見出し画像

国家安全保障戦略について

1 ニュース

 今現在、日本では以下のニュースが話題となっております。

 来週から、「国家安全保障戦略」に関する八つの哲学ニュースを順番に完成させて、宣伝いたします。宜しくお願い申し上げます。

2 人民戦争論

 賛否両論があるのは間違いないですが、私見としては、やっとこよなく愛する我が第二の祖国日本も、遂に「愛国心」が国家安全保障戦略にも明記されるようになったことは、とても喜ばしいことです。そしてこれを機に、「愛国心」が、軍事戦略だけではなく、社会活動・経済活動・文化活動に私生活でも善く再評価されては、実践されるようになることを願って止みません。
 以下の通り、拙作『社会善』の一部を引用して、自分の軍事思想をご紹介いたします。

軍事を疎略にしては、軽蔑して、放棄するのは、戦争を好き好むのと同様に、至愚な所業。
戦勝を誇示しては、陶酔して、自賛するのは、銃砲刀剣で威張るのと同様に、醜悪な所業。

第Ⅷ章 威而不猛 9

平和や安全の中でほうけては、戦事や軍事等になると惚(とぼ)けて、ますますけ続ける愚民とその惰性に満ち溢れた国に、正しい政治に善き外交や勇ましい軍事等が着実に消え去っていく。
平時の人民の誠の愛国心と公衆の至誠なる愛国活動こそが、平和に不戦の持続・武徳に義軍の完成・戦禍に戦争の阻止となり、賢良な国家指導者に高級官僚達・忠良な国士達に公務員達・善良な大元帥に将兵達・優良な経済活動に国際協調、精良な技術革新に軍備管理等の大いなる善き大成功の礎となる。いつまで、過去の敗戦に恐懼きょうくするか、勝戦に陶酔するのだ?

第Ⅲ章 矜而不争 16

自軍への仁恵・友軍への報恩・敵軍への慈悲忍辱。 これらが義民に義軍を実現する人道。
天時の察知・地利の死守・人民の善導・礼の貫徹。 これらが義捐に義戦を実現する人道。
先哲達への祭祀・国士達の礼遇・弱者達への配慮。 これらが義務に義理を実現する人道。
情報の精確な分析・諜報の中正な優遇・徳育の垂範。これらが補完に完備を実現する人道。
神経の物的な調節・心理の心的な理解・知育の垂範。これらが修復に良化を実現する人道。
技術の公的な革新・思想の私的な批判・体育の垂範。これらが突破に打開を実現する人道。
公憤に武徳の洗練・良識に文徳の涵養・徳政の貫徹。これらが平和と戦勝を実現する人道。
国内の和而不同と兼愛交利こそが、平時の国威と国防の要であり、国外からの畏敬を成す。
国内の一致団結と強理勁直こそが、戦時の防戦と反攻の要であり、国外からの賛助を成す。

第Ⅶ章 温而厲 16

 上記の拙作の軍事思想は、『ティルックラル』の軍事思想を決定的かつ発展的に継承して出来上がったものです。

 『ティルックラル』(ティルヴァッルヴァル先生)の素晴らしい所の一つには、肉食・殺生・戦争等を非難しては厳戒する一方で、平和を第一の目的としつつも、確りと外交戦略や軍備増強に国防・自衛・反撃等をも論及した所であり、正に、「汝平和を欲さば、戦への備えをせよ」という格言を実現した傑作となっている所です。

 また、まだ本格的に研究できておりませんが、大要と、戦争の記憶と経験(夢)から、こよなく愛する我が祖国ベトナムの「人民戦争」という軍事思想とその戦略に実践等を、拙作の軍事思想は批判的かつ発展的に継承しました。

 人民を組織し、立ち上がらせ、人民の力に依拠して、すべての人民が戦う戦争をいう。帝国主義、植民地主義に対する被抑圧民族階級の解放の戦いの基本的形態で、形のうえでは旧来の国民戦、ゲリラ戦と共通するものが多いが、その本質はまったく異なった新しいタイプの戦争である。
 ゲリラ戦は人民戦争のおもな戦闘形態だが、人民戦争がとるいろいろな形態の戦闘のうちの一つにすぎない。人民戦争の従来の戦争にない特徴は、
(1)全民皆兵が原則なので、正規軍だけでなく、地方遊撃隊、民兵などいろいろな形で民衆を動員する。民衆の「銃後」での支援はない。
(2)人民を組織、動員して戦う戦争だから自国内でなければ行えない。
(3)こうして戦うのだから人民戦争はゲリラ戦、機動戦が主体となる。戦争は軍隊がするものという軍事常識を覆し、全人民の力で戦うという新しい戦争のあり方をつくりだした点に軍事史上画期的意義をもつ。

第二次世界大戦末期、日本軍の進駐下でベトナム解放軍宣伝隊を結成し、戦後、ベトナム人民軍を率いて対仏独立戦争を指揮、ディエン・ビエン・フーの戦いで勝利を収め、祖国を独立へと導いた名将ザップ将軍。なぜ大国フランスに勝てたのか。自らその戦略を振り返った古典的名著。

強大な軍事力で新植民地主義戦争を推し進めたアメリカに、ヴェトナム民衆はなぜ勝利出来たのか。侵略者からは「赤いナポレオン」と怖れられながら、民衆からは深く敬愛され、2013年に102歳で亡くなった「救国の英雄」の回顧録。そこに描かれる勇敢で強かなヴェトナムの姿から、グローバリズムの時代にわれわれがどう振る舞うべきか、を学ぶ。

 我々ベトナム人は、三度に亘るインドシナ戦争、そして特にベトナム戦争をを乗り越えました。

 自分もまた、かつての旧軍人として、そして今は哲学者として、祖国の国防に貢献して参ります。その為に、後々に、ベトナムや世界中の軍事史、そして軍事科学を本格的に博く研究して、ヴォー・グエン・ザップの遺徳を批判的・発展的・独創的に継承して、以下の拙作とその新しい兵法を完成させます。

 戦争は必ずや再び起こります。自分の遺徳が、祖国の国家安全保障戦略・自衛・徹底抗戦・反撃に反攻、そして独立・自由の死守と完勝の一因となれるよう志しております。

 また、来年度から始まる長大なシリーズの二次創作の小説『トロピコ市民共和国』の別巻ものでは、共和国の三度に及ぶ戦争「独立戦争」「自衛戦争」「大愛国戦争」を詳述します。

3 結語

 今から、図書館に行って参ります。そして帰宅後に、拙作『思慕』の重要参考文献である以下の二つの秀作を精読・熟読・味読します。

「近代世界の形成と再形成とに果たした力は明白でありながら、それに取りつかれていない人間には依然として他人事で理解不可能なままにとどまっているナショナリズム」、その本質は何か、この難問に、英国哲学界の巨人ゲルナーが、政治社会学、社会人類学などの該博な知識を駆使して解明を試みる。1983年の刊行以来、「第一級のナショナリズム研究書」と高く評価され、大きな影響を与えてきた現代の名著、待望の完訳なる。

国を愛するということは、いかに可能なのか?祖国愛とは、自由な共和制の下にある国家のみに存在するという。中世から現代までの文献を、詳細かつ緻密に読み解いてみせる。

 また、明日は一日中掛けて、ベトナムに帰国した後に、先祖達・先哲達達・故人達・神霊・天等に送る為の数多の手紙を著述・完成させることに専念する為に、ブログとサイトの更新はお休みします。宜しくお願い申し上げます。

この記事が参加している募集

読書感想文

ありがとうございます。心より感謝を申し上げます。