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兎がほざく

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ショート•エッセイ、140字以内。毎日投稿、どこまで続く?
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2022年5月の記事一覧

兎がほざく🐇431

兎がほざく🐇431

勤めの帰り、スカイツリーのイルミネーションを遠くに見ながら思いました。

七色に変わる美しさはストーリーを語ったりはしないです。

無言のまま見る人を見惚れさせます。

こういう文芸作品もありだと思うのです。

主張がなくてもドラマがなくてもその佇まいでありなのです。

兎がほざく🐇430

兎がほざく🐇430

人は形より中身とよく言われますが、形は大事と思うようになりました。

ぼくの言う形とは姿だけでなく言動を含みます。

中身とは仮定のものです。

想像することができるだけです。

形は自分の表現です。

他人は表現からその人を知るしかないのです。

そうだ、字は丁寧に書こう。

兎がほざく🐇441

兎がほざく🐇441

本は出版社で作るのが普通です。

出版社は作るコストがかかるので売れそうな本を選んで出版します。

発想を変えて、書店がネプリみたいにお客さんの注文で本を作るとどうでしょう?

装丁のメニューを選べるようにしても楽しそうです。

そう売れそうにない本も陽の目を見るかな?

兎がほざく🐇429

兎がほざく🐇429

明日。

明日どうなるか知っている人は有史以来ただの一人もありません。

だから明日のことを計画して予測可能にしておこうと願うのも無理からぬことです。

でも毎日が想定内としたらつまらないでしょう。

みなさんいっしょに願いましょう!

明日がよい日でありますように!

兎がほざく🐇その428

兎がほざく🐇その428

昔の日本の絵師は象も虎も実物を見る機会がなくて想像だけで描いたそうです。

それで象や虎のリアリティを表現したのです。

天国や地獄に行って帰ってきた人はいませんがそれらが語られるのを多数の人が信じています。

表現の必要が本物ならばそれがリアリティになるのかな?

兎がほざく🐇その427

兎がほざく🐇その427

人に弱みを見せたくないと思っているはずなのに、投稿ではそのまんまをさらけ出しています。

だからでしょうか、ほかの方がそのまんまをさらけ出している投稿がわかる気がします。

そういう投稿にはどうリプライを返しても上滑りな気がして、結局消すことが多いです。

兎がほざく🐇その426

兎がほざく🐇その426

ぼくは夢をノートに記録しています。

夢は時に自分の気付いていないことを示唆します。

ぼくは詩文を読者にとって夢の代わりになるようにと思って書いています。

夢の言葉が肉体感覚に働くのは常に模範と思っています。

理屈っぽい夢はないのです。

兎がほざく🐇その425

兎がほざく🐇その425

陶工の仕事は土で形を作り出すことです。

ほとんどの製品はいずれ土に還ります。

言葉を紡ぐのも似ています。

ほとんどの作品はいずれ日本語の大海に消えてゆきます。

紡ぎ手は日本語がある新たな形をとろうとするのを縁あって手伝います。

その瞬間に立ち会っています。

兎がほざく🐇その424

兎がほざく🐇その424

人はそれぞれが文章であって、その化身が肉体だとしたら?

雑踏には現在創作中の文章が何千何万と歩いています。

文章と文章とがぶつかったり離れたりしつつ、それぞれの創作は続きます。

ただし文章のプリントアウトはごく一部しかできません。

モノローグの集合です。

兎がほざく🐇その423

兎がほざく🐇その423

美女とかわいい女性とは違う、などと勝手なことを日々考えながら通勤しています。

仕事のことを考えたくないからです。

途中でスマホもほとんど見ないようにしています。

人にぶつかりたくないからです。

会社の近くのお社に頭を下げて元気を頂いてから勤務開始です。

兎がほざく🐇その422

兎がほざく🐇その422

今を離れて自分はないです。

今を即興で演じる。

人は誰もそうやって生きているのでしょう。

演じるとは、演技するとか偽るとかいう意味ではないです。

演じたものが即ち自分でしょう。

演じ方を決めているのは自分か運命かはともかく、みんな現に演じ続けています。

兎がほざく🐇その421

兎がほざく🐇その421

美容院や理容院に行ったあと。

三日ぐらいは切り過ぎたと思います。

それから十日ぐらいは今度は切らずに伸ばそうと思います。

それから十日ぐらいは忘れています。

一か月近く経つとなぜかがまんできなくなってまた切ってもらいます。

ぼくはその繰り返しです。

兎がほざく🐇その420

兎がほざく🐇その420

いくら考えても理由がわからないこと、あります。

ある人になぜ惹かれるのか、とか。

その人のなびく髪になぜ心がときめくのか、とか。

なぜ気にするのをやめられないのか、とか。

たぶんその理由はないのです。

理由がないことは無意味?

でも生き甲斐だったりします。

兎がほざく🐇その419

兎がほざく🐇その419

日曜の朝の銀座はお店に出勤する人のほかはまだ人通りはまばらでした。

開店前のお店を眺めたり、路地のお稲荷さんにお参りしたり、人混みを気にしないで散歩できました。

前にこの街のお客さんになったのはいつのことでしょう。

でもほしいものは楽譜ぐらいしかないのです。