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Who am I ? #2

君は誰!?

↑#1です。まずはこちらからどうぞ。


目の前で今、牛丼を美味しそうに頬張っている彼女はいったい誰なんでしょうか?

目の前っていっても、寝そべっている視界の先にいるってことなんだけど。

もしかして、気づかれてないのかなぁ。
ってここはボクの部屋だよね!?

普通に考えて、記憶喪失の人間を目の前にして、
牛丼を食べる人っているんでしょうか?

(と、いうかどうやって部屋に入ってきたのか。
鍵を開けたまま寝てしまっていたのか、もしくは彼女が合鍵を持っていたのか。)

(だとすれば彼女は何かしらの関係のある人間であることは確かで、自分自身が誰であるのかを知ることが出来る人物であることは理解できた。)

(ただ、起き上がってすぐに問いただすのも、おかしな話だし、まずは様子を見ながら、少しずつ教えてもらうことにしよう。)


美味しそうな匂いを感じ取って(というかワンルームの部屋中が牛丼の匂いなので)、目が覚めたボクは
頭の中で色々なことを考えたり、さっきもそうだけど独り言のように思いめぐらせていたけど、この状況ってやっぱり変だよなぁ~となりつつもまだ頭の中で独り言を話してみる。

(なんで牛丼?って、まず誰だよ!?)
(めちゃめちゃ食べてるし、なんか飲んでるし。)
(えっ、これって夢か!?いやいや、さっきまで寝ていたから、これは現実なんだよね?)

と考えていたら、

「なんで牛丼?」と

目の前でそれを食べている彼女に問いかけてしまった。(思っていたことが声になってしまった)

「なんで、牛丼!?」

と、彼女は少し驚きつつも、
「あ、起きたんだね(笑)、ごめんごめん。寝てると思ってなかったから、テイクアウトしてきたんだけど、気持ち良さそうに寝てたから起こすのもかわいそうだなぁ~って思って、少し待ってたんだけど、いい匂いするし、冷めちゃうし、お腹も空いてたから食べはじめちゃって(笑)」

と、教えてくれた。

(なるほどね…。)
(確かにお腹は減っている…。)
言われてみたら、そんな気がしている。
とか考えていたら、

「まだ温かいから、食べなよ!」
「卵もあるし、豚汁もあるからさ~」
って彼女が続けてきた。

「あぁ、そうだね。」
「腹が減っては戦はできないからな。」

って答えたら、

「いやいや、戦なんてしないでしょ(笑)
何時代の人だよ!」ってツッこんできた。

そんな彼女のツッコミを聞きながら、
目の前に置かれている牛丼を食べるために箸を割る。

たまごを割って、黄身を割らないように白身を泡立てていく。

その様子を見て、彼女が
「本当に器用に泡立てるよね~、ってそれ昔からそんな食べ方なの!?」と聞いてきたので、

「親父がすき焼きを食べるときにやっていて、子供のころにこうやってすき焼きを食べていたし、その感じで自分も牛丼かけて食べていたから、癖みたいなもんなんだよね。」

って答えたときに、(あ、こんなことはハッキリと憶えているのに、自分の名前もわからないなんてなんか可笑しなもんだなぁ。と思いながら)彼女に答えた。

「へぇ~、そうなんだ」とあっさりとした反応。
(そんなに興味なかったのか~い)

卵の準備ができたので、いざ牛丼!と思って箸を持ち、食べ始めようと思ったところで、

(あ、紅しょうが忘れてる…、そういえば冷蔵庫にあったよなぁ。)

と思い出して、冷蔵庫から取り出す。
紅しょうがを片手にテーブルに戻る。

(今日もいい具合に泡立られた)

と思いつつ、卵を牛丼にかけて、紅しょうがをのせて、(いただきますと小さな声で呟いて)牛丼を食べ始める。


目の前では牛丼を食べ終わって、スマホを見ながら、
こちらの様子をチラチラと見てくる彼女がいる。

(牛丼を食べ終わったら、自分のこととか彼女は誰なのか聞かないとなぁ)と牛丼を食べつつ考えていたら、1/3くらいを食べた頃に、彼女が

「あ、わかった!!」
と大きい声で言うのでビックリして、

「なっ、何が!?」と聞き返した。

すると、彼女が続けてきた、
「さっきからなんか変だなぁ~って思ってたんだけど、左利きだったっけ!?」
「右利きだよね!?」と聞いてきたので、

(確かに…だからか、さっきから牛丼がなんか食べづらいなぁ~って思ってた)

「お腹減りすぎて気にしてなかった!」
「なんか食べづらいと思ってたんだけど、そうだよね。右利きだよなぁ(笑)」と箸を持ち変えて、牛丼に戻る。

(そっか、ボクって右利きだったのか。ってなんかバレたかなぁ)
(逆手でやっていたのに卵はうまく出来たもんだなぁ。)

と思っていると、

彼女が
「わざとやってるのかなぁ~って思ったんだけど、違ったんだね(笑)」
「どっちでもお箸持てるんだね~って左で持ったときはちゃんとした持ち方だったね!」

(あ、確かに。だから食べづらかったってこともあるが、小さい頃に無理やり右利きにされていたことと、祖父の影響で箸の持ち方が変なので、人からたびたび言われることがあったなぁ~)

と、頭の中で思いながら、
「そうみたいだね!」
「おかげで1つ解決出来たよ!」と答えた。

(とりあえずは牛丼を食べ終わったら、まずは自分の名前を教えてもらおう、あとは彼女が誰でなんで家に来たのか)

テイクアウトの器から最後の一粒を食べ、
一口残していた豚汁を飲み干して、
(ごちそうさまでした)とまた小さな声で呟いて、
器のふたを閉めた直後のことだった。

さっきまで笑顔でこちらを見ていた
彼女が問いかけてきた。

「君は誰!?」
「今日は誰なの!?」

(えっ!?どういうこと、ボクが知りたいんだけど。)

「えっと、誰だっけ!?(笑)」
「君こそ誰ですか!?」

と答えるしかなかった。

〈つづく!?〉


#2を書いてみたんですが、どうなんだろうか。
ほぼ牛丼の食べ方の話(笑)

前回に引き続き、今回もコメントや書評を書いてくれると助かりますm(_ _)m

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
それではまた。




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