浮雲

読書家。しかし最近は専らNetflixにハマっている。 好きなアーティストはNulb…

浮雲

読書家。しかし最近は専らNetflixにハマっている。 好きなアーティストはNulbarich 好きな女優は新垣結衣 嫌いな言葉は正社員 よろしくお願いします。

最近の記事

モヤ

「もや」 体からモヤがでるようになった。黒くて臭いはないやつ。 3日前からだ。初日は、疲れで幻覚でも見えているんだと言い聞かせ眠ったが、朝起きたらモヤで部屋がいっぱいになっていた。急いで窓を開けたら、モヤは吸い込まれるように外へ出て昇っていった。どうやらモヤは軽いらしい。イメージとしては蒸気に近い。保湿用スチーム機器から出て、たちどころに見えなくなるあの蒸気。スチームと同じで無害らしい、かと言って有益ではない。 けれど体から黒いモヤが出るなんて嬉しいことではない。 目の

    • 「花束みたいな恋をした」レビュー

      1/29日公開 土井裕泰監督 坂元裕二脚本 主演 菅田将暉 有村架純 【花束みたいな恋をした】のレビューをしていきたい。 自分は生粋の坂元裕二信者なので、既にこの映画の脚本と小説を読んだ上で、公開初日に作品を見た。一言で言えば『リアリティの極致』だった。 「ビフォアサンセットの見せた世界」早速話は変わるが、ビフォアサンセットという作品をご存知であろうか。リチャードリンクレイター監督イーサン・ホーク ジュリーデルピー主演のラブストーリーである。 リチャードリンクレイターは

      • 運転免許試験の体験談

        本日、運転免許試験に合格しました! 嬉しさに任せて、運転免許試験について書こうと思います!! 一回落ちてます!笑 だからこそ嬉しい! だからテンションが高い! 許してください 免許センター内は写真撮影が禁止だそうです。個人情報扱ったりするところですもんね、そのポスターを見て、書いてみようと思いました。 今日見て覚えたことを早いうちにできる限り文字に起こしてしまおうと思います。ほぼ日記です(笑) では始めます。 年末の挑戦 私は通いで自動車学校を卒業した。2020年3

        • 変わらないということ

          現状維持は心地よいものだ。 それは例えるならぬるま湯で、生暖かく、温度が下がらないうちはいつまでもつかっていられる。  ずっと学生のままでいられたらなあ、ずっと子供でいたいな、ずっとこの部署にいたいな、一度入った環境を抜け出すにはそれなりのエネルギーが要る。 現状維持から抜け出せない人は多い。 悪いことではない。 変化ばかり求めるのも鬱陶しい。 しかし、あなたがなにか違和感を感じているなら。 湯船に浸かりながら、ふと、考え込んでしまうようなことがあるなら。 変化

          「まぁ〜」と語頭につける人が苦手

          愚痴です。 「まぁ〜若いんだし大丈夫だよ」 「まぁ〜気にしないで」 「まぁ〜なんとかなるでしょ」 なんか腹立たしくないですか?? 無責任とイキリを内包した接頭語、「まぁ〜」 山崎邦正は大好きです。 だけど、文章において「まぁ〜」つける人(LINEやメールでも)って、なんか上から目線で斜に構えてるというか、見下されてる感もあるし、おじさんのくせにちょっとナウな言葉使おうとしてる感じするし、こっちが聞いてることと見当外れなこと返してくるし、人にぶつかっても謝らないし、奥

          「まぁ〜」と語頭につける人が苦手

          出会い①ー京王線の隅っこで

          京王線高尾線終点、高尾山口駅。 標高599メートル、古くから修験者の霊山とされ、その手軽さから老若男女様々な人が訪れる人気の山である高尾山。その麓に位置するのがこの京王線高尾山口駅。 そのホームに5:33分始発を待つ男と女。 男は、ストックを始めとする本格的な登山用の道具を身につけている。 女は重い瞼を必死にマスカラで巻き上げている。 ホームに突風が吹いた。女は体を縮こませて震える。男は重装備ゆえ、びくともしない。 男は女をチラと見て、何か思いついたようだった。 男

