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【能登半島地震を乗り越えた女性防災士が語る】ペットは一緒に連れていく「同行避難」が原則に!避難所ではなく車中泊を選ぶ飼い主の本音

能登半島地震の発生は、多くの人々にとって生活の転機となりました。この災害がもたらした影響は人間だけにとどまりません。ペットを家族の一員として大切にしている飼い主たちにとって、避難時のペット防災は大きな問題です。

同行避難が原則に:
2018年、東日本大震災や熊本地震の経験を踏まえ、国は「人とペットの災害対策ガイドライン」を策定しました。これにより、ペットの安全確保は飼い主の責任とされ、「自助」の精神に基づき、飼い主はペットを同行避難することが原則となりました。しかし、実際には、避難所がペットの同伴を受け入れてくれるかは保証されていません。

避難所の現状:
能登半島地震では、人命最優先の原則に従い、初期の混雑状況では、多くの避難所が動物の受け入れを控えるケースが見られました。ペット同伴の避難所が元旦から設置された例は宝達志水(ほうだつしみず)町の公民館の一室だけで、特に被害が大きかった奥能登では、ペット同伴が可能になったのは災害発生から約1ヶ月後の1月下旬でした。

飼い主の本音:
このような状況の中、ペットと一緒に避難所に入ることをあきらめ、車中泊や被災した自宅に残る選択をした飼い主が多くいました。ペットを家族同様と考える飼い主にとって、置き去りにすることは考えられず、自分たちの安全を二の次にするほどの強い愛情の表れです。しかし、この選択は飼い主自身の命のリスクも高めることになり、二重の苦悩を背負うことになります。

今後への期待:
ペットと人間が共に安全に避難できる社会を目指して、災害時のペット受け入れに関するガイドラインの見直しや、避難所の環境整備が進むことを期待しています。また、飼い主自身が災害に備えてペットのための準備を行い、情報を共有することも重要です。ペットを守ることは、結果的に飼い主自身の心をも守ることにつながります。


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