小さい背が ずっとコンプレックスだった それを君が 「お人形さんみたいでかわいい」と 笑って言った ほんのちょっとだけ 嫌な気持ちになったけど ほんのちょっとだけ この…
なあ少年よ 教えておくれ その純粋な 眼で見据える先は 幸か不幸か 善か偽善が
「愛して」と言いかけて、 とっさに「る」と付け足した。 私の人生、 そんなものだと思った。
「独りで何をしてるんだい」 街灯が声をかけました。 「死にゆく人を追いかけてるノ」 目を合わせずに僕は言う。 「懸命に走ってる人は懸命に死に…
空へ掲げられたランプ達は 暗くなると 黒いスタンドを無くします それを浮かんで見える人々が 星と名付けるので いつしかほんとうに 浮かんでしまったように感じます
暗き夜には 明かりを食べて 私と一緒に 踊りましょ たんたかた たんたらた ステップなんて ふみながら 形すらも消えてしまうほど 明るき夜には 月を飲んで 私と一緒に 行…
教えてくれ、少年よ 曇りなきその眼で 見据えるものを 吁、神はなんと業の深きことをしたのだろう! この罪なき純粋な少年が いつしか、大人になってしまうなんて いつし…
いつの日だろう あの記憶 草花の香の あの記憶 逃げ出すように ここに来て また逃げ出したい ここに来て 家も家族も 捨てたはず 今度は何を 捨てたいの? 嗚呼戻りたい …
波風よ 私をこのまま攫ってくれ 小鳥の籠に入れられた 私の心を一筋の光にして どこまでもどこまでも 連れて行ってくれ 波風よ 私をこのまま攫ってくれ この体を縛る鎖ご…
夜に溺れる僕達は きっと誰の行方も知らずに 愛だけを追い求め続けて そしていつかは灰になる 嗚呼、哀れなものだな少年よ いつの間に人間は 道化なってしまったのだろう
私の中は からっぽ 何も無い 本当に数十年 生きてきたのか疑われるほど 何も無い それなのに そうだったはずなのに 今はあなたがくれたものでいっぱい 忘れもしない はじ…
夜が森を食べて あたりが黒におおわれたとき 月がぽっかり顔を出しました。 夜の虫もなきやみ 蛍ももう力尽きたころ 月の頬は未だ虫に食われていました。 夜が森を消化し…
月明かりに照らされる交差点を 横目で眺めながら 神様、僕は今日もひとりです。 夜の冷たい空気は 僕の耳元のおとをさらっていきます。 満点の星々は そんな僕を嘲笑でも…
つぼみのクチナシ 顔を出し 酪農の雨 降り注ぐ 三分の桜と 山の香が 風に乗せられ 鼻を擽る この人気静まる 晩春に 散り行く春よ とんでゆけ 百羽の桜 燕となり 春に向け…
ああ、たった今 思い出しました 貴方と会ったあの日は それはそれは 映画のように 綺麗な雨の降る 日曜日でした
あなたの脳の中の 1パーセントでも 私が存在していれば 私はそれで満足なのです 私はそれだけで幸せものなのです
柳川海月
2024年4月25日 20:55
小さい背がずっとコンプレックスだったそれを君が「お人形さんみたいでかわいい」と笑って言ったほんのちょっとだけ嫌な気持ちになったけどほんのちょっとだけこの背が好きになった
2024年4月19日 22:08
なあ少年よ 教えておくれその純粋な 眼で見据える先は幸か不幸か 善か偽善が
2024年4月7日 15:55
「愛して」と言いかけて、とっさに「る」と付け足した。私の人生、そんなものだと思った。
2024年2月14日 18:04
「独りで何をしてるんだい」 街灯が声をかけました。「死にゆく人を追いかけてるノ」 目を合わせずに僕は言う。「懸命に走ってる人は懸命に死に向かってるノ」誰よりも高く望んだ者は誰よりも醜い最後を迎えるあゝ、夏の夜の鈴の声はまるで幻のように感じる。
2024年2月13日 14:59
空へ掲げられたランプ達は暗くなると黒いスタンドを無くしますそれを浮かんで見える人々が星と名付けるのでいつしかほんとうに浮かんでしまったように感じます
2024年2月12日 15:45
暗き夜には 明かりを食べて私と一緒に 踊りましょたんたかた たんたらたステップなんて ふみながら形すらも消えてしまうほど明るき夜には 月を飲んで私と一緒に 行きましょうたんたかた たんたらたスキップなんて ふみながら原型すらも留めないほど
2024年2月7日 19:08
教えてくれ、少年よ曇りなきその眼で見据えるものを吁、神はなんと業の深きことをしたのだろう!この罪なき純粋な少年がいつしか、大人になってしまうなんていつしか、世の中に絶望を覚える日が来てしまうなんて
2024年2月6日 18:59
いつの日だろう あの記憶草花の香の あの記憶逃げ出すように ここに来てまた逃げ出したい ここに来て家も家族も 捨てたはず今度は何を 捨てたいの?嗚呼戻りたい あの記憶嫌だったはず あの記憶だけど幸せ あの記憶
2024年2月3日 17:46
波風よ私をこのまま攫ってくれ小鳥の籠に入れられた私の心を一筋の光にしてどこまでもどこまでも連れて行ってくれ波風よ私をこのまま攫ってくれこの体を縛る鎖ごと私の体を海に溶かして永遠に永久に連れ去ってくれ
2024年2月2日 17:49
夜に溺れる僕達はきっと誰の行方も知らずに愛だけを追い求め続けてそしていつかは灰になる嗚呼、哀れなものだな少年よいつの間に人間は道化なってしまったのだろう
2024年2月1日 17:28
私の中は からっぽ何も無い本当に数十年 生きてきたのか疑われるほど何も無いそれなのに そうだったはずなのに今はあなたがくれたものでいっぱい忘れもしないはじめてあなたがくれた「愛」はカランと音を立てて私の中に入れられた私もいつか 何もなかった私もいつかあなたの中を私からの「愛」でいっぱいにできるでしょうか
2024年1月31日 17:37
夜が森を食べてあたりが黒におおわれたとき月がぽっかり顔を出しました。夜の虫もなきやみ蛍ももう力尽きたころ月の頬は未だ虫に食われていました。夜が森を消化したころあたりはあおくあおく染まりけれども月だけは白くそこにありました。何時間たったでしょうか夜が森を食べたときまた月が顔を出しました
2024年1月31日 17:36
月明かりに照らされる交差点を横目で眺めながら神様、僕は今日もひとりです。夜の冷たい空気は僕の耳元のおとをさらっていきます。満点の星々はそんな僕を嘲笑でもしているのでしょう。今日もあんなに楽しそうです。
2024年1月30日 17:24
つぼみのクチナシ 顔を出し酪農の雨 降り注ぐ三分の桜と 山の香が風に乗せられ 鼻を擽るこの人気静まる 晩春に散り行く春よ とんでゆけ百羽の桜 燕となり春に向けまた とんでゆけ千羽の桜 燕となり春が来たらまた 戻ってこい
2024年1月30日 17:22
ああ、たった今思い出しました貴方と会ったあの日はそれはそれは映画のように綺麗な雨の降る日曜日でした
2024年1月29日 19:37
あなたの脳の中の1パーセントでも 私が存在していれば私はそれで満足なのです私はそれだけで幸せものなのです