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ファッション誌を編集してきた旅好きプロデューサーに、UPEPOのコンセプトを聞いてみた【UPEPO秘話vol.2】

こんにちは。美容オイルや雑貨などを扱う、ナチュラルセレクトショップ「UPEPO」のコンテンツライター・MOMO (もも)です。

このnoteでは、ブランドの制作秘話やプロデューサーの旅の思い出話など、UPEPOの裏話をざっくばらんにお話していきます。「公式noteなのに、こんなにぶっちゃけ話をしてもいいの?」と皆さんに思っていただけるような記事を更新していきますので、ぜひフォローしてお待ちください。

今回は第二弾ということで、UPEPOの「ブランドコンセプト」についてお話していきたいと思います。

私たちの成し遂げたいことやブランド名に込めた意味など、知ればもっとUPEPOの商品を使うのが楽しくなるような話を「ブランドを一から作り直しましょう」と言った張本人であり、UPEPOのプロデューサーであるALLYに聞いてみました!

ALLY(ありー)/ ブランドプロデューサー
兵庫県生まれ。女性誌『ar』(主婦と生活社)編集部を経て、2019年フリーランスに転身。独立後は、『mina』『Gina』等の雑誌、『SPUR.JP』等のwebマガジンにて、ファッション・ビューティのコンテンツや広告タイアップを担当。また、自身が好きな旅&カルチャーに関するコンテンツのディレクションや、アーティストのクリエイティブや写真集制作、ブランドのwebサイトやLP制作のディレクション、コスメブランドのコンサル、自身のメディア露出など、多岐にわたり活動中。
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尋常じゃない数のヒアリングを重ねて見えたもの

さて、前回の記事ではALLYと、UPEPOの前身となるブランド「精油とわたし」を創設した小林邦宏さんの出会いや、「精油とわたし」がUPEPOに生まれ変わることとなった経緯をお話しました。

2021年7月に始まった、ブランドの大改革。まず、行ったのはヒアリングでした。小林さんの想いやブランドが目指すものを明確にすべく、何度も何度も打ち合わせを重ねたのだとか。

「『精油とわたし』について考える前に、まずは『世界の花屋』などの事業も含めて、小林さん自身が成し遂げたいことがなんなのか、ということをキャッチしていきました。そこで見えてきたのは、小林さんは【世界中に日本の足跡を残す感覚で旅をしている】ということで…」

世界中に日本の足跡を残す… それは一体どういうことなのでしょうか。

世界と日本をつないでいく。小林さんが掲げるミッションとは??

ケニアにある農園のファミリーと小林さん
これまで日本と縁のなかった土地で、ビジネスを通して足跡をつけて、そこに住む人々が日本と働くことに誇りをもつこと。新たな日本とのビジネスのきっかけとなれば、それはこの上ない喜びです。
UPEPO公式HP「concept」

小林さんは、まだ日本がほとんどビジネスで介入していない地域へ、切り込み隊長として足を運び、現地の人と直接関わることに対して上記のように語っています。

実際にUPEPOに限らず、「世界の花屋」の仕事や、運営元会社(グリーンパックス)でのその他事業で、世界各地に自ら訪問して、取引をしている小林さんは、この「現地と日本をつなぐ」という感覚をかなり実感しているようで、各地の人から「これまでに取引がなかった日本と仕事ができて嬉しい!」と喜ばれたり、反対に現地の人の思いを、商品を通じて購入者の皆さんに届けられることに意義を感じているそうです。

つまり、私たちUPEPOが小林さんの活動を通して、生産者の思いを乗せたプロダクトを皆さんにお届けすることで、現地と日本の距離を縮めていくことができるというわけです。

そんな小林さんのミッションをヒアリングしたALLYは、ブランドコンセプトの一つ目の軸として【世界中によりたくさんの足跡を残して、つながりの輪を作ること】を掲げ、ブランドの制作を開始しました。

昨年夏頃、コンセプトをまとめる会議をした時のホワイトボード

具体的には、UPEPOで販売するプロダクトのジャンルをビューティに限定せず、雑貨やアパレル、いずれは食品や本なども扱うショップにすることで、小林さんのミッションに沿うブランドを実現することに。

もともと小林さんが「世界の花屋」で取り上げていたことに加え、UPEPOではより広い範囲を網羅して、さらに多くの地域に足跡を残していこうと計画しています。

「皆さんにも、UPEPOのプロダクトを生産地から逆引きして“推し活”みたいに選んでもらう楽しみや、異国ならではの旅に行ったときのようなムードを味わってもらえるよう、私たちは幅広い商品ラインナップを用意していき、これからどんどん色んな地域の生産者さんにも協力してもらおうと思っています!」と、ALLYも目を輝かせながら語っていました。

