引きの強い三人寄れば文殊の…コルナゴ部長の裏日記 第八章
“タクシーで行こう”
鶴の一声 奥さんの一声で決まった。
引きの強い三人
それぞれの感性の得意分野がある。
僕達の乗鞍アタックは終わった
スペシャルステージが始まる。
皆さんバスに並ぶけど….
タクシー運転手さんは 興奮げに
上機嫌で話す
“こんなに 素晴らしき日は 滅多にないですよ”
そう 寒気入り 雪が降り
空気中の埃が 祓われた日 目の前の
景色が 美し過ぎる日
流暢に 色々説明してくれる。
こんな良い日に 何も急ぐ必要は無いと
タクシーを停める。
大正池での 一枚
バスなら素通りだったから
タクシー運転手さんは 上機嫌
乗ってる 皆も上機嫌
帰りのバスを待つ人々..
“変わってるねーって”
良く言われる
え?って 聞き返す
普通そんなとこ
観ないでしょ
突然 立ち止まって
木々の間の空眺めてるから
辿り着いたるは
スペシャルステージ
奇跡の日の上高地である
そこには もちろん 物語が….
少し歩き
カッパ橋
人も出ている
“あの山の先っちょに 人がいるんでしょねー”と呟くと
奥さんが 語り出す
あの山は 何々….
穂高連峰の山々が出て来る
え?
“私 大学の時 ワンダーフォーゲル部で
ここに キャンプ張って
あの山々を登ってました….”
改めて ここに 来たかったのだと…
気の合う友と旅をすると
長い長い歴史の中に居ると
感じることがある
現生だけで無く 遺伝子的には
太古の記憶のなかで 何処かで
接点があったのかとも..
焼岳に日が沈む頃
新穂高の山々が 輝き出す
誰も居ない カッパ橋…を
後にする
“帰りは バスで”
部長が呟く
待つ事も無く 目の前のバスに乗る
車窓から また 違った景色を眺める
ギランバレーになって 生き返ってから
日々の流れに逆らわないようになった
今日 1日 色々な地元の人に言われた。
“こんな 奇跡みたいな日は無いよ”
そんな 中に居る 引きの強い三人
合言葉は “持ってるね〜“
”ところで 何食べます?“
それしか 考えていない浮世雲
”蟹と 寿司“
鶴の一声
平安な暮らしをする縄文人
ギランバレーに恋をして
奇跡な日にそこに居る事
後日 写真が届いた
いい旅だ...
浮世雲
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