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#演出解析
「2001年宇宙の旅」に学ぶ演出技法【人類の夜明け】
映画「2001年宇宙の旅」とはスタンリー・キューブリック監督によって1968年に公開されたハードSF映画です。
アポロ11号による月面着陸より前に公開されたにもかかわらず、特撮で再現された宇宙の描写があまりにもリアルな上、監督の判断によりナレーションによる説明を省いたことで、より引き込まれる映画になっています。
※ここから先、ネタバレを含みます。
モノリスによる人為的な進化この映画では「人類
ファイナルファンタジー7リメイクに学ぶ演出技法「象徴としての猫」
「ファイナルファンタジー7リメイク」(FF7R)は1997年スクウェアから発売されたPlaystation専用ソフト「ファイナルファンタジー7」を現在の技術で作り直した作品です。
リメイクに際しフルボイス化やアクションRPGへの変更など、オリジナル版とは大幅な変更が行われています。カットシーンやシナリオの追加変更なども行われており今回その一部から演出を解析して行きます。
この先多大なるネタバレ
「SSSS.GRIDMAN 第4話」に学ぶ演出技法
2018年放映の「SSSS.GRIDMAN」をもとに4話で使われている様々な演出を拾い上げてまとめていきたいと思ってます。
ネタバレを含むため、未見の方はご注意ください。
バスでの座り位置バスでの座り位置で六花はアカネの一つ前の席に座ります。
六花はアカネに対して背中を見せていることで、アカネのことを信用していることを示し、アカネは六花の横に座らないこと、背中を見せない位置に座ることで六花との
「SSSS.GRIDMAN 第3話」に学ぶ演出技法
2018年放映の「SSSS.GRIDMAN」をもとに3話で使われている様々な演出を拾い上げてまとめていきたいと思ってます。
ネタバレを含むため、未見の方はご注意ください。
戦闘時の立ち位置の入れ替え第1話の演出解析で見たようにこの話数でも、劣勢側がシモテ優勢側がカミテに配置されています。
グリッドマンが優勢なときグリッドマンをカミテ側に(画面左方向を向くように)配置し、逆に劣勢のときグリッド
「SSSS.GRIDMAN 第2話」に学ぶ演出技法
2018年放映の「SSSS.GRIDMAN」をもとに2話で使われている様々な演出を拾い上げてまとめていきたいと思ってます。
ネタバレを含むため、未見の方はご注意ください。
戦闘時の立ち位置の入れ替え第1話の演出解析で見たようにこの話数でも、劣勢側がシモテ優勢側がカミテに配置されています。
引用元:SSSS.GRIDMAN
詳しくは第1話のまとめを参照してください。
小道具(衣装)の変化ヒ
「SSSS.GRIDMAN 第1話」に学ぶ演出技法
久々に演出解析を再開したいと思います。
2018年放映の「SSSS.GRIDMAN」をもとに各話で使われている様々な演出を拾い上げてまとめていきたいと思ってます。
ネタバレを含むため、未見の方はご注意ください。
鬱屈した気持ち冒頭ヒロインの一人である新条アカネが学校の屋上で柵に肘を付き下を見ているバックショットが写ります。
ここでは、画面センターに「SSSS.GRIDMAN」のタイトルが入
イマジナリーラインを超えてゆけ
みなさん、イマジナリーラインを超えてますか~?
映像関係に関わったことがある人ならほぼ100%聞いたことがる「イマジナリーライン」。日本語では「想定線」と呼ばれる撮影テクニックの一つです。(詳しくはWikipediaとGoogle先生に)
イマジナリーラインは撮影やアニメ、CG制作の初心者向けの本で必ずと行っていいほど出てくるものですが、その中には「イマジナリーラインを超えてはいけない」と多々
「リズと青い鳥」に学ぶ演出技法【愛ゆえの別れ】
この映画内の絵本、楽曲には「愛ゆえの別れ」と言われる章があります。リズと青い鳥がお互いのことを考え、別々の道を歩くという章のことですが希美とみぞれも最終的にお互いのことを思い別々の道を進むことになります。
みぞれの全力の演奏後、理科室での希美とみぞれのシーン周辺に関する演出をまとめていこうと思います。
絵本とのリンク
希美が絵本の「かごの開け方を教えたのですか」というセリフを、高台のベンチに座
「リズと青い鳥」に学ぶ演出技法【シンクロ】
物語の終盤、希美は図書館で勉強、みぞれは練習室で演奏の練習をするシーンがあります。ここで二人は別々の場所にいるのですが、シンクロした動きを見せています。
これは物語序盤で近くにいるのにずれていた二人から、お互いの本音をさらけ出し、才能の有無を理解した上でそれを受け止めることができたためで、心の距離感が適切になったため、遠くにいても心がつながっていることを表しています。
歩幅、動きのシンクロ
「
「リズと青い鳥」に学ぶ演出技法【パーツで見せる感情】
映画において、顔以外の手や足などのパーツを接写し、その演技でキャラクターの感情を表現する演出技法が存在します。
リズと青い鳥ではこの手法が多用されており、特にストレスが掛かったときに印象的に使われています。
腕と足を伸ばす
みぞれに才能があることが発覚し音大に誘われたことを知った希美は、自分が音大に誘われていないこと、能力がみぞれのほうが上であることに対して嫉妬と悔しさの混ざった感情を抱くよう
「リズと青い鳥」に学ぶ演出技法【立場の入れ替わり】
この映画では希美とみぞれという二人の女の子が、自由に飛び立つ青い鳥とそれを見守るリズとリンクした形で表現されていきます。
物語序盤では希美が自由の象徴青い鳥のようであり、みぞれがそれを見守るリズとして物語は進んでいき、物語中盤でみぞれに才能があることがわったことで、最終的に立場が入れ替わりみぞれが青い鳥で希美がリズと同じであると表現されます。
この立場の入れ替わりを様々な映像演出を用いて表現し
「リズと青い鳥」に学ぶ演出技法【分断】
物語序盤、希美とみぞれは一緒に行動することが多いですが、実際には心がすれ違っており、別方向を向いていること、分断していることを表す表現がいくつか使われています。
この映画では近くにいるのにずれていた二人の思いが、お互いのことをより深く知ることで同じ方向を向き、それぞれの道に進む話なので、映画前半では心の距離感が遠いことを細かく描いています。
光と影
お互いの好きなところをハグしながら打ち明け合
「リズと青い鳥」に学ぶ演出技法【雨と影と彩度と】
みぞれに才能があることを新山先生が気が付き、音大を勧められたあとの雨の日の全体練習では様々な技法が詰め込まれています。
希美は自分には音大を勧めてくれなかったことで、自分にはみぞれほどの才能がないことを知ります。
雨
この日の全体練習では雨が降っており、みぞれが特別な存在であり自分とは違う存在であるということでざわめいている、沈んだ希美の心を表現しています。
雨 = ざわめく心、暗い気持ち