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【能登半島地震で被災した女性防災士】地震保険の鑑定リアル体験~その2:100均の食器が割れても高級食器が割れても「食器は食器」

地震保険は保険会社と国で運用されているため、鑑定プロセスや仕組みは客観的かつシステマティックに行われます。

持ち物の有無を調べた上で、持ち物の損害を認定してチェックリストにまとめます。個々の物品に対する思い出や購入金額などは一切考慮されません。

家財全体のうち何%の損害になるかを基準に計算されるため、数や金額ではなく種類が大切になります。

たとえば、食器を例にすると、100円ショップで買った食器も、高級ブランドのものでも、すべて「食器」として一括りにされます。

食器が1枚割れても、1000枚割れても、評価は「食器が壊れた」という点で同じ扱いです。

元旦だったので、我が家では輪島塗の重箱とお椀、古九谷のお皿で新年を祝っていましたが、すべて壊れて「食器」扱いされました。正直悲しかったです。

購入したばかりの最新型テレビ50万円も、時価50万円としてとらえるのではなく、中古テレビと同じように扱われます。

「理不尽ですね」とポツリと漏らすと、「誰が決めたか分かりませんが、そんな基準なんです」と鑑定人。あくまで冷静な受け答えでした。

次回は地震保険の家事鑑定で意外だったことを紹介します。




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