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短歌集

207
和語だけで旧仮名遣いの和歌と、和語以外も入り現代仮名遣いの短歌との両方を収録しています。
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記事一覧

南国の人 【短歌】

南国の人 【短歌】

夏空に登り降りする客しげく語尾の長きは南国の人

明治のみかど 【和歌】

明治のみかど 【和歌】

明治のみかどをうき世に偲びて 

みやしろに
  鎮まりませや
   ももとせの
 園生はたみの
  庭となるとも

まことに畏れ多い次第であります

みだれしはての 【短歌】

みだれしはての 【短歌】

王朝風のフィクションです✨

五月雨にみだれしはての黒髪に墨を含むやあとぎぬの文

南の胡蝶 【短歌】

南の胡蝶 【短歌】

九連環という古い歌を調べていて戦前の録音を耳にしました。唱片とはレコードの漢語です✨

雲霞てふ南の胡蝶唄かなし百年めぐる唱片の溝

蜜の香に 【短歌】

蜜の香に 【短歌】

五月の薔薇はまたも去って行きました🌹
.
蜜の香に蒼き歌びといざなふも触るる人なく散るも紅薔薇

絡む蔓薔薇 【短歌】

絡む蔓薔薇 【短歌】

明日は月曜日☕
本当は明日も街で薔薇を見て歩きたいです。

つつしみは良き明日のため常識に冷める心臓絡む蔓薔薇

花なれば鏡を知らず 【短歌】

花なれば鏡を知らず 【短歌】

晩春の薔薇よ、
あなたはご自分の魅力に気づいていますか?

花なれば鏡を知らずわりなくも香るがままに薔薇のため息

らうたし 【短歌】

らうたし 【短歌】

通勤の朝、古語による和歌を詠みました。

袖振ればらうたし春陽暮るるまで帯をな解きそ八重桜花

恋に散るため 【短歌】

恋に散るため 【短歌】

ソメイヨシノは東京ではまだのようです。でももうすぐのようです。

かりそめに指触るるまじ桜木の
蕾固きは恋に散るため

「木綿のハンカチーフ」へ 【短歌】

「木綿のハンカチーフ」へ 【短歌】

かつてのヒットソング「木綿のハンカチーフ」について書いた記事を読みました。今の感覚では木綿のハンカチーフをくださいというラストが強すぎるという人もいるみたいです。
そのことを考えているうちに 短歌 ができました。

街の灯は遠く七いろ涙には染まらないからハンカチーフは

広島弁は 【短歌】

広島弁は 【短歌】

わたしの独り言は方言です。何十年経っても抜けません。
はあ春じゃけん、また桜は咲くんじゃけん。
短歌なんて詠まんで、はよう会社に行かんと!

.
故郷は人にいはねど独り言広島弁は誰に聞かせむ

近江のほとけきびしくあらず 【短歌】

近江のほとけきびしくあらず 【短歌】

千年ふる衣の裾のさざなみや近江のほとけきびしくあらず

「東京長浜観音堂」という長浜市営の展示会場です。
3ヶ月に一度、会期約1か月間で琵琶湖の北のみほとけを東京で展示しています。
写真はご許可を得て撮影しました。