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「余白」/ 土曜更新

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ポケモン二次創作「まっしろな闇」に関するマガジン。なんでも許せる読者さん向け。イラストや漫画など本編外の既出作品、設定資料、本編の裏話、番外編、とりとめもない語り等、雑多になる予…
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#語り

首都編の推敲で何度も読み返した本のこと

首都編の推敲で何度も読み返した本のこと

 これは自分のためというか備忘録的なものでもあります。

 未だに首都編を掘り返すんですか、という気がしなくもないのですけれども、本ばかり読んでいる最近なので普段の日記でもだいたい読書のことを書き連ねていてその余波がついに「余白」まで来ました。

 そういえばこういう話あんまりしていなかったような気がしなくもないので、本に限らず映画や音楽やたくさんの作品に影響を受けた首都編がどういった本に影響を受

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ポケモンBWとしろ闇

 昨日発売から10年を迎えたというポケモンBW。私の中ではものすごく思い出の深い作品で、ダイパでややポケモンから離れそうになりながらもそれでも新作は追いかけようかなあと思って買ったらうっかりどはまりしてしまったポケモンBW。ポケモンのデザインも、キャラクターも、ストーリーも、演出も、音楽も、様々な野心というか挑戦に満ちた作品のように思っていて、もちろんポケモンは常に挑戦、新しい時代を切り拓いていく

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2020年クロの日※前日

2020年クロの日※前日

 明日はクロの日です。一日早いですがクロについて何か書きます。

 つい先週、名前ネタの話を出しました。意外とちゃんと話していないような気がしているんですが(どこかで話していたらすみません)、クロが黒ではなくクロという表記なのは、本当は本物ではないという彼の背景を意識した表記です。笹波白が先行して存在(先行して、という言い方もおかしな気がしますが)して、後天的に生まれたのがクロという人格になります

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名前についてさまざま小ネタ

名前についてさまざま小ネタ

でもなんで名前を否定したんだろうなって、名前を棄てたんだろうなって思うんだ。俺たちには名前しかなくて、だから、自分からそれを取ると、何者でも無いものになってしまって、唯一の自分のものを棄てて……

 っていう、台詞に、果たして覚えがある方がおられるかわからないんですが、これは97話の終盤あたりで圭の話していたことです。

 名前、というのは少し大切なものです。
 ずっと書きたいと思っていることの、

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消えた幼い物語たちのこと

消えた幼い物語たちのこと

 今日の「余白」は個人的にだいぶ恥ずかしいです。

 まっしろな闇は約十年前から書き始めた物語ですが、ポケモン二次創作自体は更に以前よりやっていました。
 そもそもポケモンの小説を書こうと思ったのは、たまたま攻略サイトからリンクが貼られていたポケモン小説掲示板に飛んだらなんだかとても面白そうで、そこで初めて書き始めました。脚本形式をよく見かけたので、脚本形式で始めて。小説なんてとても言えないものを

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黒の団より ラルフォ

黒の団より ラルフォ



 ラルフォに関してはいくつか情報を散りばめています。一科学者として若くして名を馳せていましたが、とある告発により「倫理的問題」を指摘され、表舞台から姿を消した後、李国に入り黒の団で更に実験を重ね、出来損ないたちを含めた多くの犠牲のうえにザングースたちのような存在、そしてニノや白たちが成功体として生み出します。内戦の戦力増強としての側面はもちろんありますが、なぜこういった実験を行ったか、などにつ

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聲の形と首都編のこと

聲の形と首都編のこと



 来週金曜、七月三十一日に「聲の形」が金曜ロードショーで放送される。
 耳が不自由な女の子西宮と、その女の子をかつていじめていて、自身がはぶられるようになった男の子石田、そして彼等をとりまく子たちの、高校時代を中心としたストーリーである。
 もとの原作漫画は全七巻で構成されており、私は原作がものすごく好きだ。一巻のいじめのシーンは読み進めるのが非常につらいものがあるが、たいせつな恋、口から発す

