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「本当に、私はそのサービスを受けて

 大丈夫なんだろうか?」。

会って2回目の高齢者のNさんは言った。

先週、包括支援センターの職員さんと、
新しく担当ケアマネージャーの私の2人で
初めてご挨拶をした。

Nさんは3年前に奥様を亡くされてから、

自宅に篭りきりになっていた。

息子さんが1人おられるが、

ほぼ疎遠になっている。

食事は、ご自身で時々近所のコンビニに
買い物に行っているご様子。

自宅はゴミの山となっていた。

認知症状が進行している様子。

包括支援センターの職員さんはNさんに
言った。

「お話をお伺いすると、お掃除のサービスと、
 お風呂のサービス、また人との交流が必要
 かもしれませんね」。

次の訪問の予定があると、先にセンターの
職員さんが帰られた。

私とNさんは2人で話を続けた。

Nさんはおっしゃった。

「ずっと不安でたまらない。自分が

 今のまま生活していて、急に借金が

 膨らんだりしないか、誰かに騙される

 のではないか、心配で仕方がない」。


私達は、お話をする順番を間違えていた。


初回の訪問時にある程度、聞き取りが必要
な項目は聞かせていただいていた。

もちろん、Nさんの暮らしをよくする為に

サービスは必要だと判断している。

しかし、今、Nさんに必要なことは、

まず、

「わからないことを、

 わかるようにすること」

であった。

奥様が生きていた頃は、生活全般、

奥様に全て任せきりだったとのこと。

奥様が他界された後、

生きる気力を失い、

食べることは時々するが、

他に何もしたくないというか、

何もできなくなってきたとのこと。

お金の流れも、ほとんどわかっていない。

通帳はあるが、自分では全体像を把握する

ことができないとのこと。

「どうしたらいいかわからない」。

涙を浮かべながらおっしゃった。


まずは、生活の全体像を、

ノートに書き出しながら、

わかるようにしていこう、

それから、次に必要なことを
判断していこう、

そう2人で話し合った。



大事にすべき、納得感。


Nさんは、

帰り際の玄関で、

笑顔で私に握手を求めてくれた。


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