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PR(パブリック・リレーションシップズ)に関する拙作


1 挨拶

 皆さん今晩は。
 昨晩、再び新しい拙作の構想を完成させることが出来ましたので、以下の通りご紹介させて頂きます。

2 拙作『勧業奨学 民福が最重要課題の教育的なパブリック・リレーションズ』

2.1 表紙

2.2 扉

2.3 目次

2.4 解題

⒈少年老い易く学成り難し

 当初、この拙作の解題を著述するのは、来年の元旦の翌日にする予定であった。しかし、実際に本作の解題を著述している今日は、二〇二三年十月九日である。それは、自分が次のニュースを見て、怒りに身を震わせては、悲しみで両目に涙を浮かべて、強い廉恥心に深い孤独感を以て物思いに耽(ふけ)ったからである。

(VOVWORLD) - 8日夜、北部バクザン省バクザン市で、ホーチミン主席のバクザン省訪問60周年を記念する式典が行われました。(中略)バクザン省の幹部・党員・住民一人ひとりはバクザン省の状況に基づいてホーチミン主席の教えの具体化にさらに努力する必要があります。

60年を経て、[ホー]おじさんの数々の意味深長な御言葉が行動の指針と成り、省の党部と人民があらゆる困難に試練を乗り越えては、数々の成功に辿り着くことが出来るように、ずっと方向付けては、導いて、道を照らし続けて来て下さったのです。

http://quehuongonline.vn/thoi-su/le-ky-niem-60-nam-ngay-bac-ho-ve-tham-chi-dao-dai-hoi-dang-bo-ha-bac-20231009170433870.htm

 もちろん、このような形骸的で心のこもっておらず、真実味・人間味・現実味・誠実味の無い、政治的かつ恣意的な形式主義の悪習は、こよなく愛する我が祖国ベトナムにて、既に昔から「ずっと」「数多く」存在して来たのだ。美辞麗句に大言壮語に満ち溢れた演説、そして豪華絢爛な歌舞音曲が鳴り響く記念会…自分[と自分達]が深く敬愛するホーおじさん(ホー・チ・ミンの尊称)が、このように全国各地で、長年に亘って数多の悪習によって祭り上げられて来たこと、そしてこれからもそれが続くと思うと、自分[と自分達]は、本当に恥ずかしくて堪らず、そして、本当の本当に、悲しくて堪らない。

 では60年前、当の本人であるホー主席は、実際にバクザン省に赴いて、何をしたのか?それは現地の視察に実情の把握や官民の激励等である。1963年の10月17日にてホー主席は現地の人民と党員達に講話を行ったが、思うにその内容は、問題意識の有る批判的かつ建設的なものであり、また現場主義の推進や課題解決型学習の勧学等に近似するものである。以下がその内容の一部である。

-「社の協力の管理の改進・技術の改進・全般的な農業生産の発展を、強力に、そして確固たるものにする。」運動。
-「三つの建設、三つの防止。」つまり「責任精神の向上・経済に資本の管理の推進・技術の改進、貪汚・浪費・官僚[主義]の防止」運動。
-「沿岸部の同胞達が山地の経済と文化の発展に参加する」運動。
(中略)欠点を修正して、利点を発揮するには、各民族の同胞の皆さんが自主を行う意識と国家を建設する勤倹の精神を向上させることです。省から社に至るまでの各部の担当責任の有る幹部の皆さんは、誠に民生に関心を懐くのです、特に、少数民族の同胞に関心を懐くのです。

『ホー・チ・ミン全集』〈第14巻〉(2011年版)p.182-183

 個人主義という病・己の功績を以て驕慢(きょう)放縦する病・地位に固執する頑迷な頭を、克服していかなければなりません。それらは、幹部と党員の間の亀裂や嫉妬深さ等のような数多くの悪しきものを生み、誰一人として他の人に心服せず、お互いに助け合うことも無く、お互いに確りと連携することも無いようになってしまいます。個人[主義]という病は他にも、[人心が]偏僻蔽固・官僚[主義]・貪汚・浪費・困難を怖れること・苦労を怖れること・[自分の職務や参画している事業等が]困難であると知るや否や消極的・悲観的になる、等と言ったような酷い有様へと連れて行きます。

『同上』〈同上〉(同上)p.187
Hồ Chủ tịch nói chuyện với hơn 10 vạn đồng bào các dân tộc tỉnh Hà Giang (ngày 26/3/1963)
Chủ tịch Hồ Chí Minh thăm lớp học bổ túc văn hóa và kỹ thuật buổi tối của công nhân Nhà máy ô tô “1-5”, lá cờ đầu của phong trào bổ túc văn hóa ngành Công nghiệp Hà Nội (19/12/1963)

