見出し画像

香港に行くなら読みたい本10選(+α)

私は、新しい国・地域を訪れる前に、その場所に関する本を読むことにしています。理解が深まり、滞在を一層楽しむことができるからです。観光情報はもちろんですが、文化・歴史・社会など、少し踏み込んだ内容も知りたくなります。

今回は、香港に行くなら読みたい、オススメの本10選を紹介したいと思います。ネットでも最新情報は拾えるのですが、体系的に情報を収集したい場合、やはり本は便利です。私の場合は駐在でしたが、観光にも役立つ本を取り上げます。

*私の趣味・関心の偏りもありますが、ご参考まで…なお、最後に、マニアックなオススメ本を、オマケ(+α)として付けています。

***

1.まっぷる香港・マカオ(まっぷるマガジン)

まずは観光情報から。人気スポット、グルメの情報はとても役に立ちます。また、まっぷるリンクという機能を使うと、スマホにこのガイドブックと地図を丸ごとダウンロードできます。荷物を減らしたい場合に便利です。

なお、色々な観光雑誌を比較したサイトもありますので、他の観光雑誌に関心がある方は、下記サイトも参考になるかもしれません↓

香港はお店の改廃が激しいことから、最新版の購入がオススメです。最近では、デモや新型肺炎の影響で休業・移転も相次いでいるので、最新情報を確認ください。

***

2.世界のシティ・ガイド CITIX60シリーズ 香港

「有名スポット&建築」「文化施設&アート・スペース」「マーケット&ショップ」 「レストラン&カフェ」「ナイトライフ」の5章に分けて、現地に暮らすクリエイターが選んだ、街の見どころ60スポットが紹介されています。内容はちょっとマニアックですが、ガイドブックでは物足りない通な方にオススメです。

***

3.香港 地元で愛される名物食堂 ローカル過ぎて地球の歩き方に載せられなかった地域密着の繁盛店

小道過ぎる、郊外過ぎる、たどり着けない、メニューが現地語で頼めない、メニューがないし観光客が行かない、などの理由でガイドブックに載せるにはかなり難易度が高い、でも地元では有名で行列もできる食堂が紹介されています。

2019年7月販売で、私の駐在前にはなかった本です。駐在前に買いたかった…香港は、食も魅力的なので、これを読んで穴場を探すのも面白いかも。

***

4.週末香港、いいもの探し: 多様な文化と暮らしが入り混じる街で見つけた日用品

暮しの道具や雑貨・日用品・食品などが著者独自の観点から紹介されています。香港の暮らしの中でどう根付いているか、まで踏み込んで買いてあります。ガイドブックのお土産雑貨で物足りない方はぜひ、本著を読んでみてください。

***

5.空と緑のおもてなし 香港癒やしの半日旅: その道の先に行ってみれば、街とは違うときめきがありました

香港というと都会のイメージが強いですが、実は、絶景の山、白浜のビーチ、漁村、島々など自然もとても豊かです。綺麗な写真とともに、癒しスポットが紹介されています。都会以外も楽しみたい方に!

***

6.香港アルプス ジオパークメジャートレイル全ガイド

香港の自然を楽しみたい、トレイルをしてみたいという方にオススメなのが本著。全長100キロにも及ぶ四大トレイルをはじめ、離島、独立トレイルなど、コースが丁寧に書かれています。また、ユネスコが制定する、話題のジオパークや香港湿地公園のトレイルも紹介されており、これ1冊でハイキングのすべてがわかります。

***

7.香港を知るための60章 (エリア・スタディーズ142)

歴史、文化、言語、政治、経済、社会など、あらゆる側面から、総合的に香港の魅力が解説されています。著者は研究者であり、内容は少々専門的で活字も多いですが、これ1冊で香港を深く理解できます。

***

8.香港 返還20年の相克

香港のデモの背景にある、歴史や制度、英国や中国との関係について、詳しく書かれています。本著の刊行はデモの前の2017年ですが、返還後の20年間がよくまとめられており、デモの背景を理解する上で良著だと思います。

***

9.香港危機の深層 「逃亡犯条例」改正問題と「一国二制度」のゆくえ

デモが発生・拡散した政治的メカニズム、香港の統治システム「一国二制度」の持続可能性などが、研究者の立場から考察されています。2019年、多くのメディアを賑わせたデモについて、理解が深まると思います。

