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グッドラック

2024/1/5










目を覚ますと
昨日の雷雨が嘘のように
眩しいほどの青空が広がっていた





「ルートを変えよう」


やはり、この場所からのヒッチハイクは難しそうだ。
一度ブルサに戻り、エスキシェヒルで一泊して、そこからアンタルヤを目指す。

つまり、こんな感じ


村からバスに乗り、ブルサ中心部へ。
そこからトラムで東端の終着駅、ケステルまで移動。

まずはチキンケバブで腹ごしらえ


「いやぁ、それにしても昨日の雷は凄かったね」
私が話題を切り出す。

「うん、野犬よりも雷の方が危険だった」

「え?そんなに?」

「あぁ、あの雷は私達の真上で鳴っていた。おまけに私達は丘の頂上だ」

「もしテントを張る前にあの雷が鳴っていたら、私は絶対にこの場所を選ばなかった」


「今だから言うけど、あれは本当に死んでもおかしくなかった」





マジっすか……




「……無知は時に幸せだね……」


「うん、だから君には言わなかったんだ。もう移動もできない状況だったからね」


「……もしかして…ディランはずっと起きてたの?」

「あぁ」




私はスヤスヤと寝ていたらしい




食事を済ませ
再びヒッチハイク開始


話は逸れるけど
俺、こんな目つきだったかな…?




しかし、今回も苦戦を強いられる。
やはり男2人でのヒッチハイクはドライバーも警戒するのだろうか。
とはいうものの、今までそうしてきた経験があるので何ともいえない。
とにかく、このままでは埒が明かない。

私達は同じ場所にいつつも、それぞれ単独でエスキシェヒルの街を目指すことに。


「グッドラック!」


そう伝えてディランを送り出す。
私はその間、少し離れた物陰に隠れ、調べ物をする。
時刻はすでに17:00。
日が沈みかけている。ヒッチハイクをするには難しい時間帯だ。
乗せてもらえなかった場合に備え、バスのルートを検索していた。


一通り調べ終わり、ふと道路沿いを見やるとディランの姿は無くなっていた。
彼は外でインターネットが使えないので、連絡が取れない。
しかし、無事に乗せてもらえたという事なのだろう。

まずは一安心。アンタルヤでの合流を願う。
そして私も続き、ヒッチハイクを開始。

するとなんと、およそ10分で車が止まってくれた…!


エスキシェヒルの手前
10数Km先のイネギョルという街まで

まさか、お餞別で100TL(約500円)まで…!
降ろしてくれた場所はバスターミナル
私が夜のヒッチハイクは難しい事を伝えると
彼はここを勧めてくれた

何から何まで…
本当にありがとうございました…!


この時点で時刻18:00過ぎ。
日は沈み、街灯が点き始めている。
私は少しの間、路上に立ってサインを出したが、程なくして親指を下げた。

『無理はしないでおこう』

せっかくバスターミナルで降ろしてくださったのだ。
素直にバスに乗ろう。


かくして、私は辿り着いたイネギョルの街からアンタルヤまで夜行バスに乗り、朝方のアンタルヤ到着まで車内で眠りについた。


マレーシア人男性の友達
キンがいる街へ






2023年3月から世界中を旅して周り、その時の出来事や感じた事を極力リアルタイムで綴っています。 なので今後どうなるかは私にもわかりません。 その様子を楽しんで頂けましたら幸いです。 サポートは旅の活動費にありがたく使用させて頂きます。 もし良ければ、宜しくお願いいたします。