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組合の集会の夢《Dream Diary 27》


xxxx年05月20日(x)


 オパロッカ空港の外れにある建物の集会室に、何かの組合の支部の人々が集まり、その中に私もいた。遠くからプロペラ機の発着音が聴こえて来る。集会室の席に着いた他の支部員達の前で、支部長が私に向かって言った。「来期はあなたが支部長をやって下さいよ」。それを聞いて、私は内心困った事になったと思った。「いや、私にはそれは出来ません。オパロッカ空港はウズラの卵のタマシヒのふるさとですから」。そう言って辞退すると、支部長は「まあそう仰らずに、ウズラの卵のタマシヒはイエローマフィンの弾丸となるやいなやオバロッカ格納庫の緑の扉を撃ち抜きますから」、などと言って私を説得しようとする。「しかしですよ、壊れた緑の扉をぶち破って出てくるのはヒゲモジラの巨大な幼虫なんですよ。どうするんですか?」。私がそんな言い訳をして断わろうとすると、支部長は「確かにヒゲモジラの幼虫は卵から孵ったウズラの雛のタマシヒが大好物ですが、ウズラの雛もヒゲモジラの幼虫のタマシヒが大好物ですからねえ。そこには淫靡極まる共犯関係があるわけですよ」と言って譲らない。だが私も譲るわけにはいかなかった。私は腕組みを解き、右掌で机を叩くようにしながら、「そんなことを仰るが支部長、あなたはご存じないでしょう。どんなに口に出すのも憚られる格好でウズラの雛とヒゲモジラの幼虫が互いのタマシヒを喰い合うのか、その真の姿はオパロッカ空港の管制官だけが知っているんですよ。これ一体どうするんですか? あなたの責任問題ですよ!?」と支部長を指差して畳みかけると、「おうよ、あの薄気味の悪い管制官だけがな‥‥」、支部長は呻くように呟くと、腕を組んで沈思黙考し始めた。何だ支部長もグルだったのか。その時私は、出席している支部員の中に、若い独身女性のケエ子嬢がいるのを見付けた。私は以前から彼女に目を付けていた。会議の後でどういう口実を付けて彼女をデエトに誘い出すかが一大問題なのだ。ウズラの卵やらヒゲモジラの幼虫のタマシヒなんてものにゃもううんざりだ。何としても支部長に就任することだけは避けなければならない。私はその決意を固めつつ、ケエ子嬢のヤらしいボディラインを想い浮かべつつ、鼻の下を伸ばしつつ、あった。





Miami-Opa Locka Executive Airport
Artwork by Paul Rumsey


 


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