コンセプトのキーとなるのは、「幸せ」。UPEPOが描く新しいサステイナブルの形

UPEPOのもう一つのミッションは、生産者と皆さんをつなぐ存在となり、幸せの循環を生み出すこと。ALLYと小林さんがコンセプトについて会話していく中で、「幸せ」という言葉がキーワードであることが分かったそうです。

「そもそも私たちの仕事はどちらも、原点を辿ると“幸せを生み出す価値観や有意義な時間を、より多くの人に届けたい”という想いから始まっていました。その中でも、このUPEPOで掲げるコンセプトは、各国から誕生したプロダクトを通じて、世界中の幸せの形を皆さんへ共有し、それを循環させていくことなんだなと次第に分かってきたんです」

ケニアにある農園の子供たち。この地域へ足を運ぶと、ここならではのウェルビーイングの形を考えさせられるのだそうです

「日本に住む私たちが、普段繋がりのない地域で生産されたプロダクトを、『このアイテムをこんな場所(あるいは生産者)から買っているんだ』と意識しながら選ぶことで、『なんとなく買って、何気なくそれを使っている』という無意識の時間が、とても有意義な時間に変わると思うんです。

また、現地のリアルをUPEPO側がプロダクトやコンテンツを通じて発信していくことで、各国の『幸せの形』を皆さんに知ってもらうこともできると思います。幸せというのは広義で、各々の受け取り方が違うと思うので、あくまでも一方通行の教示ではなく、皆さんが『こういう生き方や考え方、ノウハウを取り入れると幸せだな』と気になったところだけ、自分仕様でピックアップしてもらうので良いんです。

そして、それらが生産国にもまた、幸せを還元すると思っていて…!先にお話ししたように、UPEPOを通じて日本とつながりができた生産地の人たちのことも、日本との仕事が増えることによって、経済的に協力できるのだと思います。必ずしも発展途上の国だけが、UPEPOの生産国となるわけではないので、『援助』というスタンスやカメラワークというよりも、私たちUPEPO側としてもありがたいし、生産国のお仕事も増やせてお互いハッピーだよね!というような、もう少し柔らかな循環です」

日本に住む私たちが商品を購入することは、自国にも相手国にも幸せを吹かせ、経済面でも支え合うことと同意義。現地の人をベースにしたwin-winな形を小林さんたちは【幸せの循環】と呼んでおり、UPEPOはその仲介者となることを二つ目のキーポイントとして掲げることにしたそうです。

「UPEPOの最大の特徴は、輸入業者を通さずに、ブランドと生産者がダイレクトに関わって商品を生み出しているところです。それを実行できる小林さんだからこそ伝えられる『世界中のリアル』を形にして、私たちにしか届けられない世界の幸せを循環させていく『サステイナブルの入り口のブランド』として、日本と世界の距離を縮める存在でありたいと思っています」

そんなUPEPOが掲げるサステイナブルへの思いについては、公式HPでも詳しくご紹介しています!

幸せを感じることができ、世界中から運んでくるのは「風=UPEPO」だった

こうして決まった二つのポイントを踏まえて、ブランド名を考え始めたALLYと小林さん。最初は、なかなかしっくりくる言葉が浮かんでこず、苦戦したのだとか。

「ブランドロゴに関する次の制作秘話でも、改めてその成り立ちをお話ししたいと思うのですが… まず、私たちのミッションを象徴するものは何か考えるところから始めました。

日本と世界の架け橋となって、幸せを運ぶもの…。さらに、好きな旅先を感じられるものがいいなと。そこで先に浮かんできたのは、世界中どこでもつながっている『空』だったのですが、“つながっている”もう一歩先に、“つなげている”、“つなげてくれる”という能動的な感じが欲しくて。そんな中でブレストして、思いついたのが『風』だったんです」

小林さんが撮影してきた世界各地の空

小林さんがオンラインのビデオ会議で、『風はどうですか!』と言ってくれたんですよ。すごくビビッときました。私自身も昔から、幸せだなあと感じる瞬間に良い風が吹いていると思うことが本当に多くて。香水のかおりじゃないですが、あの日の風が良かったなあ…なんて思い出に紐づいて記憶に残っている感じがして。

国内でも海外でも、旅先のどこにいても、風はいつも平等でリアルで、ただそこに在るだけじゃなくて、“運んでくる”、“感じることができる”という感覚があると思っていたので、しっくりきたんです。それだ!と。

UPEPOでいうと『現地のリアルを届ける』というミッションが、風のもつありのままの側面ともリンクしていました。風は穏やかな日もあれば、時に厳しくピシャリと吹きつけることもありますよね。風が届ける、実際に肌で受け取れる感覚は、視覚や聴覚よりも鮮明に記憶に残る気がしています」

こうして、風をキーワードにさらにブレストを重ねた結果、前身となるブランド「精油とわたし」の起源である「世界の花屋」が始まった場所・ケニアの公用語(スワヒリ語)で「風=UPEPO」をブランド名に決定しました。

