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Sさんのニンジン

#日本一小さな百貨店の物語

今日はお野菜のお話。

といっても、〇〇さんのこだわりの美味しいお野菜🥕とかいうお話じゃありません。

つねよし百貨店のある常吉地区は150軒ほどの小さな集落。

百貨店で扱う野菜はできるだけ地元のものを置きたくて、農家さんだけじゃなくて、おじいちゃんやおばあちゃんが裏の畑で作ったお野菜を預からせてもらっています。

これまで常吉の150軒のうち、三分の一ほどの家からは野菜やなにかをお店に出してもらっています。いつか常吉中のおうちからなにか出してもらって、「つねよし地域まるごと百貨店」が実現できたら、面白いのになあと思ったりするのですが、なかなか簡単じゃありません。

Sさんちも手強い1軒でした。

80過ぎのSさんは半世紀以上、毎日畑に通って、それはそれは美味しい野菜を作っています。

丹精込めて作った白菜だ、ニンジンだ、キャベツだと、色々なお野菜は時々、近所のおうちにおすそ分けしてくれます。

とっても美味しい野菜なので

「Sさん、野菜、百貨店出してもらえませんか?」

とお願いするのですが、そのたびに、

「店に出せるような、ええ野菜ないわ(笑)」

と、何度頼んでも、はぐらかされてきたのです。

ところが、そんなSさんが、昨日ついに初めてニンジンを1本、百貨店に出してくれました!

といっても売り物じゃありません。

それは神社に奉納するお供えのお野菜です。なので、大きすぎず、小さすぎず、三方に乗るちょうどいい感じのお野菜がいいのです。

売り物じゃないけど、Sさんが百貨店に出してくれた初めてのニンジン。

ちょうどいい感じです!

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京都北部の山あいの小さな集落にただ1軒の小さな百貨店から田舎の日常を書いています。子供達に豊かな未来を残すためにサポートよろしくお願いします!