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“森で お待ちしております” お弁当🍱を作って出かけたら…そこは..

荒御魂な 女史からのメールは
日時指定 場所指定のお招きだった

“森で お待ちしております”

”勝手にメンバーに入れときましたと“

....,,,,

依頼内容
“森を歩き 縄文人の生きた
気配を 探して欲しい”

今は 仙人みたいですねとは 
言われるが...縄文人とは..

ギランバレーに恋をする前は全国の
縄文遺跡を 渡り歩いていた

息を繋ぐに精一杯な日常
スイッチが入ると本質は変わらない


曲げわっぱを 探し出し
朝から弁当を作り出す
縄文人が 居た場所にコンビニ弁当も
なんだかなって...

と言っても 冷凍庫から移し替えただけだが 

それでいい

お茶は 茶蔵の片隅にあった頂きもの
招かれた森で取れた物とは 
なんやら奇遇だ
茶菓子は 熊よけの御守り代わりに

道中 山水を汲み
第一集合時間前 女史と案内人は
既に居た

“お久しぶりです”
その声に 以前にお会いした方だと
思い出す

こちらに車を停めて

人の手が 何度も入った森は 今は
穏やかに その痕跡を包んでいる

“さあ 歩きましょう”

神社仏閣が好きである
縄文遺跡も好きである
古代製鉄も大好きである

ある時から その三つが重なり合う

縄文人は 感性豊かだと

土石流の起こる 荒れ谷に
縄文人達は 住んでいる
何故?
何故?

質問は 絶えない

太古 
この地は 縄文人達の交流の
メッカでもあった
周辺に遺跡は 多い 今は 湖の底で
はあるが...

ここの山並みは いつ観ても美しい

“御神木 ありましたよ”

荒れ谷の真ん中に根付く木
幾度の 氾濫にも 踏ん張って
生を繋いでいる

植林された 杉林は 若い

ただ その中に
縄文人の気配を 探していく

花崗岩に砂岩にホルンフェルス
この地は 地質好きには堪らない
岩石の宝庫でもある

“これって?”

“きっと... ”

手のひらに載る石ころ一つから
物語が始まる

“ありましたよ 磐座”

今は 自然体となる磐座に
太古の人々の営みを感じる

こんな 大岩を 山の上から
ゴロゴロと 転がしてこの地に 
鎮座させる 自然の力

“太古から 人のハードは何ら
変わって無いんですから
本来 想い感じる事も 変わらぬはず”

浮世雲は 呟く

さらに 沢を登り歩く

絡みつく蔦に 昇龍を観る

それにしても 自然体とは
この様な 造形をも 景色にしてしまう

山を歩き 沢を登り
縄文人達が 生きた 気配を感じる

“お腹減りましたね
弁当にしましょう”

円弧上に 並べられた
岩に各々が座り
弁当を 広げる

話は尽きない

“特別な事など無くて
森で
弁当 美味しく食べる
これで いいんですよ”

では 場所を移動して

祈り岩(磐座)を 観にいきましょう

不思議なもので 縄文人の気配を
探し沢を歩き 磐座を 見つけたあと
いつもの 祈り岩が とてもとても
大きく見える

“こんな 大岩を 山の上から
ゴロゴロと 転がしてこの地に 
鎮座させる 自然の力は 脅威であり
偉大である“

また 同じ事を 浮世雲は呟いている

手前の岩の割れ目は 丁度 南北を
指している

森を歩いてみる

きっと この地は 大きな縄文の集落だったのだろう

雪解けを待ち 長い冬籠から
目醒める前のこの景色

まるで 磐座の様に みえた
日でもあった

ギランバレーに恋をして
スパルタリハビリ
お弁当を持って森に招かれ



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