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【たまに映画】最高の演出は人。演者と観客だけのユートピア。

先日久しぶりに映画館へ行った。予告編をたまたま観た時に映画館で観るべきだと感じたから。では、実際に映画館で観てどうであっただろうか?

■映画『アメリカン・ユートピア』作品情報&予告

解説
元「トーキング・ヘッズ」のフロントマンでグラミー賞受賞アーティストのデビッド・バーンが2018年に発表したアルバム「アメリカン・ユートピア」を原案に作られたブロードウェイのショーを、「ブラック・クランズマン」のスパイク・リー監督が映画として再構築。同アルバムから5曲、トーキング・ヘッズ時代の9曲など、全21曲を披露。バーンは様々な国籍を持つ11人のミュージシャンやダンサーとともに舞台の上を縦横無尽に動き回り、ショーを通じて現代の様々な問題について問いかける。クライマックスでは、ブラック・ライブズ・マターを訴えるジャネール・モネイのプロテストソング「Hell You Talmbout」を熱唱する。パントマイムや前衛パフォーマンスの要素も取り入れた斬新な振り付けを手がけたのは、過去にもバーンの舞台を手がけたアニー・B・パーソン。ブロードキャスターのピーター・バラカンが日本語字幕監修を担当。(上記リンクより)

■ショーの演出は歌と演奏と動きのみ。圧巻のパフォーマンス。

社会性のあるメッセージが響く。ブロードウェイのショーが映像で蘇った映画である。歌う、演奏する、自由に動く。それだけだからこそシンパシーを生む。圧倒的なパフォーマンスと、社会性のあるメッセージが、観客の心を掴んで離さない。

大掛かりなセット、演出は予算さえあれば凄いことはいくらでもできる。そのような演出に心踊るときもたくさんある。本当は。東京オリンピックのために〇〇〇〇億円の××を作ります、〇〇〇〇億円をかけて××を行います、〇〇〇〇億円をかけて。「それって今、心踊る?」観客の心はどこかに置いてけぼりな気がする。大金を使っているのにメッセージも伝わらない。心も躍らないし、何を実現したいのかも伝わらない。シンパシーは当然生んでいない。

アメリカン・ユートピアは、演者と観客が一体となり、社会へのメッセージを共にする。歌う、演奏する、自由に動く、ただそれだけのシンプルなショーが、複雑な世界に対して訴える。

情報過多な理不尽な社会だから人の考えはよりシンプルを求めている気がする。そして、シンプルなものとは、共感し、共鳴し、正しいこと、納得できることから成り立つ。その先にユートピアを見る。

「人」に魅了され「人」として熱くなれるショーのように、
「人」がつくる「社会」に希望が持てるようになりたい。

この映画を観たいと思ったら、音響がいい映画館で観ることをおすすめします。

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