***

10.深夜特急1-香港・マカオ

1970年代前半、当時26歳の沢木耕太郎氏による香港・マカオの旅行記。インドのデリーからロンドンまでバスで旅行することを計画し、その珍道中を描いたノンフィクション全6冊の1冊目となっています。小説が好きな方はぜひ。

***

10選の次に、ここからは、少しマニアックな本をオマケとしてご紹介します。私は、「都市計画」「自然」が好きなので、その方面の本を載せます。

***

11.九龍城探訪 魔窟で暮らす人々 - City of Darkness

魔窟と呼ばれた、九龍城。既に1993年に撤去されてしまいましたが、本著は、全盛期の九龍城内部を取材した唯一の本です。生活者のインタビュー、内部および外観写真、九龍城が完成に至るまでの歴史などで構成されています。

九龍城は、攻殻機動隊など、日本のアニメにも影響を与えたのだとか。建築マニアには、面白い一冊だと思います。

***

12.香港ルーフトップ

建築を学びアーティストとなったルフィーナ・ウーとドキュメンタリー映像作家のステファン・カーンが香港の匿名の屋上家屋建築者と、屋上に住む人々の生活を追った建築ドキュメント。写真、実測図、取材記録などが掲載されています。

九龍城とはまた違う形で、東洋のカオスな建築の姿が垣間見えます。下記サイトの書評も面白かったので、記載します↓

***

13.香港觀鳥小圖鑑 - 陸地鳥類篇/水邊鳥類篇

バードウォッチングが趣味の方にオススメ、香港の本屋さんで買いました。中身は広東語ですが、写真・解説がとても充実しています。持ち運びやすいサイズなので、片手にバードウォッチングに出かけても良いでしょう。陸鳥編と水鳥編の2冊があります。日本では見られない鳥がたくさんいます!
(完全に趣味の領域ですね…)

***

14.香港有趣植物

私の趣味第2弾、香港の植物を紹介している本です。同じく、香港の本屋で購入、広東語で書かれています。写真を見るだけで楽しいですし、図鑑としては十分に使えると思います。日本で見られない花を探すのは楽しいです。

***

帰国後に読み終わった本を追加します↓↓

15.エンド オブ スカイ

香港を舞台とした、”霧の病(ダークフォグ)”と呼ばれる原因不明の突然死を巡る小説です。遺伝子操作の話でコロナとは違うのですが、病という共通点があり、駐在していた2020年年初の頃を思い出しました。2019年4月発刊なので、デモ活動もコロナも世の中に出る前に書かれたものです。

感染症を克服したさらに先に、本書のような未来もあるかもしれません。特に後半は一気に読み進めてしまいました。香港という街を掘り下げるというより、世紀末感を香港の未来像で表現しているという感じですかね。

***

いかがでしたか?せっかくなので、香港の本屋さんに立ち寄ってもいいと思います。現地の視点から、オススメスポットを紹介した本もありますよ。広東語ですが、漢字なので大体意味はわかるかも。

***

P.S. その1 3月5日夜、首相が中国(香港・マカオを含む)、韓国からの入国を大幅に制限する方針を表明しましたね。このため、香港へ行けるのも少し先になってしまうでしょう。駐在員、出張でよく行き来する人は、特に大変です。今回はこのタイミングの記事ではありますが、また、コロナが落ち着いたら行ってみてもらえれば…

***

P.S. その2 青春アドベンチャーというラジオドラマを高校生のとき聞いていました。先日、「着陸拒否」というお話を聞く機会がありました。正体不明のウイルスに感染していた乗客を乗せた飛行機が、どの国からも着陸を拒否されるという内容です。これもコロナ禍の世界観に奇しくも合っていました(なぜかそのようなストーリーに引き寄せられている??)。原作はAmazonで売っていますね。ラジオドラマは面白かったです!


この記事が参加している募集

推薦図書

買ってよかったもの

私のイチオシ

読んで頂いてありがとうございます!「参考になった」「楽しい内容だった」と感じてもらえたら嬉しいです。頂いたサポートは、今後の記事作成のための調査研究に活用させて頂きます。