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Butterfly Effect

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第二作自伝。 よくいるサラリーマンが素人ながらバンド組み 成長する作品。 昔友人から何気なく貰ったボロボロのベースを出していざステージへ メンバーはビジュアル系バンドに無理矢理入…
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#創作大賞2023

美女とお酒

美女とお酒

ステージが終わりメンバーと知らない客席に
ハイタッチしてベース機材を丁重に片付け
お借りした楽器をお礼を言って返す

頼んでないのにステージに立ち
Barで暴れまわって
汗ダクでゼーゼー言っている迷惑な俺
カウンターに座って一人で飲み直す

上を見上げると薄暗い照明が鮮やかに光っている

すると隣に酔っ払い女性が突然座ってきた
「見てたよー!ライブとても面白かったよ!」

横を見ると私より少し歳上

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騒がしい一日

騒がしい一日

ふと見渡すと気付いたらメンバーは帰っていた

隣の席に座った美女に褒められながら
お酒を飲む恐らく客観的に
私は鼻の上はのびきっていただろう

とにかに距離を近く話す謎の女性と目をそらすようにカウンター前を見るとリーゼント代表が
何故か無言でじぃーーーと細目で見ている

ひぃぃぃーーー!
と思いながらビクビク美女と話していた
後から知った事だがこの店のオーナーの妹さんだったらしい

何事もなくて良

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単独会議

単独会議

普段はサラリーマンをしている為
休日に前回のBarライブの動画を冷静な時にどんな感じかじっくり見てみた

…ヒドイ

落ち着いた雰囲気に突然酔っ払った男がステージにあがり
弾けないベースを適当に弾き歌詞もなく叫んでいるだけの約30分
メンバーも必死に青ざめながら合わせている
Barの業務妨害で訴えられても何も弁解の余地はないだろう

気づいた点は想像以上に弾けてない
当初ベースは全く弾いてなかった

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ベースの凄さ

ベースの凄さ

この頃から音楽を聞くときに普段全く意識してなかったベース音を集中して聞いてみた

花形と言われるギターやボーカルの裏に隠れた裏方の仕事だと思ってたが実際にしっかり聞いてみると実は全く違う事に気がついた

完全にベースが曲を操っている
この重低音で曲や客ステージの楽しさが決まる
なんてすげー面白い楽器なのだ
それを弾ける俺は格好良い!!

調べてみると色んな弾き方があったが
私は純粋の親譲りの左利き

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斬新な趣味

斬新な趣味

その時期からバンドメンバーと仲良くなりプライベートでも遊ぶようになった

というか
ドラムのAKB君が前から変な趣味を持っていたがそれをどうしても一緒にやりたいと行ってきたので付き合っていた

それは
チャンバラだ
昼間のカップルや子供達のいる大きな公園
そこに変な剣を持った男二人が戦っている

…恥ずかしい

大人が変な遊びをしている姿に
子供がぽかんと不思議そうに見ている
ドラムの彼は好きにな

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想いを込めて

想いを込めて

盛り上がった?チャンバラごっこの帰り車の中で
「そういえば新しく好きな人が出来たって言ってましたがそれからどうなりましたか?」

ドラムAKB君
「遠くで眺めてて頑張ってます!」

と自信満々に答えた
どうやら彼なりに頑張っているらしい
それでは彼女の想いをロックで叫ぼう!!

という話でまとまり曲を作ることにした
それなら
どうせやるなら次のライブを決めようと決まった

じゃー今度スタジオに集ま

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次のステージへ

次のステージへ

次のステージを探そう!!
ライブハウスどこ予約しようとネット調べてみると思ったより様々あった

アコギ〜
HIPHOP
Jazz
ロック

出来るだけ面白そうなところがよいなーー
よし!!これがよい感じだ!!予約だ!!

決まった先は
ヴィジュアル系フェス!!

