の味覚を。

現在は朝10時からの短縮営業だが、本来は8時(休日はなんと7時)から。
朝からおいちゃんたちが明るく豪快に飲む姿も見られるし、隣接するお嬢様学校の生徒たちがそのすぐそばのテーブルでパンをかじっていたりして、なかなかカオスに満ちたフードコート。

(2021/11/24記)

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