 「六十耳順」(『論語』〈為政2:4〉)や「富の中の富は、耳に拠る富。それが最高の富である。」(『ティルックラル』〈411〉)等と言われているように、既に60年もの長い年月を経たが、我が祖国には未だ温故知新・覧古考新・格致日新が無い。真剣に問題を意識すること・実直に現実を直視すること・熱誠に解決や挑戦すること等が、我が祖国には未だ無い。一体どれだけの標語に箴言や警句、そして、美辞麗句に理念等が、脳内・机上の空論・口先だけに終わり、偽善的・恣意的・欺瞞(まん)的に濫用や悪用等され続けて来たことやら…。

こんなことをホーおじさんは決して望まず、むしろ忌み嫌うだろう。
誰の為に、何の為に、どんな気持ちや目的等を以て、こんなことをやっているのだろうか…
一体どれだけの人員・費用・時間を無駄遣いして虚飾し続けるのだろうか…

 「少年老い易く学成り難し」と言われているが、この箴言・警句は、人にも国にも言える。まずこのような箴言・警句を、一個人が確りと傾聴しては、誠に吟味して、深く反躬自問していかなければならない。その一個人が、正に他ならぬ、著者であり、哲学者・思想家・愛国者・無位無官の政治家を志している自分[と自分達]である。

⒉拙作におけるパブリック・リレーションズの現実化に実体化とその理念

 さて、この拙作の主題は、「勧業奨学」(産業振興を勧奨しては、自主的な学問を奨励する。)に「『勧業奨学』に基づく、民福が最重要課題の教育的なパブリック・リレーションズを数多く打ち出す。」、そして「頭脳労働と肉体労働が知的に連携・融和・一体化等した協業を有する有徳な国家論と、それに基づくパブリック・リレーションズの深化。」、という三つものである。

 上記のホー主席の講話の内容は、言語的な解釈では、パブリック・リレーションズと言えるであろう。しかし実に残念ながら、歴史的な考察や社会的な分析を実直に行えば、これは「大言壮語」と言わざるを得ない。と言うのも、そもそもパブリック・リレーションズの意味や定義等は、以下のようなものであるからである。

「組織や個人が、目的達成や課題解決のために、多様なステークホルダーとの双方向コミュニケーションによって、社会的に望ましい関係を構築・維持する経営機能である。」つまり広報・パブリックリレーションズは、“関係性の構築・維持のマネジメント”である。

パブリックリレーションズとは - 公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会 (prsj.or.jp)

 我が祖国ベトナムにて、幹部達及び党員達並びに人民(利害(ステーク)関係者(ホルダー))の間にて、多様性のある開心見誠の双方向コミュニケーションが、今現在に至るまであったのだろうか?ほぼ無かったと言っても、決して過言ではないと断言する。そして実に残念ながら、それはこれからも当分はそうであり続けると断言できるし、実際にそれが現実と成るだろう。
 しかしだからこそ、「名を正す」(『論語』〈子路〉13:3)と言われているように、パブリック・リレーションズの現実化に実体化を志して、この拙作を自分[と自分達]は創り出した次第である。

 では、「社会的に望ましい関係」とは、どういう意味であろうか?その意味を、拙作では、以下の拙作『社会善 思想並びに良心の自由の個人的かつ主体的な実践』の言葉を用いて、「まず各個人が自ら学び続け、次にそれに由って主体的になり、そして各個人が連繋しては共同体(組織や社会に国家)となって、共に学び合い続ける善き関係。」と解釈する。

均衡的かつ調和的な多様化こそが誠なる美化。
社会的かつ個人的な自敬こそが誠なる貫徹。
実存的かつ本質的な認識力こそが誠なる深化。
実存的かつ本質的な啓発こそが誠なる確立。
多様化の中の自敬から、個人(まなび)善(しる)が更に博(ひろ)がり、
認識力のある確立から、社会(まなび)善(しる)が誕生する。