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黒の団より 枷場

黒の団より 枷場



 枷場が登場しているのは、現時点、たった二話しかない。彼は突如登場し、アメモースの翅を奪い、そしてクロと圭は彼の暴力から逃げるためにその場を去り、以降登場していない。

 長くまっしろな闇の中心に居続けたクロが、物語から姿を消す。そして代わりに、本当である白が表舞台に立つ。それは、首都で必ず通ると決めていた展開だった。

 クロは仲間たちと共に黒の団から脱走したのち、笹波零を探し旅を続けてきた

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ニノとラルフォのこと

ニノとラルフォのこと

 ニノとラルフォ、この二人、6月25日が誕生日でした。

 この二人を同じ誕生日にしたということも、6月末であったことも覚えていたんですが、それだけで、具体的な日程まではぼんやりとしていて、設定ノートを見返したらそう書いてあったので、どうもそうであったらしいです。

 続キリで、水神が、過去も、あなた(アラン)のまわりにいる人々も、あなたをとりまくあらゆることの集合体があなたである、というようなこ

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首都•セントラルの簡略図

首都•セントラルの簡略図



 めっちゃ字が汚くてたいへん申し訳ないんてすが引っ張り出してくるのに精一杯できちんと描き直す気力が湧きませんでした。
 首都のセントラル、橋を渡った向こうの独立した地域。地区によって特色があります。工場や農業など比較的大規模に面積を必要とするものは、郊外に作られています。また普通に真弥たちはセントラルに住んでいましたが、実際のところ首都の住民のほとんどは郊外に居住し、仕事や学校のためにセントラ

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「首都にて」あとがき再掲

「首都にて」あとがき再掲

 先日のイラスト再掲に伴い旧ブログを読みなおしました。首都編あたりまでは更新するたびに一応ブログに更新報告を書いていて、章終了時には気が向いたらあとがきを載せていました。

 首都編を書き終えてから三年以上が経過し、あれからその続きである続キリ編を一ヶ月ほど前に書き終え、そうして改めてこのあとがきを読んだ時に、この頃の痛々しいまでの没入感、憔悴ぶり、物語に懸けていたもの、首都編後についての思いなど

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秋季祭を楽しんでいたかもしれない彼女

秋季祭を楽しんでいたかもしれない彼女

 秋季祭前日にザナトアから給金をもらったアラン。
 ブラッキーの暴走は当初から決めていたことですが、そのタイミングに関しては秋季祭の最中で起こる案がありました。
 ブラッキーの暴走などつゆも考えていないため、アメモースたちと共に祭の出店などを楽しむアランというのどかな描写が展開される、そんな可能性がありました。ですので、そこではアランはポッポレースの出場する瞬間も目にしています。当然、実際の本編で

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ザナトアには娘がいた

ザナトアには娘がいた

 続キリでの大きな柱であったエクトルとザナトアの関係性。彼等の間柄を名前にするのであれば師弟関係が一番即しますが、親子でもあります。勿論、本当の親子ではありません。エクトルは一応クヴルール姓ですが、ザナトアはクヴルールとはまったく関係がありません。幼い頃家族関係が良くなかったエクトルはポケモンの育成に没頭し、育て屋をひとりで切り盛りしていたザナトアのもとに突撃し、彼女の元で学ぶようになります。そう

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イーブイが生まれる予定だった!?

イーブイが生まれる予定だった!?

 まあこれはさくっといきたいところではありますよね。最早出オチです。
 元育て屋について構想を膨らませていたとき「卵屋」と名付けられた、今は倉庫兼鳥ポケモンの巣として使われている建物が生まれました。卵屋は、育て屋ならではのポケモンの卵を孵化させるための場所ということで昔は使われていた、という設定があります。本文中でもその点には触れています。
 それと繋げて、卵からポケモンが生まれるという展開をした

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