家から電車で1時間30分行けない距離でもない
未知の世界!!面白そう!!
中身を調べてみるとかなりガチな見た目の人達
ここでやったらアウ

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金髪イケメン

金髪イケメン

この頃メンバーと予定を合わせてスタジオに練習でちょこちょこ集まるようになる
私のアパートから彼らの地元は車で片道2時間ぐらいかかる
遠すぎだろ!!ということで一回の練習がかなり貴重だ

遅刻大嫌いなので毎回時間通りに集合した所
もう皆がいたので予約した番号に入った

気付いてしまった!
見間違えか多い気がする
うちのメンバー3人だがどうみても1人多い

赤いスポーツカーで現れた
金髪の長身の男

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犬の名前

犬の名前

金髪SG君がその場で適当に弾いてくれたフレーズがドンピシャに自分の中でハマった

「それ!格好良いです!!すげー格好良い!我々のテーマ曲にしましょう」

一番最初に思いつきで出したギター採用

テーマ曲と言ってもてかよく考えてみれば私達まだバンド名すらなかったわ

話はビックリするぐらいズレるが
昔友人の実家に遊びに行った時結構な老犬がいた
見た目が柴犬で大人しいがふっさりとても可愛い

私が友人

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GLAYで例える

GLAYで例える

ではバンド名はHUSと決まったので4人で音を合わせるのだが
だが前のBarライブ以来音を合わせてない
そしていきなり何だかよく分からないがいきなり初対面の金髪イケメン突然増える

と言っても自分以外は元々彼らは同じバンドメンバーなんだ
アウェーなのは私なはずだ
その場で自分がベースラインで即興で歌って弾く

ヴィジュアル系はよく分からないが私でも知っている所のアーティストでいうと
GLAY
HIS

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登山作曲

登山作曲

また全く少し話は変わるが
この頃、私は休みの日は趣味が登山をしていた
共通の気の合う仲間達とチームを作りTシャツやグッズを作りキャッキャッとはしゃいでいた

登山詳しい人にプランを作ってもらい
コバンザメのように後ろ付いて
行くだけのメンバーこ私だが
片道4時間ぐらい登って崖もよじ登る
まぁまぁ素人の遊びにしては本格的な感じである

普段本をよく読むが知らない偉人達が
散歩は最高の発想力を生む場所

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雨男の末路

雨男の末路

登山作曲で録音しまくったのを山から降りたあと自分のアパートに帰り
忘れないうちに楽器を持って黙々音源にする

予想はしてたがあの時熱く閃いて熱唱しているが
冷静になって聞きなおすとよく分からない

例えるなら夜中にネットショッピングで心打たれて衝動買いするが忘れた頃に届いて何で買ったかすら分からない感じ

しかも厳しい山なので途中で
ゼーゼー言いながら
ギターシーンとかピロピロ言ってたり
自分で録

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変化する日常

変化する日常

よく晴れた朝
時は流れ気付いたらもう予約したヴィジュアル系ライブ当日!

メンバーは現地集合の為
私はベースと機材を重々しく持って
目的地のライブハウスに向かう
私は遅刻が嫌いなのでかなり早い時間に出る
電車の中は同じスーツを着たサラリーマン達が
沢山ぎゅうぎゅう詰めに向かっていた

ドラムのAKB君の失恋の気晴らしにセッションをしただけなのに気付いたらバンドとなり
普通にライブに出ている事になる

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S女とM男

S女とM男

ライブハウスの控室の前に二人の人物がいた

一人は肩にガッツリ入墨彫りまくった明らかにサディスティックな黒髪女性
普段道で歩いていたら必ず距離を置きたくなる所だがどう考えても自分がこれから向かわなければいけない道に堂々と立っている

その隣に小柄な自分と歳の近そうな優男がいて
入墨サディスティック女性となんか揉めている

小柄優男
「これ!どう考えても届かないですよ!!」

どうやらその小柄な男は

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