拙作『社会善』(補巻 主体思想 第Ⅱ章 求諸己 ⒋)p.49

 以上の解釈を以て、哲学的に善く突き詰めていけば、娯楽は感情的かつ芸術的に楽しみつつ生きる道であり、勤労は社会的かつ公共的に社交しつつ生きる道であり、学問は主体的かつ創造的に自己実現しつつ生きる道であろう。「我が身を正しては諸々の名を正し、忠愛を以て率先して苦労し、決して倦(う)まないことで、民心が義に服務しては神を敬遠することで知を知る知を確保し、国政が先導して困難・苦難・危難等に直面することで後々に代々に亘る巨富を獲得する仁政を成し遂げる。」(『論語』〈顏淵12:14〉〈子路13:1/13〉〈雍也6:22〉)、そして「物には本末が有り、事には終始が有る。先後を知る、これは則ち道に近い。」(『礼記』〈大学〉)と言われているが、「肉体(物体)の本と末は心と身であり、人生(事象)の終と始は死と生であり、苦が先で、楽が後である。」というように知れば、「娯楽を後にしては、勤労を先にして、学問を常にする。」という道を知っては行い始められることであろう。娯楽が現実からの逃避ではなく心身の喜楽と成る為に、これを後にして先に勤労し、勤労が他者からの搾取並びに自己の奴隷化ではなく、正しい生産的な社会参画並びに善き知的な社交と成る為に、我が身を健やかにしては、我が頭を働かせて、我が心を学ばせる自分自身への誠意、則ち「我思う故に我在り」を成し続ける。これが拙作におけるパブリック・リレーションズの現実化に実体化の理念であり、そして人民の幸福に貢献する自分[と自分達]志でもある。

⒊拙作の学術的かつ娯楽的な構成と参考にしたゲーム・登場人物・参考文献

 「道に志し、徳に拠り、仁に依り、芸に游ぶ。」(『論語』〈顏淵7:6〉と言われているが、この我が先師の格言を独創的に参考にして、次のように拙作の構想を完成させていった。まず、前述の通り、「娯楽・勤労・学問」という人生の三大の道を善く確りと連環させる「道」則ち「教育的なパブリック・リレーションズの構築」を志し、次に、「頭脳労働と肉体労働が知的に連携・融和・一体化等した協業を創造する政徳並びに学徳」を拙作の主題の原拠とし、その次に、「先難後獲」並びに「先義後利」を完遂する仁とその理念に依拠し、そして、拙作を学術的かつ娯楽的なものにする為に、『トロピコ6』と言う、「Limbic Entertainment」様が開発して下さった経営シミュレーションゲームで遊ぶ時の間の喜楽とそれに伴う想像力並びに想像力を応用しながら、拙作を教育的パブリック・リレーションズの集大成でありながらも、「トロピコ協業共和国」(Cooperative Republic of Tropico)と言う架空の国家と、その短編の政治小説・歴史小説の集大成としても著述しては、完成させていく。なお、『トロピコ6』は、自分が最も愛好するゲームの一つである。

 そして67回にも及ぶ「トロピコ協業共和国」を建国・確立・発展・完成・躍進等させていく二人の主人公が、「巫女」と「魔女」である。この二人の主人公は、ZUN(太田順也)先生並びに上海アリス幻樂団様の代表作である『東方Project』の主人公の「博麗霊夢」と「霧雨魔理沙」、そしてこの二人の「関係」いわゆる「レイマリ」をモチーフした(二次創作ではない)人物達である。これは前作の拙作『義以為上 倫理的な株主資本主義及び哲学的な公益資本主義とその利徳の蓄積』(この拙作の解題は来年の元旦に著述する)と同様であり、そして今回の拙作『勧業奨学』は、物語として、この前回の拙作『義以為上』の続編となっている。

#東方project 二人で天の川を歩こう。 - みと❁のイラスト - pixiv

 さて、以下が今回の拙作の参考文献である。

『教育学講義綱要』(ヨーハン・フリートリッヒ・ヘルバルト⦅著⦆、是常 正美⦅監訳⦆、協同出版、1974)
『ペスタロッチー全集』〈全13巻〉(ペスタロッチ⦅著⦆、長田 新⦅編⦆、平凡社; 第2版、1974)
『フレーベル全集』〈全5巻〉(フレーベル⦅著⦆、小原 国芳、荘司 雅子⦅編⦆、玉川大学出版部、1976-1981)
『ペスタロッチーの直観のABCの理念』(Joh. Fr. ヘルバルト⦅著⦆、是常 正美⦅監訳⦆、玉川大学出版部、1982)
『J.F.ヘルバルト「教育学の暗き側面について」』(Joh. Fr. ヘルバルト⦅著⦆、山内 芳文⦅監訳⦆、金沢大学教育学部教育学教室、1983)
『初期ヘルバルトの思想形成に関する研究 教授研究の哲学的背景を中心として』(杉山 精一⦅著⦆、風間書房、2001)
『ペスタロッチー・フレーベル事典』(日本ペスタロッチー・フレーベル学会⦅編著⦆、玉川大学出版部; 増補改訂版、2006)
『ペスタロッチにおける生活陶冶思想の研究 幼児教育の視点から』(大沢 裕⦅著⦆、一藝社、2020)
『原典資料の解読によるフリードリヒ・フレーベルの研究 国際化の視点からみるフレーベルの思想・制度・実践に関する考察』(小笠原 道雄⦅著⦆、福村出版、2021)