試行錯誤の末に生まれた新ブランド・「UPEPO」
そして、新シリーズのルームスプレー

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左がこれまでのブランド「精油とわたし」/右が新ブランド「UPEPO」のロゴ

こうして、リブランディングから半年間の試行錯誤を経て、2022年2月に「精油とわたし」は現ブランド「UPEPO」へと生まれ変わりました。現在、UPEPOが販売しているイチオシの商品が、こちらのルームスプレーです。

(左から)ANYWHERE DOOR creation、reset 各30ml ¥2,980/UPEPO
ANYWHERE DOOR / ドコデモドア
シュッとひと振りするだけで、「あの旅先」が目の前に広がるようなルームスプレーシリーズ。レモングラスが香る“アジアンスパ”に癒されたり、“地中海の夕日”と漂うベルガモットの香りに刺激を受けたり。なかなか旅に行けない今の時代ですが、どこにいても旅先を感じていただけます。気軽に持ち運びやすい30mlサイズのスプレーです。

『ドコデモドア』が届けたいのは あの日、あの国で感じた心
ー 香りには、なにかを思い出させる効果があるとUPEPOは考えています。

フレグランスの香りで恋人のことを思い出したり、お香の匂いを嗅ぐと寺院に来たときのような神聖な気持ちになったり...そんな経験がみなさんにもありませんか?

この新シリーズは、世界各地を巡る小林さんが実際に現地で感じた香りと心情をリンクさせて作りました。

例えば、今回ご用意した『RESET』は、訪問先のインドで、市街地の喧騒から離れたアジアンスパで小林さんが味わったレモングラスの香りと癒しのムードを表しており、『creation』は、地中海を訪れて仕事をしていたときに見た、夕日の情景とベルガモットの香りや、その瞬間に溢れ出したクリエイティビティをリンクさせたルームスプレーなんです。

小林さんがイタリアで仕事をしながら見た夕日

使われている原材料は、“現地から仕入れたもの”にこだわっており、「RESET」はインド産のレモングラス、「creation」はイタリア産のベルガモットを使用。肌にやさしい製品なので、原材料にこだわりのある方や小さなお子様がいるご家庭でも安心安全にお使いいただけます。

現地で感じた香りと感情/ストーリーを、現地から仕入れた材料によって感じることができるルームスプレーシリーズ。こんなにも身近に世界を感じられる商品は、他にはないのではないでしょうか?

作業に集中したいときから、寝る前のリラックスタイムまで、さまざまなシーンの切り替えに使える『ANYWHERE DOOR(ドコデモドア)』シリーズ。コロナ禍で、思うように旅に出ることができない今だからこそ、香りによって旅に行った気分を、よりリアルに感じてみませんか?

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今後は、インテリアや雑貨販売などにも挑戦したい

最後に、UPEPOはどのようなブランドを目指すのか?今後の展望を聞いてみました。

現在のサイトで展開している2つのシリーズ。UPEPOとしては、まだルームスプレーのみの販売なのですが、新商品の開発にすでに力を入れています!とのこと

「最終的には、世界中の原材料を使った商品をUPEPOで売っていきたいと思っています。各国を『推す』ような気持ちで商品を買ってくれる人が増えれば嬉しいです!

今はまだ商品ラインナップが少ないものの、今後はラグや置物などのインテリア雑貨や、帽子やバッグなどのアパレル販売まで、絶賛企画中です。もちろん引き続き、美容アイテムや生活雑貨も出していきます。そのうち、サイトに世界地図を表示させて、生産国にピンを立てていき、そこから国名検索で商品を選べるようにしようと思っています。

UPEPOで買ったものを使う人が、現地に思いを馳せながら、有意義に時間を過ごしてもらえるようなプロダクトを、これからも制作していくので楽しみにしていてもらいたいです」

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次回はUPEPO秘話vol.3
「ロゴデザインへの想い」をお届け!

並々ならぬこだわりの持ち主・ALLYとデザインパートナーが考えたロゴの制作秘話をお見逃しなく!

こちらのnoteでは、ブランドの制作秘話やプロデューサーの旅の思い出話など、UPEPOの裏話をざっくばらんにお話しています。公式サイトSNS小林さんのYouTubeでも、「生産者・消費者・私たち(UPEPO)の全員でしあわせのかたちを共有し、循環させる」をモットーに様々な情報を発信しておりますので、ぜひ覗いてみてください👀

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UPEPO(ウペポ)
世界中の「幸せのかたち」を集めたナチュラルセレクトショップ。精油オイル、ルームスプレーなど、世界各地の生産者の思いを込めたプロダクトを展開。旅に行けない今の時代だからこそ、「あの旅先」を楽しんでもらえるコンテンツを発信中。

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