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ヨーロッパ回顧録ーパリ街歩きvol.2

2023年5月末から6月にかけて2週間ほどパリとイタリアを訪れた。5年前からカナダに住み始め、以後ヨーロッパにこれだけ長く滞在したのは初めて。

以前は日本⇔ヨーロッパの視点だったのが、今回自分の中にまた新たな視点が加わっていた気がしたので、見たこと・感じたことを記録として少しずつ気ままに書き綴っている。

Vol.1はこちら

パリに着いた翌日は何の予定も入れていなかった。時差ぼけもあるかもしれないと思い、美術館などの予定は3日目以降にしていた。

この日は土曜日でそうだマルシェへ行こうと思った。昔、ベルギーに留学していた時も週末の青空マルシェを梯子して食材を買っていた。

調べてみると同じ区内にありそうだったので歩いて行ってみることにした。閑静な住宅街の中を歩いていると途中にコンセルバトワールがあった。よくみると小学生くらいの子達が親御さんに連れられ、あるいは単独で楽器を担いだりレオタードを着てここに向かって来ていた。土曜日の朝早くから学校に通うなんて親子ともども本気でないとできない。尊敬してしまう。

パリ地方コンセルバトワール
コンセルバトワール通学風景

そういえば、フランスは日本の比でなく社会でのクラス分けみたいなものがはっきりしていた。
学生時代にパリのグランゼコール(入学するのが一般の大学より相当難しいエリート校)に通う学生達と日仏間で交流するサークルのようなものに参加していたのだが、その時彼らの英才教育システムに物凄く驚いた。私も真面目に大学には通っていたけれど、そこで出会った友人達は信じられないくらいもっと勉強していた。そして同窓のネットワークが強固で、有名企業の社長や官僚まで、電話一本でアポが取れると言っていた。実際、私達もその伝手でLVMHの美術館やバッグなどを作っている工房の中を案内して頂いたり、エリゼ宮の中も見学させて頂いた(そういえばバゲットのいい香りがして、これが大統領が召し上がっているパンかぁと思ったりした)。今思えばなんと贅沢なことだっただろう。

さらに歩いていくと、多くの人が吸い寄せられていく一角があった。道路と道路に挟まれた中洲のようなところに所狭しと即席のお店の軒先が連なっていた。八百屋さん・チーズ屋さん・お肉屋さん・お魚屋さん・お花屋さんがそれぞれ何店舗もあり、地元の常連さん達でごった返していた。各人お気に入りのお店があるようで列ができているところもあった。

生き生きとしたお花達
お買物中は皆さん真剣そのもの
旬のヤギのチーズ (大好物で2種類購入)
野生のアスパラガス (キッチンがあれば買いたかった)

お店ごとに個性やプライドがあってやっぱり私は個人商店が好き。そして何よりマルシェが好き。パリに毎年しばらく滞在し、家を借りてお料理したいという夢ができてしまった。

お昼時となりカフェはどこもたくさんの人で賑わっていた。私はあまりお腹が空いておらず、サンドイッチでもいいかなと思っていたのだが、帰り道に屋内マルシェに立ち寄ったらお魚屋さんのバーカウンターで地元の方達が何やら美味しそうなものを召し上がっていたので迷わずそこでランチにした。気取っていないのにお洒落で美味しくて常連の方に愛されていた。メニューにお刺身があり、隣に座った家族連れのお嬢さんが美味しそうに食べていたのはなんだか感慨深かった。

屋内マルシェの中のお魚屋さん
その場で新鮮な魚介を調理してもらえる
ラタトゥイユとタコ(外はカリッと中は半分レアで柔らかかった)

これで半日、午後も歩き回ったので続編に続く。

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