『長田新著作集』〈全7巻〉(学術出版会⦅編集⦆、学術出版会/日本図書センター; 復刻版、2011)
『新緝 森信三全集』〈全8巻〉(森信三全集刊行会⦅編集⦆、致知出版社; 復刊版、2013)
『倉橋惣三 保育人間学セレクション』〈全8巻〉(浜口 順子⦅編集・解説⦆、学術出版会/日本図書センター; 復刻版、2017)

『世界教育学選集』〈全100巻〉([多数]⦅著⦆、[多数]⦅訳⦆、明治図書出版、1960-1983)
『世界教育学名著選』〈全22巻+別巻〉(梅根 悟⦅責任編集⦆、[多数]⦅著⦆、[多数]⦅訳⦆、明治図書出版、1973-1974)
『ほるぷ現代教育選集』〈全34巻〉([多数]⦅著⦆、ほるぷ出版、1984)

『しつけ事典 乳幼児期から青年期まで』(高橋 弥生⦅編集代表⦆、谷田貝 公昭、村越 晃⦅監修⦆、一藝社; 初版、2013)
『青年期発達百科事典』〈全3巻〉(子安 増生、二宮 克美⦅監訳⦆、青年期発達百科事典編集委員会⦅編集⦆、丸善出版、2014)

『組織間学習論 知識創発のマネジメント』(松行 康夫、松行 彬子⦅著⦆、白桃書房、2002)
『学習する組織 システム思考で未来を創造する』(ピーター・M・センゲ⦅著⦆、枝廣 淳子、小田 理一郎、中小路 佳代子⦅訳⦆、英治出版; 第1版第10刷、2011)
『なぜ人と組織は変われないのか ハーバード流 自己変革の理論と実践』(ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ・レイヒー⦅著⦆、池村 千秋⦅訳⦆、英治出版、2013)
『組織論レビュー』〈全4?巻〉(組織学会⦅編集⦆、白桃書房、2013-2022?)
『産業・組織心理学 改訂版』(馬場 昌雄、馬場 房子、岡村 一成⦅監修⦆、小野 公一、関口 和代⦅編著⦆、白桃書房; 改訂版、2017)
『産業組織論 理論・戦略・政策を学ぶ』(小田切 宏之⦅著⦆、有斐閣、2019)
『恐れのない組織 「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす』(エイミー・C・エドモンドソン⦅著⦆、野津 智子⦅訳⦆、村瀬 俊朗⦅解説⦆、英治出版、2021)
『産業組織 理論と実証の接合』(石橋 孝次⦅著⦆、慶應義塾大学出版会、2021)
『企業の経済学 産業組織論入門』(ルイシュ・カブラル⦅著⦆、青木 玲子、大橋 弘⦅監訳⦆、日本評論社、2023)
『個人と組織 不適合のダイナミクス 適合と不適合が牽引する外部環境適応』(山崎 京子⦅著⦆、白桃書房、2023)
『ジョブ・クラフティング 仕事の自律的再創造に向けた理論的・実践的アプローチ』(高尾 義明、森永 雄太⦅編著⦆、白桃書房、2023)

『体系 パブリック・リレーションズ』(スコット・M・カトリップ、アレン・H・センター、グレン・M・ブルーム⦅著⦆、日本広報学会⦅監修⦆、ピアソンエデュケーション、2008)
『プロパガンダ』(エドワード・バーネイズ⦅著⦆、中田 安彦⦅訳⦆、成甲書房; 新版、2010)
『パブリック・リレーションズの歴史社会学 アメリカと日本における〈企業自我〉の構築』(河 炅珍⦅著⦆、岩波書店、2017)
『ナラティブカンパニー 企業を変革する「物語」の力』(本田 哲也⦅著⦆、東洋経済新報社、2021)
『リスクコミュニケーション 標準マニュアル 「不都合な事実」をどう発信し、理解を得るか』(レジーナ・E・ラングレン、アンドレア・H・マクマキン⦅著⦆、神里 達博⦅監訳⦆、堺屋 七左衛門⦅訳⦆、福村出版、2021)
『広報・PR論 パブリック・リレーションズの理論と実際』(関谷 直也、薗部 靖史、北見 幸一、伊吹 勇亮、川北 眞紀子⦅著⦆、有斐閣、2022)

拙作『義以為上 倫理的な株主資本主義及び哲学的な公益資本主義とその利徳の蓄積』(デザインエッグ社; 第1版、202)

3 結語

 またかなり先となりますが、前述の通り、今後、膨大な文献資料を味読しては、研究して、確りと創造していきながら、拙作を完成させます。

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