          出会い①ー京王線の隅っこで

          ことわざ話①ー馬鹿の由来

          正確には古事成語であるけれど、キャッチーさを優先させていただいた。ご了承願いたい。 分かりやすくするために、多少のアレンジを加えている。これもご了承願いたい。 では本題へ。 ある大国の王宮に貢物が運び込まれた。当時は、その国での商売の許可を得るときや、他国が入国してくる時などに、便宜を図ってもらう代わりに王への貢物が必要だった。千年前のギブアンドテイクである。 その日運び込まれたのは、金銀財宝、珍しい食材、そして、鹿であった。 それをみて、王の側近は 「これは、馬

          ことわざ話①ー馬鹿の由来

          「書く」ということ

          「書く」ということ 文字を書くこと、文章を書くこと、本を書くこと これほどまでに孤独な作業はない。 頼れるのは自分の知識と、感性だけだ。 上手いか、下手か。 わかりやすいか、わかりにくいか。 感動できるか、できないか。 ひたすらに上を目指して研鑽し続けるしかない。 自分が上を向いているのか、果たして上があるのかすら分からない。 ひたすらそんな道を登っていく。 なぜこれほどまでに孤独で過酷な作業をするのか。 好きだから。と言ってしまえば、それまでなのだが、それ以

          「書く」ということ

          面白い話① ベリーショートショート

          とある村に一人の男がいた。 男は泥棒だった。 村に来る旅人相手にスリをして日銭を稼いでいた。 その日も一人の旅人が村にやってきた。 風体は少し汚らしいが、腰にジャラジャラと音の鳴る皮袋を提げていた。これほど狙いやすい獲物はいない。 男はすれ違いざま、躓いたふりをして旅人とぶつかり、その袋を盗んだ。 「1ヶ月は暮らせそうだ」 男はにんまりと家へ帰っていった。 実は、その旅人も泥棒だった。 しかし、旅人は男の金も、持ち物も盗んでいない。盗んだのは男のスリの技術だ。 旅人はわ

          面白い話① ベリーショートショート

          眠れない時は…。

          私は時々寝付けないことがある。他の人の話はあまり聞いたことがないので、自分が珍しいかどうかは分からないが、3日に1回くらいは、ベッドに入っても4.5時間寝付けないことがある。 ショートスリーパーという訳ではなくて、寝付けない日は、しっかりと翌日に疲れが襲ってくる。 湯船に浸かってみたり、スマホを触らないようにしてみたり、様々な方法を試してみたが、一向に改善する気配がないので、最近はもう諦めている。 寝よう寝ようとすればするほど、時計の音や、自分の心音が気になって眠れなく

          眠れない時は…。

          小説家を目指した3年間

          「私にとって創作とは、ライフワークである。」 記者の前でそう言ってみたかった。金屏風の前に座って。芥川賞受賞式のコメントを考えるのが学生自体の日課だった。私には夢があった。 小説家になるーそう決心したのは小学6年生の時だ。 「しょうらいのゆめ」という課題作文にそう書くと、友達や先生は 「お前なら行けるよ、頑張れよ」 そう言って私の肩を叩いた。思えばあれが始まりだった気がする。 中学受験して県内一の進学校に入った。高校受験はない。目指すは東大ただ一つ。名だたる文豪は全員と

          小説家を目指した3年間

          ペストから学ぶコロナ禍の生き方

          カミュのペストという本を読んだ。これはかなり前から名作であった(私は名前も知らなかった)らしいが、このコロナ禍の状況とマッチするところがあり、最近書店などで特設コーナーがあったりする。この記事ではペストを読んだ感想をつらつらっていきたいと思う。 あなたにとって重要でない人々 日々、増えていく感染者、死者、それによって巻き起こる社会の変遷、人間の変化をペストは至って客観的に描いている。時には医師である主人公の主観も混じえながら。ある意味冷淡に、淡々と書き連ねられていく事実から

          ペストから学ぶコロナ禍の生き方

          イヤホンの耳につけるゴムの部分。

          最近、村上春樹に凝っている。 なので、それっぽくお洒落に気取った文章を書こうと思った。  僕のイヤホンの右のゴムが取れた。先月あたりのことだ。ポケットから取り出したときにはもう無くなっていた。こうなると、もう見つかる可能性は限りなく低い。  ゴムだから落ちたって音は立ててくれない。黙ったままだ。しかも耳に触れるものだから、誰かが拾って使うということもないだろう。  落ちたら最後、誰にも救われることなく死んでいく。  ゴムだから、消しゴムや鉛筆のように消費されるものでもない

          イヤホンの耳につけるゴムの部分。